ワイルドフラワー緑化とオオキンケイギク
この写真はニュータウンとして宅地開発された斜面の画像です。
1990年ごろに宅地になりました。
そのときに、土止めにまかれた種が残ってきれいな花が咲いています。
このような形式は造成地でしばらく時間がたったところでよく見られます。
雨が降ると土が流れ出てしまうので、草をはやして流失を抑える必要があります。
そのときにまかれた種がとくに1年草ではなく、根が残り数年も生きのる植物が土の流出をふせぎます。
写真は
黄色い花はオオキンケイギク、白い穂はチガヤです。
オオキンケイギクは北米原産の外来種。日本には1880年代に鑑賞目的で導入されました。
このオオキンケイギクがいまこまった植物になっています。
景観をより美しくする緑化方法として「ワイルドフラワー緑化」という緑化の方法があります。
日本には1990 年代から導入されるようになりました。
在来の野草草花に限らず、あまり手をかけないで生育できる複数の種類の種子をまき、緑化をめざします。
手軽に花が栽培できて、長い間花を観賞でき(いろいろな花が順番に咲くので5か月は楽しめるように種をえらびます)、かつ経費がやすくすむので、利用が広がりました。
種の例をあげると、小町草、コスモス、カスミソウ、フランスギク、ルドベキア、ルドベキア、オオキンケイギク、キンギョソウなどの種をまとめてまきます。
ワイルドフラワーには、大半が欧米原産の植物です。園芸用草花として使われている草花の中で、種子などによって容易に増殖でき、痩せ地や放植に耐え、美しい花を開花させる植物群が選ばれています。
これらの植物の中には多年草の種子が含まれているので定着する可能性があり、種名が表示されていない野生植物が入り込むことがある。
ワイルドフラワーによる緑化は、鉄道沿線、一般道路沿い、高速道路沿いやインターチェンジ、河川敷、宅地造成地、調整池周辺、埋立地、ダム周辺、飛行場、都市公園やリゾート地の花壇にまで広く利用されています。
その結果、在来種との遺伝的かく乱のおそれが指摘されています。また、希少種を含む在来種と交雑する可能性が高いものがあり、そうした植物の利用も問題視されています。
イギリスでは外来園芸植物の利用に関する行動綱領が作成され、公表されています。
日本では、ワイルドフラワー導入の初期に入っていた「オオキンケイギク」が2006年(平成18年)に特定外来種になりました。
この花は一度定着すると在来の野草を駆逐し、周りの景観を変えてしまう被害がでてきました。
それで、栽培、運搬、販売、野外に放つことなどが禁止されている植物になっています。罰則規定もあるので注意が必要です。
いまでは、環境に配慮した方法がとられています。
環境省のホームページにはオオキンケイギクの見分け方が載っていますので紹介しておきます。