日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

カリン(花梨)

2024-11-29 07:00:00 | 植物

ウォーキングコース途中には大きな「カリン(花梨)」の木があります。

ちょうど今、その木にはたわわに黄色い実が生っています。

これだけあると、その下を通った時にはほのかにいい香りが漂ってきます。

でも、いい香りがしてもその実には石細胞が多く含まれているらしく、硬くて生では食べられないようなのです。

ちょっと残念ですね。

 

 

カリンは中国原産の木で、春に花が咲き、その後に香りのよい実を結びます。

花の形は梨やリンゴなど、バラ科の木の花と似ています。

でも、それらのほとんどの花の色が白なのに対して、カリンの花はピンクなのです。

だから目を引くし、とっても可愛いのです。

 

[4月に咲いていた花]

 

カリンの木には実や花がなくとも、分かりやすい特徴があります。

それが生長した木の幹です。

成長すると樹皮の一部が剥がれるので、サルスベリのように木肌がなめらかになって、まだら模様になるので、すぐに分かります。

 

 

黄色くて楕円形をした大きなカリンの実の表面は少しベタベタしています。

カリンのエキスが染出しているのでしょう。

このエキスが喉に良いらしく、昔から砂糖漬けやはちみつ漬け、のど飴などの原料として利用されています。

 

 


 

学名:Chaenomeles sinensis

英名:Chinese Quince

別名:カラナシ(唐梨)、アンランジュ

科名・属名 :バラ科 カリン属

原産地:中国

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ヘチマ(糸瓜)

2024-11-27 07:00:00 | 植物

ちょっと季節外れかとも思ったのですが、「ヘチマ(糸瓜)」のグリーンカーテンを見つけました。

葉が青々と繁り、花も小さな実もたくさんついていました。

 

 ヘチマ

ウリ科・ヘチマ属に分類されるツル性の一年草で、江戸時代に日本に渡ってきたとされています。

生長するとツルを伸ばし、手のひらのように深く裂けた形の葉を互い違いに生やします。

花は黄色く、直径5~10cmほどで5枚花弁です。

一つの株に雄花と雌花両方が咲き、結実可能です。

雌花の基部には実になる部分がついていて、膨らんでいるのが特徴です。

秋には長さ30~60cmほどの円柱形の実が付きます。

若い実は食用とされ、完熟した実の網目状の繊維は、たわしや浴用スポンジとして利用されたりします。(Green Snap)

 

[雌花]

 

[雄花]

 

開いているのはほとんどが雄花で、雌花は萎んでしまって、小さな実に変わっていました。

雌花の方が早く終わってしまうようですね。

名前の由来が面白いのです。

和名の『イトウリ』がやがて『トウリ』と転訛し、いろは歌の中で『ト』は”へ”と”チ”の間に位置するから---ヘチ間→ヘチマとなったようです。

 


 

学名: Luffa cylindrica L.

英名:Luffa、 Loofah、 Loofa

別名:イトウリ

科名・属名: ウリ科 ヘチマ属

原産地: インド

 

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イチビ(莔麻)

2024-11-25 07:00:00 | 植物

空き地の一角に変わった形の黒い実を見つけました。

「イチビ(莔麻)」の実です。

独特な形の実です。

夏の間、大きな葉とその陰に隠れるようにして黄色い花が咲いているのを見ていました。

花が終わると緑色の実に変わります。

 

イチビの実の形はとても奇妙な形です。

中に3~5個ほどの小さなタネが入っている15個ほどの分果が規則正しく円形に並んでいて、黒くなって枯れたようになってもそのままの状態になっているのです。

黒い実はそのままドライフラワーとして利用できそうです。

 

 イチビ

イチビは平安時代に日本に入ってきて、江戸時代までは茎の皮から繊維を取るために畑などに植えられていました。

でも、現在ではイチビからの繊維を利用することは廃れてしまったため、栽培されなくなってしまったのです。

ところが今、こうして空き地などでイチビが見られるのは何故?

それは外来種のイチビなのです。

輸入された家畜の飼料に混入していた別品種のものなのです。

この外来種のイチビは繁殖力が強すぎて他の植物の成長を妨げてしまうからと、要注意外来生物として扱われています。

 


 

学名:Abutilon theophrasti

英名:Butterprint、Velvetleaf、Indian mallow、Buttonweed

別名:ボウマ(莔麻)、キリアサ(桐麻)

科名・属名:アオイ科 イチビ属

原産地:インド

 

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コウテイダリア(皇帝ダリア)

2024-11-23 07:00:00 | 植物

この時期になると突然大きな花が現われるのでビックリするのが「コウテイダリア(皇帝ダリア)」です。

毎年同じ場所に咲くのだから、分かっているのですが、やっぱり突然現われるという感じです。

こんなに高くて大きいのに、木ではなく草なのです。

だから花が終わると地上部分は枯れてしまうのです。

 

この花は背丈が高いので、どうしても上を向いて撮った画像になってしまうのです。

青空に映えますね。

 

一般的なダリアは夏に花が咲きますが、コウテイダリアは短日植物です。

だから、日が短くならないと花芽ができません。

そうなると開花はどうしても寒くなる時期(11月~12月)になってしまうのです。

ところが面白いことに、電灯などで夜でもずっと光を当て続けたりすると、日が短くなったと感知しなくなって、花芽がつかないこともあるそうです。

 


 

学名:Dahlia imperialis

英名:Tree dahlia

別名:テイオウダリア(帝王ダリア)、キダチダリア(木立ダリア)

科名・属名:キク科 ダリア属

原産地:メキシコ~中米

 

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カナムグラ(鉄葎)

2024-11-21 07:00:00 | 植物

秋もそろそろ終わって、冬の便りも聞こえようとしているのに「カナムグラ(鉄葎)」はとっても元気です。

カナムグラで覆われている場所はその下に何があるのかも分からないくらい、一面に広がっています。

葉には粗い毛があって、ザラザラしています。

茎や葉柄などあらゆる場所に下向きにトゲ状があって、ちょっと触っても痛いのです。

そのようなカナムグラをあちこちで見かけているのですが、場所によってどうも花の様子が違っているので、2種類あるものだとばかり思っていました。

そうしたら、カナムグラは雌雄異株だったのです。

だから雄株、雌株の花が違っていたのです。

 

これが雄花です。

雄花はこのように伸びた花序に多数の花が付きます。

花弁が5枚で雄しべも5本、そこには大きな葯が付いていて、それだけが目立っているような感じです。

雌花よりも早く開花して、遅くまで残っています。

 

これが雌花です。

苞に包まれている雌花が数個かたまってごちゃごちゃしていて、垂れ下がるようにして付きます。

 

雌花は最初は緑色なのですが、やがて紫色をおびて苞の先端は反り返るようになってきます。

中にタネが入っています。

 

 Wikipediaより

カナムグラの花粉は、ブタクサやヨモギなどと並び、秋の花粉症の原因となります。

茎葉と花は薬草になって、苦味健胃や利尿に効果があるとされています。

また、蝶の「キタテハ」にとっては貴重な食草になっています。

 


 

学名:Humulus japonicus

英名:Japanese hop

別名:オームグラ,ネバリグサ,ムグラ

科名・属名:アサ科 カラハナソウ属

原産地:日本

 

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