●次元俳句045・背後(空間)03・河東碧梧桐
○「精錬所もうしろに見えて麦の秋」(河東碧梧桐01)
季語(麦の秋・夏)
この句は風景を単純に描写しました。麦の穂の熟れるうしろに精錬所が見えます。近景と遠景のコントラストです。碧梧桐は定型句より自由律の句を多く詠んでいます。
○河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)(1873~1937)
代表句「赤い椿白い椿と落ちにけり」02
季語(椿・春)
愛媛県松山市生まれ。→正岡子規に師事。子規の俳句革新運動に参加。定型・季語を離れた新傾向の俳句を唱え、「海紅」「碧」「三昧」を創刊。のち自由律へ転じた。→高浜虚子とは子規門下の双璧といわれたが、守旧派として伝統的な五七五調を擁護する虚子と激しく対立した。1933年、還暦を機に俳壇を引退。俳句と自己の革新を不断に追求し書道家、旅行家としても知られた。
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