久々にTVドラマの音楽を担当させていただいた。
作品は、本城雅人原作「ミッドナイトジャーナル」
3月30日夜9時から、TV東京「春の開局記念ドラマ」として放送される。
映画「陽はまた昇る」「半落ち」の佐々部清が監督し、
出演は竹野内豊/上戸彩/寛一郎(佐藤浩市の息子)/小日向文世/松重豊 他
シリアスなドラマで、心理的な部分に音楽を付けるシーンが多く、なかなか苦労した。
昨年9月に話をいただいてからすぐに原作を読んでいて、なかなか難しそうだと分かっていたから、
映画の監督である佐々部さんならではの、TVドラマでは普通やらない「台本読み合わせ」にも参加し、ロケも見学させてもらいに行った。
年が明ける前にテーマを作って欲しいと言われていたので、「ミッドナイトジャーナルのテーマ」そして上戸彩扮する「祐里のテーマ」の2曲を作った。
ありがたいことに、2曲とも好評だったが、ここからが大変で、編集の終わった映像にあわせ、30曲近く音楽を作らなければならず、
監督からは、なるべく少ないメロディーで、と言われていたので、5つほどのテーマのバリエーションでほとんどをまかなった。
今のドラマ等の音楽の付け方は分業制で、作曲家である僕は曲を作り、録音して曲にするまでを担当。
選曲、と言う立場の方が、それらの曲を聴き、どのシーンに当てはめるかを考え、時には編集して繋ぎ合わせたりもする。
でも僕は古い人間で、映画が大好きなものだから、昔から細かくシーンに合わせ曲を作りたくてしょうがない。
今回も役者の方達の表情や、演技と演技の間、台詞回しのテンポやリズムに合わせてスコアを書いた。
つまり、同じメロディーでもシーンに寄ってテンポも変わるのだ。
結果、佐々部監督からは
「とても素敵なスコア、ありがとうござます。硬質というか、硬派なスコアで、大人のドラマを意識させてもらえます」
とのメールをいただき、Ayakoのチェロが深い、とプロデューサーからは絶賛していただいた。
お時間のある方は是非。
以下から予告が見られる。