ドイツの光学メーカー「ライカ」の標準レンズ「エルマー」。
現在のレンズとは随分容貌が異なります。
f=3.5と少し暗く(人の眼で見る明るさがf1.0とされるので、
レンズを通すと3.5倍暗く写る)、
絞りも使いにくいため(レンズ前面に見える小さなツマミ)、
ずっと使っていなかったのですが、
最近再び使い始めました。
ここしばらくはカメラずっと付いています。
全体的に淡い発色で、四隅は光量が落ちて暗くなります。
少し絞るとグッと引き締まるのですが、
絞りが使いにくいのでf3.5のまま使ってしまうことが多いです。
発色は淡いのですが、
明暗の段階が深い(?なんと表現したらいいのだろう?)ので、
デジタル加工で調整の幅が広いです。
この加工がとても楽しい。
古いレンズでガラス面にコーティングはないようです。
逆光には弱いです。
昔のレンジファインダーという仕組みのカメラのレンズで、
設計の仕組み上最短撮影距離は1mですが、
接写機能のついたアダプターを使うと
45cmくらいまで寄ることができます。
私の持っているエルマーは1938年製。
カメラ本体・所有者を変えながら、
たくさんの写真を撮ってきたのだろうと思います。
時代を越える道具とは良いものだなあと、
このレンズを使う度に思います。