今年は例年に無く、オオタカ成鳥が我々の眼前でゴイサギ狩りを見せてくれる一方、幼鳥が狩りをする姿が見られないので、幼鳥が晩熟(おくて)であることを感じ取った親が、狩の仕方を、身を以って教えているのではないか、と想像しています。(狩の要領は、昨日のブログで推察したような…。)
もし近い将来、成鳥の狩が見られなくなり、他方で幼鳥が真剣にゴイサギを攻撃する姿が見られるようになれば、この仮説は証明されることになりましょう。
この日も、(幼鳥の見ているであろう)木に近い水辺で、成鳥が狩りを始めました。
サギが騒いで散った後、しばらく何も見えませんでしたが、草に隠れたところで、”ホシゴイ(ゴイサギ幼鳥)”の片羽が、約90°の角度でゆっくり上がったり下がったりしていました。
深い草陰で殆ど見えませんでしたが、程無くして水攻めが終了したのか、少し小高い砂地の方へ運んできました。
カラスでも気になるのか、こちらを含め、しきりに周辺を気にしている様子。
そのうち落ち着いたのか、いつものように、そそくさと羽毟りを始めました。相当な速さです。
約2分で羽毟りから、食餌にかかりました。案の定、カラスが近寄って来ます。カラスは盛んに仲間を呼ぶのですが、不安定な天候の所為か、応援は来ません。
それを承知でか、カラスを気にせず、オオタカはガツガツと食べます。 例によって、両足で踏ん張り、曲がった嘴でしっかり銜(くわ)えて、全身の力で肉片を食い千切る姿です。
約54分後、まだ肉が少なからず残っているというのに、ここで何と、徐(おもむろ)に川に歩み入り、水飲みにかかりました。餌の方を気にする風でも無く、約2分かけたものです。まるで我々が、洋食を食べてる途中で、赤ワインをゆっくり味わうような仕草です。
というのは、これだけ残った食事を捨てるのではなく、その後カラスが気配を見せるや否や餌に戻り、約5分かけて食餌を継続したのです。その後オオタカは、仔の見守るであろう木の方へ飛び戻ったことでした。残された餌の状況は下図の通りです。
捕獲・水攻め開始以来、約70分間の出来事でした。60分以上の食餌継続は、私の見た中では長い方です。
仔を躾ける熱意か、カラスに渡さぬ執念か、 何れにしても、連日の捕食ですから、自分はさほど空腹ではないと思われるのですが…。
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