野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

里地里山の1年 5月中旬の小川とその周辺

2023-05-11 | 里地里山の1年

里地里山の1年 5月中旬の小川とその周辺

 

ゴールデンウィークが終わり、今年の昼は夏の日差し。5月6日からは「立夏」。

里地では田んぼに水が入り、いよいよ田植えがはじまります。

あっという間に里山の緑色がそろってきました。

小川の周辺ではヤマツツジがモチツツジの花が目立つようになります。

ガマズミの白い花からタニウツギの薄いピンクの花に変わっていきます。

ウツギの花のつぼみが大ききくなってきました。

このころ、よく見ないと見逃す花が結構あります。

ツリバナやタカノツメの花がそうです。

小さなコウゾの花も咲いていました。

昆虫もクロアゲハやコチャバネセセリが花の蜜をもとめて飛び回っていました。


山陰海岸ジオパーク ナチュラリストクラブ(2012年11月24日(土)~25日(日)の記録より)

2023-05-10 | 市民講座

山陰海岸ジオパーク ナチュラリストクラブ(2012年11月24日(土)~25日(日)の記録より)

 

山陰海岸ジオパークは、山陰海岸国立公園を中心として、東は京都府京丹後市の経ヶ岬から、西は鳥取県鳥取市の白兎海岸 まで、京都府(京丹後市)、兵庫県(豊岡市、香美町、新温泉町)、鳥取県(岩美町、鳥取市)の1府2県3市3町にまたがり、東西約110km、南北最大 30kmに渡って広がっています。ジオパークエリア内には、約6,000万年前の日本列島がユーラシア大陸の一部だった時代から現在に至るまでの経過を確認できる貴重な地質や地形が数多く残されており、まさに「地形・地質の博物館」といえます。 <日本ジオパークネットワークホームページより>

 

 

今回は丹後半島を中心に1泊2日の活動を行いました。

今回のジオパークの見どころは パンフレットより

ホームページには豊富な資料やパンフレットが掲載され、現地での観察の資料としては十分

ジオパークを堪能できるほか、食べたり体験したりとワークショップ型の観光ができる。

これらを参考にコースを案内。

ブラタモリがマニアには注目され始める前、どれだけ地形地質に興味を持っていただけるか、すこし心配なけいかくでしたが、参加された皆さんには喜んでいただけました。

以下 ナチュラリストクラブの山陰海岸ジオパーク観察会のあらましです。(ナチュラリストクラブのホームページから加筆)

昨年に引き続き山陰ジオパークを訪ねました。今回訪れたのは下の地図の赤枠で囲まれた地域です。

 

行程

 

<一日目>

久美浜の兜山~夕日ヶ浦~五色浜~郷村断層

<二日目>

琴引浜~丹後松島~経ヶ岬灯台~伊根

 

  • 1日目 2012年11月24日(土)

 

久美浜~夕日ヶ浦~五色浜~郷村断層~野田川ユースセンター(泊)

          

乗用車2台に分乗して出発・・・が、天気予報は午前中雨、昨年度の旅行も台風の影響をまともに受け、鳥取砂丘では傘の骨を折る人が続出。今年はいったいどうなるんでしょうか。

             

途中パーキングエリアでの休憩を挟み、12時ちょうどに久美浜の兜山公園に到着。ここからは久美浜湾が一望できます。水面には久美浜名産のカキの養殖筏がたくさん並んでいました。あずまやで雨宿りしながらお昼ご飯。

             

食事が終わる頃になると雨がやんできました。早速かぶと山の頂上を目指して出発。この辺りは水晶の鉱脈があり、うまくいけば水晶が見つかるかも?石を拾ってはじっくり観察、Tさんが水晶発見!実物は3mmぐらいの大きさです。頂上までは約30分の道のり。

             

山頂の展望台に到着。ここからは久美浜湾を一望できます。下は小天橋(しょうてんきょう)。日本海と久美浜湾を分ける7kmの砂州で、天橋立の風景と似ているのですが、少し控えめに「小さな天の橋立」の意味で「小天橋」となったと言われています。

