ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

全国大会決勝トーナメント1回戦の奇跡(その12・・・全員がだまされたフェイク)

2014年02月16日 00時02分17秒 | 戦術

全国大会の予選を通過した私たち松江Winzは、決勝トーナメント1回戦で第2シードの大阪と対戦しました。

2セット目は立ち上がりから一進一退の接戦となりました。

しかし、競っていく中、終盤に勝負どころが訪れたのです。
まず、17対17となったところで、ライトの山形君がライトセミと2段トスからのフェイントを決め、立て続けに2点を取りました。


ここで19-17と大阪をリードしたのです。

251123全国決勝1回戦2セット(大阪戦)

志村の奥さんの活躍(動画10分50秒くらいから)
ここでサーブは青本。
青本のサーブに相手のレシーブはやや乱れました。しかし、二段トスをレフトオープンに回し、これを相手エースが当方の3枚ブロックを交わし、ストレートにスパイクしたのです。

一瞬、決められた・・・と思ったのです。
しかし、この強烈なスパイクに、志村の奥さんが反応し、見事にこれをレシーブしました。

ボールは当方のバックレフト後方に弾かれましたが、これを青本がフォロー。ラストボールは再び志村の奥さんがアンダーで相手コートに返球しました。

このチャンスボールに対しては、大阪は、きっちりレシーブし、今度はセンター攻撃で攻めてきました。
Aクイックをおとりにしたレフトセミの時間差攻撃です。

しかし、この攻撃に対しては、山形君がしっかり反応し、ブロックに引っかけることに成功しました。
そして、このワンタッチボールをバックセンターを守っていた矢野課長がフォローしたのです。

そのボールはコート内に高く上がりました。そして、このボールに「オッケー。オッケー」と声を掛けラストボールの返球をすることとなったのは、またまた志村の奥さんだったのです。

誰もがだまされたフェイク
ところがです。ここで、志村の奥さんがコートの全員を欺く超ファインプレーを繰り出したのです。


コート内に高く上がったボールに対して、志村さんが「オッケー、オッケー」と片手を上げてラストボールの処理体勢に入ったのです。

ところがその体の向きは完全にレフトオープンの青本のほうを向いており、完全に二段トスを青本に回すという姿勢だったのです。
6人制ならブロックワンタッチの後、さらに3回ボールコンタクトできますからここでトスを上げることができる訳です。しかし、9人制はブロックのワンタッチは1回と数えられ、残り2回で返球しなければなりません。

それなのに、志村さんはブロックワンタッチして、その後矢野課長がこれをフォーローし、既に我チームが2回コンタクトしているボールであるにもかかわらす、3回目のコンタクトで味方選手にトスアップしようとしているのです。

その志村さんの姿勢を見て、私は、やばい・・・やられたと思いました。

相手チームのレシーバーはと言いますと、いったんはチャンスボールが返球されると判断して下がり、チャンスボールのレシーブシフトを敷こうとしたのです。
しかし、志村さんの姿勢を見て、「レフトにトスアップする」と判断したのでしょう。
相手の前衛ライトが下がろうしていたのを止めネット際に戻って来たのです。


その時でした、この様子をみた矢野課長の奥さんが大きな声で「ラスト!ラスト!」と指示したのです。
これが、ファインプレーでした。
この場面で、矢野課長の奥さんがコーチングをしたのです。

すると、志村さんはレフトオープンにトスアップしようという姿勢のままで、瞬時にパス方向を切り替え、オーバーパスでボールを相手コートに返球したのです。
コートにいた両チームの選手全員がだまされてしまったという返球でした。
そのボールはフラフラとやっとのところでネットを越え、相手チームの中衛ラインのやや前にポトリと落ちたのです。
相手チームのレシーバーは、誰一人として反応できませんでした。

このプレーによって、我チームは貴重な20点目をもらったのです。
ここに来て3連続ポイントで20対17のスコアにした私たちは一気に勝てるという心境になりました。

次のラリーでは簡単にサーブレシーブされ、強力なスパイクを打たれ、一度はなんとかレシーブしましたが、ようやく返球したボールをセンター攻撃で攻められ、相手に1点を取られてしまいました。

これで、スコアは21対18となったわけです。

しかし、我チームはまったく慌てませんでした。
次の2回のラリーのうち、どちらか一つを取れば、必ずこのセット取れるという強気の想いがあり、このラリーでしっかり決めれば、第2シードの大阪を破るかもしれないという、ワクワクドキドキするような気持しかなかったのです。
サーブレシーブが安定しており、そこからの攻撃では、そこそこのラリーをし、サイドアウトを取っておりましたので、ここは何とかいけるんじゃないかという自信を持っておりました。

そんな中、私の頭の中では、相手の誰も想像しないであろう、私の2段攻撃を想定に入れておりました。

倉橋と青本の時間差を相手ブロッカーに意識させておいて、私がいきなり二段を打つというわけです。
そんなことを考えつつ、チームメートに「次、上げれば勝てるぞ!」と発奮を促しておりますと、いよいよ相手チームの選手がサーブの体勢に入っていきました。


最後のサーブ
そして、サーブ開始のホイッスルが鳴ったのです。

ところがです。
ここで思いがけないことが起こりました。

相手のサーバーは、この終盤の攻防に緊張したのでしょうか、それとも狙いすぎでしょうか1本目エース青本がレシーブに入っているレフト側を狙いつつも、サイドラインを割ってアウトになる、見事なサーブミスをしたのです。。

ラッキーでした。
次は第2サーブです。
これをレシーブして青本で勝負するか、私が2段を打てば、1セット奪えるのです。

相手のサーブはまたしても、レフト側にいるエース青本を狙ってのものでした。
低めの弾道で青砥の所に向かいそうでした。
ところが、このサーブがほんのわずかですが、ネットインしたのです。

私たちが大阪から1セット奪った瞬間でした。




 



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