西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

課長殿へのご無礼

2009年01月12日 01時58分00秒 | Weblog
 昨年の正月、我が家に届いた1枚の年賀状を見ながら、妻は言った。

「誰これ? 知らんで!」

 差出人の名前を見ても、心当たりがないらしい。男性と女性2人の連名だったが、どちらの名前にも、記憶がないと言う。

「住所変更しました」

 ……と書かれてあった。住所はうちと同じ市内。そんな近くに、知り合いがいた覚えもない。
 だいいち私たち夫婦の新住所を知っている人自体、まだ少ないはず。それなのにその新住所へ届いた年賀状とは……? 少々気持ち悪かったが、まあ恐らく選挙関係か何かであろうと想像していた。

 そして、1年後の今年の正月元日。

「うわぁ、またこの人から来てるよ。気色悪っ!」

 まさしく去年と同じ、その人からの年賀状……。

「え? まさか? ひょっとして……?」

 首を傾げ始めていた、妻であったが……。

 3日に義父が亡くなって、6日の葬儀告別式場に、その人は現れた。
 その人こそ、妻がパート先でお世話になっている、課長さんであったのだ!

 わざわざ妻というパート従業員の為に、義父の葬儀に参列して下さった課長さん。その課長さんからの年賀状とも知らずに、昨年今年と2年も続けてお返事すら出さず。喪中になったから、来年も書けないよ。
 ああ、知らぬこととは言え、課長殿への度重なるご無礼の数々……。


 しばらくしたら、夫婦2人して、必ずご挨拶に訪問しようと思っている。


 写真は、今年の年賀状に使用したものです。