             

夕日ヶ浦に到着。ここは夕陽が美しいことからこの名前が付けられました。今日は曇りで残念!夕日ヶ浦海岸から久美浜小天橋までの海岸は砂浜(ビーチ)で連なっており、山陰屈指のロングビーチを構成しているそうです。この海岸は広い遠浅で家族連れにもお勧めのビーチです。冬の荒波の中ではたくさんのサーファーがサーフィンを楽しんでいました。

             

五色浜海岸。ここは砂浜はなく、日本海の荒波に浸食された岩や石だけの海岸で海水浴はできませんが、岩の上には多数のポットホールがあり、磯の生き物の観察にぴったりの場所です。

             

郷村断層。昭和2年3月7日に発生した北丹後地震(M7.3)で動いた断層の一つ。活断層という言葉が初めてこの地震で使われました。左の写真でずれがよく分かります。右の写真は断層が保存されている建物。

             

4時過ぎに野田川ユースセンターに到着。左の建物は音楽ホールで演奏会、パーティ、披露宴などにも利用されているそうです。晩御飯はとても1680円とは思えない豪華なお食事でした。

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  • 2日目 11月25日(日)

 

 琴引浜(鳴き砂文化館)~経ヶ崎~伊根

               

早朝のお散歩に出ると・・・今日は素晴らしいお天気になりそうな予感!晴れて冷え込んだのか葉っぱに霜がびっしり降りていました。

               

まずは琴引浜へ。夕日ヶ浦と同じように、ここにもたくさんのサーファーの姿が。ここは鳴き砂で有名ですが砂が鳴くのは乾いているときとか。昨日の雨のせいか今日は残念ながらあまり鳴きませんでした。また春はよく鳴くそうなので、この時期にぜひ訪ねてみてください。

               

砂が音を出す原因は砂に含まれている石英。写真の中にある透明なつぶがそうです。きれいな水と空気に触れて磨かれた石英がこすれあって音を出すそうです。砂浜にはきれいな貝が打ち上げられてたのでみんなで貝拾い。

               

砂浜の向こう側には岩場が広がっていました。ここでも早速観察開始。塩が引いた後に貝がたくさん取り残されていました。ウニも発見!

               鳴き砂文化館で鳴き砂体験。鳴き砂を木の棒で押すと「クッ、クッ」と大きな音がでました。少し斜めからグイッと押すのがコツ。石英以外の石が崩れて粉になって石が汚れてくると鳴かなくなるそうです。砂漠や砂丘で砂が崩れる時に出る大きな音(ブーミング)も体験。

               

ここは微小貝の観察コーナー。砂の中にとても小さい貝が混じっているのでそれをつまようじと虫眼鏡で捜しますが・・・どれぐらい小さいかというと、下の写真横に置いた100円玉と比べてみてください。でも立派な貝の形をしていますね。

 

 

経ヶ岬近辺からの眺め

             

経ヶ岬灯台の駐車場に到着。ここから15分ほど歩くと灯台に着きます。ここは1989年(明治31年)に建設されました。真っ白な灯台が現在でも船の安全航海に役立っています。今日は天気がよかったので遠く白山や立山連峰まで見ることができました。

 

             

1時半、伊根に到着。海岸線に沿って海にせり出すように立っているのが舟屋。ここには230軒余りの舟屋が立ち並び、1階は舟揚場・作業場、2回から上が生活の場として使われているそうです。道の駅のレストランで遅い昼食。

             

個数限定のブリのアラ煮定食です。アラ煮といっても身の付いている部分の分厚いこと!ブリ丼、煮魚定食も美味でした。

 

この後天橋立ワイナリーに立ち寄ってから帰路に着きました。

 

 


里地里山の1年 5月上旬の里地

2023-05-09 | 兵庫の自然

里地里山の1年 5月上旬の里地

 

