林の中の細い道、両脇にイヌムギが繁っている中に「ヒゴクサ(籤草)」を見つけました。
1週間前に同じ場所を歩いたときには気づかなかったのに・・・
多分、その時はまだ穂が出ていなかったのでしょうね。
ちょっと大げさかもしれないけれど、花との出会いは一期一会です。
たまたま花が咲いていたから見つけられたようなもので、花の色が無くて葉っぱの緑だけだったら似たような草のイヌムギなどと一緒になってしまって気づかなかったと思うのです。
だからその花の一番の見ごろの時期に出会えるということは本当にラッキーな事なのだと思っています。
この時もヒゴクサがちょうど見ごろの時だったのでしょう、黄色い葯と白い花糸がとっても目立っていたのです。
このヒゴクサ、花と言えるかどうかは分かりませんけれども。
ぱっと見て変わった花だなぁ~、と。
下の白いもじゃもじゃしているのが雌花序で、雌小穂から白い花糸が出ているのです。
その上に長く伸びているのが棒状の雄小穂で、黄色のものが雄しべの葯です。
ヒゴクサはカヤツリグサ科、だから茎は細いけれど、しっかりと3稜形になっていました。
ちょっと角が丸い3稜形でしたけれども。
数日後、もう一度その場所に行ってみました。
花はとっくに見ごろを過ぎていました。
雄しべの黄色い葯は花粉を出し終え、授粉が完了したらしく、雌小穂にはタネ(実)ができ始めていました。
タネができた雌花序は重くなってしまったのか、細い柄に繋がれ、ぶら下がってしまうようです。
白いもじゃもじゃの花糸は茶色に変わっていました。
名前の由来には2つの説がありました(Wikipediaより)
① 最初の採取地が肥後であったから
② 細い茎が竹ひごのようだから「籤(ひご)草」
結局、どちらか分からないようです。
学名:Carex japonica
別名:ヒゴスゲ
科名・属名:カヤツリグサ科 スゲ属
原産地:日本、朝鮮、中国