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ウクライナ避難民の方に日本政府が発給するビザに関する情報

2022年03月07日 16時29分09秒 | ニュース・在留資格

岸田内閣はウクライナ避難民へのビザの発給について前向きに行うと発表しました。

 

このウクライナ避難民に対して発給する短期滞在ビザに関し、本日法務省と外務省へ電話で質疑応答しましたので、その内容の一部を記事として投稿します。

 

 

1.ウクライナ難民とウクライナ避難民との言葉の違いはなにか?

 

現在「難民」という言葉はすでに入管法で定義されている法律用語であって、今回のウクライナの方に適用を検討する短期滞在ビザの扱いとは異なる。

そこで、混乱を避けるべく、今回のウクライナとロシアの戦争からウクライナ国外へ逃れた方を対象とする短期滞在ビザの扱いに関しては、「避難民」という単語を用いる。

 

 

 

2.ウクライナ避難民に対して発給する短期滞在ビザを扱う省庁はどこか?外務省か、それとも法務省か?

 

外務省である。

これはもとより短期滞在ビザを所掌する省庁が外務省であるためであり、今回のウクライナ避難民に適用するビザも現状運用する短期滞在ビザの特例措置に位置づけるためである。

なお、避難民としてウクライナの方が日本へ入国したのちに、この短期滞在ビザから、入管法上で定義される難民や、技術人文知識国際業務など中長期日本に在留する在留資格への変更は、現状の運用どおり、法務省の出入国在留管理庁が扱う。

 

 

 

3.申請する場所はどこか?

 

ウクライナ避難民がウクライナ国内の日本領事部での短期滞在ビザの申請は事実上不可能であるため、非難した先の国にある日本領事部での短期滞在ビザの申請となる。

たとえばポーランドへ非難したウクライナ避難民は、ポーランド国内にある日本領事部へ短期滞在ビザ(ウクライナ避難民ビザ)をしんせいうすることなる。

 

4.申請に必要になる資料はなにか?

 

・申請人本人のパスポート

・申請人本人の顔写真

・身元保証書 となる。

 

5.身元保証書について詳しい情報を聞きたい。

 

通常であれば、短期滞在ビザの申請にあたっての身元保証書に記載・署名する身元保証人については、

・申請人本人(ウクライナ避難民)の方との関係とその関係を証明する資料(たとえば配偶者であれば戸籍謄本だとか、親子関係を証明する出生証明書など)の添付が要求されるが、今回のウクライナ避難民ビザはこのような資料まで要求しない。

つまり、まったくの他人であっても身元保証人になることができる。

また、通常であれば身元保証書(身元保証人が身元を保証する旨を署名した公的文書)を現地に国際郵便で送り、その身元保証書を受け取った申請人本人がこの資料を添付して短期滞在ビザを現地の日本領事部に申請するが、避難民であれば当然ながら郵便を受け取れる状況ではないので、この身元保証書のPDFやあるいはスマホなどで身元保証書の写真があれば、身元保証書として認める。

つまり、原本がウクライナ難民の手元になくても、スマホの写真があれば申請を受理する。なお、身元保証書のフォーマットは外務省のサイトからダウンロードできるので、このPDF文書を活用してほしい。

 

6.申請が許可され、ウクライナ避難民のパスポートに短期滞在ビザのスタンプが押されれば、日本に入国が許可されることになるが、移動のための飛行機代(エアチケット代)は、日本国が負担するのか

 

今日現在(2022年3月7日)、この 渡航費用は自費負担としている。

しかし、政策が具体的になって予算が配分されれば、この渡航費用も日本国が負担し、日本へ避難民として入国するウクライナ人は無料で日本へ渡航する可能性もある。これは事態の推移を受けて政府が決定する事項であるが現段階ではどうなるか不明であるとしか言えない。

 

 

以上、このような質疑応答でした。 ポイントとしては、

・現状運用している短期滞在ビザの拡大解釈的な運用でウクライナ避難民が日本への入国する途を確立する

・身元保証書は必要とするものの、本人との関係は不問とする。

・身元保証書の原本添付は要求しない。写真やPDF文書のパソコンやスマホ上の画面表示でも添付したものとして申請を受理する。

・日本国へ入国後、中長期在留したいと判断した場合は、現在規定する在留資格への変更申請を日本国内の入国管理局に対して申請することなる。

 

となります。

なにより事態はほぼ毎日急展開する流動的な状態ですので、上記の回答内容も、あくまで本日(2022年3月7日)時点の情報であって将来変更する可能性があることをご理解ください。

 

 


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