12月30日。今年もあと少し。
今年の年末はなんだか穏やかで、
去年のほうが寒さが厳しかったと感じます。
黒い川面を背景にした白鳥は、
なんだか、くりぬかれた紙のよう。
12月30日。今年もあと少し。
今年の年末はなんだか穏やかで、
去年のほうが寒さが厳しかったと感じます。
黒い川面を背景にした白鳥は、
なんだか、くりぬかれた紙のよう。
生漆は、漆の木からかき取った漆を濾して
塵を取り除いた状態のもの。
水分量は約20パーセントで、
この水分量を調整して「素黒目漆」という
刷毛で塗るための漆が作られます。
生漆は空気に触れていない状態では乳白色ですが、
空気に触れているとココア色に変わります。
かき混ぜてやると(下画像)、もとの乳白色に戻ります。
この生漆の状態でも用途が沢山あります。
今回行ったのは木固め。
今回は木地の発色を黒い方向に持っていきたかったので、
生漆に「松煙」を混ぜて黒くし、
木地に浸透するようにテレピンで希釈。
刷毛でガンガン塗って、木地に吸い込むだけ
吸い込ませ、拭きとります。
こうして木地自体に耐水性を持たせます。
この作業が木固めです。
漆が硬化後、表面処理をして、もう一度木固めし、
その後摺漆の作業で表面を鍛えます。
今回のスプーンの素材は「ブナ」で、
加工しやすく、木目も美しいのですが、
木地の乾燥が不十分だったり、
漆の硬化が甘かったりすると、
狂いやすい・動きやすいという欠点があるような気がします。
今回の木地はカチッと乾燥した木地です。
今日行った木固めも、二週間は硬化時間にあてる予定です。
来年 2015年1月10日(土)~2015年1月18日(日)、
東京ミッドタウンにて
第54回日本クラフト展が開催されます。
私の製作した漆器も入選作として展示される予定です。
お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。
スプーン木地が入荷。
今日は木地調整を行う。
拭漆で仕上げるのですが、
どうしても「角・尖った部分」が弱点になります。
鋭角な部分には漆が乗りにくく、角は点で他のものと当るので、
傷になりやすい。
そこで入荷した木地を全体をペーパーで空研ぎしてなだらかにします。
特に口に触れる部分は、出来るかぎり角を落とします。
上画像左二点が表面処理後、右二点が処理前。
かなり手間ですが、ここで頑張っておくとこの後少し楽になります。
明日、木固め。仕上がりは二月の上旬の予定です。