30年くらい前のこと。
忍野で会った釣り人の話。
その人の使っていたタックルは変わっていて、著名なバンブーロッドに、
入門用のカーボン樹脂製のフライリールという組み合わせ。
そして何故かリールシート金具の部分にビニールテープがぐるぐる巻き。
聞けば金属アレルギーが酷く、特にニッケルシルバー製の金具は少しでも
触れると地腫れが長く続くということ。
確かに真鍮・ニッケルの合金の洋白銀(ニッケルシルバー)は酸化(イオン化?)しやすく、
金属アレルギーの原因になりやすいようです。フライロッドの金具は竿尻にあり、使っていて
手首に当たりやすい。
ずっと頭の中にこのことはあったのですが、代替素材は目に触れるところにはありませんでした。
去年、岩手県のアドバイザーからコバリオンのことを教えていただきました。
その金属は岩手県内釜石で作られていて、金属アレルギーを起こしにくい。
メーカーとともに試作を繰り返しましたが、非常に硬度が高いため加工が難しく、キャップ部分の「孔繰り」に難航。また工場から上がってきた製品の研磨も硬度のため難しく、こちらも試行錯誤しました。
難しい素材ですが、研磨がきまると素晴らしい光沢が現れ、キズもつきにくい。
まさかこの素材が県内にあったとは・・・
現在製作中の新しいフライロッドから採用予定です。
また詳細お知らせいたします。