
ヒュッテ西岳を出発してから、約1時間。
だいぶ槍の矛先も近くなってきた。
だが喜びもつかの間、難関な東鎌尾根へと進む。
これからはいくつかの梯子を登ったり降りたりと・・。

長い階段をヒーヒー言いながら登って、
荒れた呼吸に立ち止まってると、足元にチングルマが咲いていた。

チングルマに誘われて・・、いや理由など何でもいい、
少し広い場所で休憩する。

ヒュッテ西岳から約2時間半。
久しぶりに現れた槍ヶ岳はかなり大きく見えていた。
槍ヶ岳山荘も確認できるし、何より槍の岩肌の凹凸を肉眼で見て取れる。
近くなってきたことに心が躍る。

写真は無いが、この後ヒュッテ大槍のベンチで軽く昼食を流し込み、
一旦殺生ヒュッテへ向かう。幕営をするためだ。
本来は槍ヶ岳山荘で幕営する予定にしていたが、大天荘で槍ヶ岳組の登山者と色々と話をしたなかで
槍ヶ岳山荘は幕営数が非常に少ないことが話題となった。
張れない場合は殺生ヒュッテへ行って!っと断られるんだって。
朝方の雨で足止めを食らって出発が遅れて、また週末と重なれば、当然数も多いでしょう!
と、いうことで山荘での幕営を諦めて、はなっから殺生ヒュッテに向かった。
殺生ヒュッテ、13:50分到着。

幕営の受付をすると、
「これから荷揚げのヘリコプターが来るので、テントは飛ばされちゃうから張らないで、
先に山頂行ってからにしてっ!」といわれ、適当な場所にザックを降ろし、
アタックザックで身軽にして山頂へ向かった。
だいぶ登ってきた。常念岳がだいぶ遠くになり、中央にヒュッテ大槍。
そして右下にはザックを降ろした殺生ヒュッテ・・。

槍ヶ岳山荘に到着。時刻は14時半。

ついにここまで来たぞって感じ。
槍ヶ岳の山頂へ向かう。

足が竦むところもあるけれど、登山者の多さで
前がつっかえる事があるので、ゆっくりと落ち着いて登ることが出来る。

しかしやっぱり怖いところは怖い。

最後の階段。
この階段が一番怖かったね。
でもこれを登らないと山頂には行けないから慎重に登る。

ついに!槍ヶ岳登頂!
山頂は想像以上に狭いと感じた。まぁ団体がいたのでそのせいもあるけど、
非常に混雑しており、腰かけることもできない状況。
暫くすると少し空いてきたので、カメラを構えることが出来た。

山頂からは、360度の大パノラマである。
やはり目がいくのは自分が歩いてきた表銀座縦走路。
よく歩いたな・・・。

山荘の奥には、世にも恐ろしい西鎌尾根だね。
いつか行くか?
いやぁ~、歩くことはないかな・・。

グリコのポーズは、
山頂から無事山荘まで降りてきた歓喜のポーズ。
ついに登頂したぞ~!

振り返ると、未だ多くの登山者が山頂を目指している。
それだけ人気の山であることがうかがい知れる。

テント場である殺生ヒュッテへ戻り、幕営をする。
受付をした時には、2、3張りしかなかったテントがすっかり賑やかになっていた。
ゆっくりと腰を下ろし、贅沢に槍ヶ岳を眺めながら、
一人祝杯をあげる。
「乾杯!」

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