久しぶりに東京でソロライブを開いた。
場所はこれまた久しぶりの、恵比寿アートカフェフレンズ。
オーナーの すずきまさかつさんとは、古くからの付き合いで、
アートカフェフレンズの前身であるアートカフェの時代には、良く演奏をさせていただいていた。
今の場所に移り、アートカフェフレンズになってからも、時々演奏をさせていただいていたが、
ここ7〜8年ほどはご無沙汰していたから、本当に久しぶりだった。
メンバーはいつものギタリスト永島広さんと、チェリストのAyako、そして、スペシャルゲストギタリストとして、
今は岡山在住の荒木博司さんを招いてのステージだった。
荒木さんは、僕の初期のサウンドを支えてくれたとても素敵な、大好きなギタリストだ。
喜多郎の全国ツアーで知り合い、僕の1stから3rdまでのソロアルバムや、アニメーション映画「アルスラーン戦記」様々なドキュメンタリーシリーズなど、
たくさんのプロジェクトでエレキギター、生ギターを弾いていただいている。
今は岡山で、実家の会社を切り盛りしながら演奏活動を続けているのだが、6月の僕の関西ツアーで久しぶりに共演をさせていただき、
今更ながらにその素晴らしい演奏に感動し、今回のライブに繋がった。
荒木さんが岡山に帰られてから、すでに20数年経っている。
その間に共演する機会があったのは、わずか4回・・その間に僕のサウンドも随分変化して来た。
けれど、荒木さんが参加して、レコーディングで演奏した曲を弾き始めると、たちまちその時代の世界に引き戻されてしまうのだった。
今回演った曲では、
1stアルバム「月をつくった男」の「Moonlit Dancer」「嵐ヶ丘」「Close Your Eyes」
2ndアルバム「太古の太陽」の「出航」「五月の風」「Going Home」
3rdアルバムの「砂漠の彼方に」
音楽は不思議だ。
懐かしい曲を聴くと、聴いたその時のことや、演奏した時のこと、そしてその背景の時代までを思い出すことがある。
風景、情景、そして誰とどんな話をしたかまで、鮮明に浮かんで来る。
今回のライブも、まさにそんな感じだった。
レコーディング中の細かなことまで思い出し、懐かしかった。
だが、今は昔と違うこともたくさんある。
サポートしてくれている、永島さんやAyakoの演奏は、まさしく新しい今の世界の表現だし、
何よりも、あの時代より、僕も十分成長している。(しすぎてる・・?)
昔のオリジナルなサウンドに、今の世界感が加わり、そしてようやく昔よりも幾倍も音楽を表現できるようになった自分がいて、
今回の演奏は、一つの集大成的なコンサートになった気がする。
もう一つ久しぶりだったこと、
とても懐かしい方達が、たくさん聴きに来てくれたこと。
音楽プロデューサーとして知られている立川直樹さんを始め、ずっと仲良くさせていただいて来たたくさんの友人が、
それぞれの生活の中から抜け出すように、久しぶりに会いに来てくれたこともとても嬉しかった。
アンコールの「Going Home」は荒木さんとの数あるセッションの中でも、特に思い出深い曲。
そんな当時の話をたくさん交えながら、二人だけでの演奏を聴いていただいた。