ウォーキング中に、葉っぱに『虫こぶ』ができている木を見つけました。
この木の名前は「イスノキ」、漢字では「柞の木」です。
「柞」この文字はクヌギやコナラの総称で、『ハハソ』と読みます。
クヌギなどとは全く似ても似つかない木なのに、どうしてこの文字を使っているのか分かりません。
木全体を見るとモチノキやモッコクに似た雰囲気があります。
でも、『イスノキ=虫こぶ』と言われるくらいなので、この木はモチノキやモッコクではなくて、イスノキだとすぐ分かります。
イスノキの葉には虫こぶができやすいのです。
この木は別名では『ヒョンノキ』とも呼ばれています。
それは、虫こぶが大きくなると穴が開き、笛のような音が出ることからなのだそうです。
ちょっと話が脱線します。
話し言葉の中で『ひょんなこと』という言葉がよく使われます。
『些細なことがキッカケで』とか『思いもかけないことから』という意味の言葉です。
この『ひょん』はイスノキが語源になったとも言われています。
虫こぶのために穴が開いて、笛のような音が鳴る---「ひょうと鳴る=ヒョンと鳴る」
これが、ひょん(妙な、異様な)の語源だということのようです。
虫こぶ
虫こぶは『虫えい』とも呼ばれ、ダニ、アブラムシ、タマバエの幼虫など、さまざまな虫が、植物に寄生することでできる部分を言う。
多くはこぶ状になるため、虫こぶと呼ばれている。
虫こぶは、寄生した虫が出す刺激に反応し、植物の一部が異常成長してできるものである。(植木図鑑)
イスノキ
日本では伊豆以西の暖地に自生しています。
関西以西では、生垣や庭木に用いられることも多い樹木です。
非常に頑丈な木質から、材木としてもよく利用されています(樹木図鑑)
学名:Distylium racemosum
英名:Isu Tree
別名: ユスノキ、ヒョンノキ、ユシノキ
科名・属名:マンサク科 イスノキ属
原産地:本州南部、四国、九州、沖縄、済州島、中国、台湾