野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

子どもの本がおもしろい㉞アマガエルのヒミツ 

2019-02-26 | 資料を読む

久しぶりの子ども本がおもしろい㉞

アマガエルだけでこれだけ話が膨らむことができるのも、豊富なきれいな写真があるからだ

アマガエルのヒミツ 秋山幸也(文) 松橋利光(写真) 山と渓谷社 2004年
 
アマガエルの生態が詳しくわかる本です。
カエルは水辺に住むものと思われがちだが、ニホンアマガエルは樹上で生活するカエル。
アマガエルは「雨蛙」の和名の通り、雨が降りそうになると鳴き始める。
『アマガエルのヒミツ』  より
「むかしむかしある所にアマガエルの親子がすんでいた。しかし子ガエルは大変なヘソ曲がりで、親ガエルの言いつけと反対のことばかりやっていた。
いよいよ死ぬという時に、親ガエルは(墓が流されないように、山の上に墓を作ってもらいたい。しかしこいつは言いつけと反対のことをするから…)と考え、「墓は川のそばに建ててくれ。」と言い残し死んだ。
ところが子ガエルはこの時になって反省し、「遺言は守らなければならん」と、本当に川のそばに墓を建ててしまった。そのため雨が降りそうになると「親の墓が流される」と泣くのだという。」
なぜ鳴くかはわかっていないとか。
変身の写真もきれい。
アマガエル皮膚の下に、黒、青、黄色の色素をうまく使って周りの色とめだたくする。
おたまじゃくしの写真もきれいで、見分けやすい。
アマガエルの本としてはこれが一番おすすめです。

目次
ワタシハアマガエル(クローズアップ!アマガエルアマガエルなら、好き?日本のアマガエル ほか)
ふえる・育つ(だきついたら、はなさない産む卵 ほか)
アマガエルのいる場所(春は田んぼ梅雨までは田んぼ真夏は草っぱらや森に ほか)
食べる食べられる
 
 
ところで、
北は北海道・利尻島から南は九州・屋久島まで日本の至る所に生息する、ごくごく普通のカエルです。このアマガエルすなわちニホンアマガエルが、実は日本の東西で遺伝的に大きく異なることがわかりました。
(ニホンアマガエル、実は日本国内東西で別種か 三浦郁夫 2016年12月24日 より )
フォッサマグナでわかれるようだが、ほかの生きものも結構ここで線引きされるものも多い

 


2012年2月民俗学の視点から

2019-02-26 | フィールドガイド地質
2012年2月19日(日) 「人くらし自然 民俗学の視点から その5」
田中先生の民俗学の講座も5回目となりました。毎回、身近で楽しいお話を聞かせていただいていますが、今日は動物被害についてのお話。今日は後ろ姿でしかご紹介できず申し訳ありません。
野生獣は在来種に加えて、毛皮用やペットとして輸入されたものが放獣され野生化したヌートリア・アライグマ・ハクビシンなどの外来種からの被害も多いようです。ペットとして売られているアライグマは牙をあらかじめ切ってあるとか。ところが放されたアライグマから生まれたアライグマは牙をもっていて、大いに危険なんです・・・と先生。
昔から、被害には頭を抱えていたらしく、古い文献にそのことが記されているとのこと。いろいろな事例をスライドを観ながら説明していただきました。いつも活動している里山でもイノシシ・シカには悩まされているようで、田んぼの周りには電気柵が張り巡らされています。
私たちの活動場所も手入れしてやっと果樹を植えられるようになったと思ったら・・・植えても植えてもかじられる苗木。どうやらシカのようです。昨年植え直したものもまたかじられ、とうとう苗の周りにネットを張り巡らしました。これは効果があり、それ以降シカによる食害はありません。(写真は2011年7月)
民俗学の後は本年度の締めくくり、総会と反省会。今西先生の御土産の美味しいスリランカの紅茶とナッツ、皆さん持ち寄りのお菓子を頂きながら、23年度を振り返りました。
こちらは「野生生物を調査研究する会」ブランドのハチミツ。おいしいですよ~。右はアマゾンで採れたハチミツです。
また来年は盛りだくさんの観察会等が予定され、楽しい活動になりそうです。みなさんふるってご参加くださいね。
 
2019年度もたのしい観察を計画しています
http://park12.wakwak.com/~naturalist/
 
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