年間のミサイル発射はかつてない多さだった。2022年に空に放ったミサイルの数は、同国がこれまでに発射した全ミサイルの4分の1を占めるほどだった。また、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が、北朝鮮は核兵器保有国となり、今後も核を保有し続けると宣言した年でもあった。
金氏はまた、核兵器使用のハードルを下げた。昨年9月に北朝鮮の核保有国としての地位が不可逆的なものになったと表明すると、核兵器はもはや戦争の抑止のためだけでなく、戦争に勝つために先制的かつ攻撃的に使用できると明文化した。
12月26~31日に開かれた朝鮮労働党中央委員会の拡大総会では、2023年の核戦略を掲げた。
その最優先事項に挙げたのは、核兵器の製造を「指数関数的に増やす」というもの。韓国との戦争に使用できるより小型の戦術核兵器の大量製造も含まれると、金氏は発言した。
これは北朝鮮の核開発における最も深刻な進展だと、米シンクタンク「カーネギー国際平和基金」の核兵器専門家アンキット・パンダ氏は指摘する。