台風一過のの東京。
東京の片隅にひっそりと存在する江戸川区でもまだ風は強い。
先日のソフトボールで選手生命にはかかわりはしないものの、軽い肉離れを発症してしまったメラニー・D。
医者からも
「タワーホールにのぼるのは止めたまえ」
と灸をすえられたにもかかわらず、台風の後の江戸川の空をTHFから見れたらどんなに素晴らしいものぞと思った僕の足は、THFに向いていた。
主治医は続けていった。
「そんな足でTHFにのぼったら・・・・・・。二度と・・・・。一週間後にまたきてください。」
と。
麓に着くと、いつもは7合目にいる山岳ガイドたちが僕を出迎えてくれた。
「メラニー、今日は強風で山頂にアタックすることは出来ない。そもそも君は足を引きずっているではないか。そんな足でのぼれるほどTHFは甘くないことは君がいちばん知っているんじゃなのか?」
「スティーブ、心配は無用だ。登山には様々なトラブルはつきものさ。それを乗り越えることによってこの無謀なアタックが本物になるのさ。かの有名なランバ・ラルだって言ってたろう?『このランバ・ラル、たとえ素手でも任務はやり遂げる』ってね。時の首相、小泉純一郎だって『痛みに耐えてよく頑張った!!感動した!!』って言ってたろ」
「おお、メラニー、君は狂っているよ。僕は君にはついていけないよ」
「わかってるよ、スティーブ。でも僕はクレイジー・クライマーなんだ。わかってくれ」
「Final Answer?」
「ファイナルアンサー!」
「I see.」
そう言ってスティーブは七合目行きのエレベーターのボタンを押してくれた」
「僕は必ず帰ってくる。また会おう。 see you!!」
二人はがっちりと握手を交わし別れた。
エレベータのドアが閉まるまでお互い見つめあっていた。またの再会を信じて・・・。
とうとう七合目に着いた。江戸川区民として江戸川区の一番高い所から見える青空をこの目に・・・。
スティーブは昼休みだったらしく、麓でスティーブとは目を合わさず、逃げるようにして帰ったさ・・・。
2ne