[ニューヨーク 19日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は19日、新型コロナウイルス流行を背景に世界がリセッション(景気後退)に陥ることは「ほぼ確実」とし、世界規模での対応を呼び掛けた。
オーストラリアのモリソン首相は18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、非常事態を宣言した。渡航に関する警戒水準を最高の「レベル4」に引き上げ、行き先に関わらず全ての「海外渡航の中止」を勧告した。事実上の出国禁止措置となる。
また、海外渡航中で帰国を望む市民に対し、民間の交通手段が確保できなくなる可能性があるとして、早期の帰国を促した。
また、海外渡航中で帰国を望む市民に対し、民間の交通手段が確保できなくなる可能性があるとして、早期の帰国を促した。
【ジュネーブ共同】共同通信の集計によると、新型コロナウイルスの感染者が15日、世界全体で15万人を超えた。8万人超で依然過半数を占める中国が今月に入ってほぼ横ばいで推移しているのに対し、欧州を中心に世界各地での感染拡大の勢いが衰えず、終息に向けた展望は開けないままとなっている。
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は11日、新型コロナウイルスの感染拡大について、世界的な大流行を意味する「パンデミック」に分類され得ると述べた。パンデミックは2009年に新型インフルエンザ(H1N1)を認定して以来。今回の認定は、世界経済の動向や東京五輪開催の判断にも影響する可能性がある
イタリアでの新型コロナウイルス感染拡大の要因として、近年結びつきが強まる中国との関係を指摘する声が上がっている。イタリアは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に昨年参加し、民間レベルでも人の行き来が拡大しているためだ。