3日目は「旅籠しび荘」を出て北にある伊佐町に向かった。
そこには何があるのかというと、「曽木の滝」と「曽木発電所遺構」がある。
遺構や廃線好きなので、ずっと来たいと思っていた場所。
滝はおまけで、目的は「曽木発電所遺構」の方だった。
車で40分ほど走り、「曽木の滝公園」に着いた時、あまりにも立派な公園だったのでちょっとびっくり。
観光案内所もあるような大きくて立派な、整備されている公園だった。
そういえばここに来る時にずっと手前から看板が出ていたくらいだから、この辺りでは結構有名な場所なんだろうな、なんて思った。
最初に滝の全容が見える展望台に登ってみた。
「東洋のナイアガラ」と形容されているほどなので確かに素晴らしく、落差はあまりないが、横幅はものすごく広い滝だった。
そして滝のすぐそばまで下りていくと、岩盤を流れ落ちる水流とその豪快な音が鳴り響いていた。
でも、ナイアガラとはちょっと違う形だと思うけど・・・
この滝は川内川上流にあり、今年の7月豪雨の被害が酷かったらしく、見学する場所が崩れ落ちてしまっているところもあった。
モミジの木もたくさんあったので「もう少ししたら紅葉がきれいだろうな」などと思いながら、案内所で次のお目当ての発電所遺構の詳しい話を聞き、ワクワクしながら車で移動した。
「曽木発電所遺構」は滝から車で5分くらいの場所にあった。
ここはダムに沈んだ昔の発電所で、渇水期の5月〜9月ごろになると姿を現す遺構になっている。
駐車場から展望所まで、階段を150mほど登り、そこからは遊歩道が整備されていた。
10月の訪問だったので、全体が見えないかもしれないと思いながら歩いた。
そして目の前が開け、外壁だけしか残っていない建物が現れた。
もう嬉しくて飛び上がるほどだった。
これが待望の「曽木発電所遺構」だった。
でも、今まで写真やポスターなどで見ていたものとはちょっと違っていた。
やっぱり観光案内所で聞いた通り、ここも7月の豪雨で外壁が壊れてしまったようだ。
案内所にあったポスターの写真は横の壁がきれいに残っていた。
これが7月までの写真。
比べてみるとやっぱり今は横の壁がすべてなくなっている。
今、こうして全体が見えているのだから、本来ならばこのような形が見えたはずなのに、残念。
でも、これだけでも見えたのだから十分と思わなくちゃいけないのかも。
多分、これは国交省の管理だと思うが、もう修復はしないのじゃないのかな。
もしもそうだったら見納めになってしまうのかも。
以前見に行った北海道のタウシュベツ橋梁も、もうじき崩れてしまうかもしれない、とずっと言われ続けているのに、いまだにそのままだし。
こういった遺構はマニアだけしか興味ないものだし、修復は難しいのかもしれない。
「曽木発電所遺構」を見ることができて満足した後は、今日、予定していた日帰り温泉の「白鳥温泉上湯」に向かった。
この辺りは鹿児島県と宮崎県の境になり、「白鳥温泉」のある場所は宮崎県になっている。