ギタリストの永島広さんと、打ち合わせを兼ねて、新宿に飲みに行く。
最近新宿では、あまり知っている店がないので、新宿御苑の駅まで歩き、
時々行く「おに平」へと行く。
なんと言う事無い、一般大衆酒場だが、安くて、量が多くて、旨い。
永島さんと懸案事項の相談を終え、二件目へ。
ゴールデン街の「中ちゃん」へと向かう。
今でこそ、半年に一回ほどしか顔を出さないが、
ゴールデン街には二十歳そこそこの頃、ほとんど毎日のように入り浸っていた事がある。
この頃知り合った友人は、今でも仲が良く、しかも大切な友人となっていて、
建築設計家で、「二人のシェフと・・」のリーダー金子哲也氏。
その奥様で、僕のマネージメントを手伝ってもらっているベティさん。
映像作家で、音楽を担当させていただいたDVD「北欧浪漫」のプロデューサー・ディレクターの松元一郎氏。
「かぐやの夢」で尺八をふいてくれている、遠音(とおね)というグループの三塚幸彦さん。
(彼は最近、・・この店で僕と出会わなかったら、自分は音楽家にはなっていなかったろう・・
と、逆にとても恐縮する様な、でもとても嬉しいことを言ってくれている)
数え上げたらきりがない。
店主の吾郎さんは、僕が通い始めた30年以上前から、ずっと一人で切り盛りをしているのだが、
30年前から全く風貌が変わらない。
密かにロボットなのではないか、と思っている。
店に入ったら、吾郎さんから、「今まで肇さんが居たんだよ」と言われる。
今や作家として有名なドラマーの平野肇さんも、ここに連れて来たのは僕だが、
今では僕よりもずっと足繁く通っている常連だ。
電話をしてみたが出ない。
ゴールデン街の別な店にいるらしいので(ゴールデン街の常連は、店をはしごする)
迎えに行く。
久々に肇さんとも会うことができた。
途中僕の高校の先輩で、ライターの平野ゆりがぶらりと入って来る。
彼女とも久しぶりだ。
その少し前に入って来た若い男性は、韓国の方で、吾郎さんから、アコースティックカフェの
韓国ツアーのパンフレットを見せられ、携帯を取り出すと何やらメールをし始めた。
彼とは以前、この店で一度会った事があり、その時も吾郎さんが、「ツルは韓国で有名なんだ」
と彼に説明をしていたが、彼は知らないらしく、興味を示さなかったのだが、
しばらくして興奮したように「今、韓国の音楽をやっている友達にメールをして、知っているか?
と聞いたら、知ってるも何も大ファンだ、って答えが返ってきました!」と報告して来た。
「一緒に飲めるなんて、なんてうらやましい!光栄な事だぞ!と言っています」
永島さんと、彼と、三人で写真を撮る。
韓国の友人に送るのだそうだが・・・知っていてくれてありがとう・・
照れくさかったが、顔も立った。
写真は一件目の「おに平」
ワンショットを正確に注ぐ事が出来るアダプターに、逆さまに取り付けられた酒瓶、
よく見ると、ラベルが通常とは逆さまに貼られていて、読み易い瓶が何本かある。
こういう逆さま状態になる事を想定しての、メーカーの用意だろうか、
良く考えるなあ・・手間もかかるだろうにね。