レンゲの田んぼで

田植えの始まる前の田とそのまわりの花を集めてみました。

田植えの前には、畦も草刈りをおこないます。田植えの作業がしやすいようにするためです。

田んぼ周辺に咲く、耕うんされるまでの野の花です。


「札幌ラーメン 味噌ラーメン」野鳥のさえずり

2023-05-08 | 市民講座

鳥のさえずり 「札幌ラーメン 味噌ラーメン」

5月、野鳥は巣づくりに忙しそうです。オスはメスに対しての求愛と、縄張りの主張のためにさえずります。このさえずりを人の言葉に置き換えたのが「聞きなし」です。

「札幌ラーメン 味噌ラーメン」と聞きなしの鳥はホオジロです。

 日本野鳥の会『フィールドガイド日本の野鳥』には、ホオジロのさえずりを

「チョッピーチリーチョ、チーツク」「チョッチョッスチョホイツケ」とあります。

 これは、読んだだけでは伝わりにくいでしょうね。それで、聞きなしで表現ということに。

 「一筆啓上つかまつり候(いっぴつけいじょう つかまつりそうろう)」と古くから聞きなしの本に書いてあります。

高野伸二(著)『野鳥を友に』(朝日文庫)には、上述以外にも

  • 「源平つつじ白つつじ(げんぺいつつじしろつつじ)
  • 「丁稚賓附(でっちびんつけ)何時(いつ)つけた」
  • 「取って五粒二朱負けた」
  • 「ちんちろ弁慶皿持って来い」
  • 「ちょん米つけもちつけよ」
  • 「おらがとと三八(さんぱ)二十四」

が紹介されています。

言い方が古いので、むかしからよく知られた野鳥であったことがわかります。

「札幌ラーメン 味噌ラーメン」というのが、今の聞きなしの表現にあってそうです。

普段は草の中から「チチッ」と2~3回ずつ鳴きながら移動しています。「チチッ」は地鳴きといいます。

 

5月に「聞きなし」が聞ける野鳥には次のようなものがいます。

ウグイス

ウグイスは早くも2月ごろから「法、法華経(ホー、ホケキョ)」と鳴くため別名「 経読鳥(きょうよみどり)」とも呼ばれています。8月ごろになると地なきになりて「チャッ、チャッ」と鳴きます。

 

メジロ

メジロの眼を見ると周囲に白いリングのような羽毛が生えています。それで、目白いメジロと呼ばれています。

メジロのさえずりは「長兵衛、忠兵衛、長忠兵衛(ちょうべいちゅうべい ちょうちゅうべい)」です。

 

センダイムシクイ

ウグイスの仲間ですが、4月中ごろにやってくる渡り鳥です。

渡り鳥の多くは昼間に餌を食べて、夜間に移動をすることが知られています。

センダイムシクイは「焼酎一杯グイー(しょうちゅう いっぱい グイー)」とさえずります。

ほかに、①「疲れたビー」、②「鶴千代君(つるちよぎみー)」。

 


兵庫のメダカ キタノメダカとミナミメダカ

2023-05-07 | 兵庫の自然

兵庫のメダカ キタノメダカとミナミメダカ

現在 遺伝学的な分類によって、メダカはキタノメダカとミナミメダカに分類されます。

兵庫県では円山川流域にはキタノメダカが分布します。淡路島の水系、また日本海側の由良川上流には、ミナミメダカ東瀬戸内型が、日本海側の岸田川、及び竹野にはミナミメダカ山陰型が分布します。

また、但馬、丹後地方には両種の雑種に起源を持つハイブリッド集団が分布します。

メダカ(メダカ科)

体長3~4cm。用水路や本流の流れのゆるやかな場所に生息しています。ミジンコなどのプランクトンやユスリカ幼虫などの小さな水生昆虫などを食べています。寿命は約2年。

 

