冷え込んだ秋の日、お昼前に日が差す。
冷たい水。
今年の釣りは今日で終わり。岩魚は、来年まで、さようなら。
とても名残惜しい。来年もまた川に立てるよう、健康でいたい、と思った。
冷え込んだ秋の日、お昼前に日が差す。
冷たい水。
今年の釣りは今日で終わり。岩魚は、来年まで、さようなら。
とても名残惜しい。来年もまた川に立てるよう、健康でいたい、と思った。
7月の下旬から9月の下旬にかけて、乗り越えたい大きな山場が連続。
結果が出せたもの、出せなかったもの、中途半端なものがあります。
費やした時間を次につなげるのが今の山場。
釣りにはずっと行けず、久しぶりに出かけると、
本流のポイントはあらかた砂で埋まっていました。
渓流にも大きなダメージが見られました。
大雨の影響だと思います。
場所によってはまったく平らになってしまったポイントもあり。
私の製作している内塗椀ですが、
外側が木目の見える拭漆仕上げになっています。
拭漆は修理が出来ない場合があるのですが、私は下記のように修理対応しています。
下画像は自宅で約6年使っている内塗栃椀。
洗っているときに落としてしまい、さらに慌てて蹴っ飛ばしてしまいました・・・
縦に亀裂が入ってしまいました。
白い木地が見えています。
木地が見えたら使用を中止します。
使い続けてしまうと割れが進みます。味噌の塩分などが染み込むと修理が困難になります。
修理ですが、内側と外側両方から掘り込み、割れた接点を「線」にします。
割れた「面」を残すと木が動いた時(木地は温度変化により収縮を繰り返しているようです)、
外側に突っ張っていくら直しても割れてしまうようです。
木地の白木部分を生漆を染み込ませ「固め」ます。硬化には時間をかけます。
その後植物の繊維をベースにしたものと、
土をベースにした錆(サビ:パテ状の漆)で埋め、
平に処理します。
この作業はある程度まとめて行うことが多いです。
今回は賞状盆の修理も平行して行いました。
その後外側に三回拭き漆をし、
内側を二回塗り、研ぎます。そして内側の上塗りをします。
(上画像:節の位置の悪い木地を自宅用にしたので変なところに節模様があります)
上塗りも他の製品の仕上げと同時に行います。
硬化したら完成。割れた部分の外側は黒い模様のようになります。
使用の履歴を残しつつ、輝きを増した印象。
再び毎日使っています。
今回の作業ですが、
破損個所修繕+通常完成工程の約6割で、工賃としては3,500円となりました。
定価が5,500円となりますので、割高感は・・あるかもしれません。
修理対応いたしますので、故障された際は販売店にお知らせください。