下石神井にある、いわさきちひろ美術館に久しぶりに行く。
自宅跡地に立てられた美術館は、とても気持ちのよい空間で、好きな場所だ。
今年は「いわさきちひろ生誕100年・Life展」をやっていて、
7月から10月までは、いわさきちひろの作品をモチーフとしたインタラクティブアートに、
シンガーソングライターの えこ さんが、高見沢淳子名義で音楽を提供していると言うのだ。
招待券を頂いたので、Ayakoを誘って行ってみた。
インタラクティブアートを制作しているのは、「plaplax」と言うグループ。
コラボレート作品は、チラシの上から二番目の写真のように、床に敷かれた薄いマットの上を歩くたびに、
水彩絵の具のにじみがピアノの音と共に広がる作品や、いわさきちひろの何枚もの絵の中に、白く抜かれた影絵として自分が入り込む作品、
(撮影可と言うことで、雰囲気を伝える為に載せさせていただいた)
最も好きだった作品は、白いテーブルの上の様々な絵を書く道具に触れると、ピアノの音を始めとする様々な音と共に、
机の上にいわさきちひろの様々な絵のキャラクターなどが映し出され、しかも動いてゆくと言うもの。
チラシの表、一番上の風船と舞い上がるパスカルは、赤青黄色の絵の具に触れると現れ上へとのぼって行くし、
黒インクのビンに触れると、まるでそこから這い出て来たかのようにモノクロの少年が、インクの跡を引きずり歩いてゆく。
短くなったクレヨンに触れると、そのクレヨンで絵を書いている女の子が現れ、ベビーカーに乗った赤ちゃんが机の上を走り回る。
とても楽しい。
高見沢淳子さんの作品は、ピアノを使ったとてもシンプルな音楽で、シンガーソングライターとしてのえこさんとは一線を画する。
このようなインタラクティブな作品の場合、音が混ざり合う事がある訳だが、
それでもぐちゃぐちゃにならないよう、濁らせないところはさすが。
「plaplax」からも高見沢淳子さんからも、大いに制作欲を刺激される。
帰りにショップでCDを買う。
19曲収録されているが、曲名は無く番号のみ。
著作権の登録はどうやったのだろう・・・
とても気持ちのいい美術展だ、10月28日までやっているから、興味を持たれた方は足をお運びになっては如何だろう。