母方の祖父からもらった懐中時計。
先日、6ブロックの旅行にて落としてしまって壊してしまった。
もらった時も壊れていたが、時計屋さんに直してもらった。
文字盤がずれてしまい、例えば持ち運んでいる途中で「12」の位置がいつの間にやら4時の位置にあったりしていた。
一度断られたが、「おじいさんよりもらった」ということを言ったら、それならばということで修理してくれた。
出来上がり時に「おじいさんもさぞかし喜んでいられることでしょう」と時計屋さんが斜め45度に顔を上げ、遠い目
をしていたが、「祖父は健在ですけど・・・。」と心でつぶやいていた。
で今回、修理に出した時計屋さんは前回とは違う。
なぜって特には理由はないが、そこは修理専門でおこなっているので、そっちのが良いのでは?と思ったからである。
「この時計はお兄さん(久しぶりに言われた)より年上だよ」と眼に付けるルーペみたいなものをはめながら言ってい
た。「たぶん30~40年前だね」
そういえば、子供の頃、この時計はおじいさんの机の上に置いてあったのを記憶している。
もらった(正確に言えば壊れているからいらないと言われたものを引き取った)時よりちょうど10年経過している
し30年あるものだということは確かに僕の記憶の中にもある。
今回もどうするか聞かれたが、「おじいさんにもらったものだから」戦法で修理してもらうこととなった。
修理に出して2週間弱、引き取りに行った。
祖父は3年前に他界したので、今回は斜め45度に顔を上げて良いのだが、その儀式はなかった。
今後はあまり持ち運ばないで、机の上にて付き合おうと思う。
2ne