  • オス・メスの見分け方        

〈オス〉

尻びれの形が平行四辺形で幅が広くなっています。

この大きな尻びれでメスを下から抱くようにして産卵を促します。

〈メス〉

尻びれの後方の幅が急に細くなっています。春から夏の産卵期にはお腹が大きくなり、朝方、腹部に卵をくっつけていることがあります。

  • メダカの見分け方

・口がうけ口で、水面近くの餌を食べやすくなっています。

・上から見ると背中に1本の黒い線が入っています。

・背びれが後ろの方についています。

水草に産みつけられた卵→

 

               

< まちがえやすい魚 >

左:カワムツ幼魚

右:カダヤシ(外来種)

 *尻びれの形が違います

  • メダカがすむ環境      ●メダカがすめない環境

 

 


猪名川外来の魚(生きている猪名川改訂版より)

2023-05-06 | 兵庫の自然

猪名川外来の魚(生きている猪名川改訂版より)

 

◆なぜ外来魚が日本にいるの?

 カダヤシ、 オオクチバス、 ブルーギルはもともと北アメリカに住んでいる魚で、 それぞれ1916年、 1925年、 1960年に日本に輸入されました。 カダヤシはボウフラ退治のため、 オオクチバスとブルーギルはゲームフィシングのためそれぞれ特定の場所だけに放流されました。 ところが、 心ない人が持ち出し、 あちこちで放流したため、 日本各地の川や池沼に広まりました。 特に、オオクチバスやブルーギルは魚のこどもや小動物を好んで食べるため、 元からいた日本の魚が絶滅に危機に瀕しているところもあります。  みなさんも、 無責任な放流をしないようにしましょう。

 

オオクチバス (サンフィシュ科)

全長50cm。別名ブラックバス。体側に、黒い斑点が一列に並んでいます。ダム湖やため池、川の流れのゆるやかな場所にすんでいます。その名のとおり、大きな口で小魚、甲殻類、落下昆虫など動くものなら何でも口にい入れてしまいます。

 

 

ブルーギル(タイワンドジョウ科)

全長約70cm。細長い体型で体側には2列の暗色斑があります。流れのゆるやかな場所の水草の中などに潜んでいます。肉食で小魚や甲殻類を食べています。

 

カムルチー(サンフィシュ科)

全長約25cm。エラ(英語で gill:ギル)ぶたの後方に濃紺の斑点があるのでこの名がつきました。ダム湖やため池などの流れのゆるやかな場所を好みます。水生昆虫、甲殻類、小魚、魚卵などを好んで食べます。


猪名川回遊魚1(生きている猪名川改訂版より)

2023-05-05 | 兵庫の自然

猪名川回遊魚1(生きている猪名川改訂版より)

 

川と海を行き来する魚を回遊魚といいます。

このような回遊魚は通し回遊魚とよばれ、4つのタイプにわけられます。

1.遡河回遊魚:海で成長し、河(淡水)で産卵する魚

サケが有名ですが猪名川には遡上していません。近くの川だと由良川に遡上してきます。

「生きている由良川」で紹介して言います。

2.降河回遊魚:川で成長し、海で産卵する魚

ウナギが有名です。

3.両側回遊魚:2タイプ

A)淡水性両側回遊魚:

川で産卵し、海に降りて成長、その後川にそ上してさらに成長したのちに産卵する魚 

アユが有名です。猪名川では、トウヨシノボリ(ハゼ科)がこのタイプです。

B)海水性両側回遊魚:

海で産卵し、川にそ上して成長、その後さらに海で成長して産卵  

日本には典型例がいません。ボラ、スズキなどがこれに近いと考えられています。

 

アユ(キュウリウオ科)

体長10~30cm。春から秋にかけて、川の中流域で生活しています。秋になると下流域に移動して産卵した後、死んでしまいます。岩など表面についている藻をたべます。唇をこすりつけて食べるので、石などの表面に独特の「はみあと」が残ります。

藻川ではアユが増えるように環境整備を進めています。

また、猪名川の支流の一庫大路次川はダム湖産アユの遡上が見られます。Blogを見てください。

 

ウキゴリ(ハゼ科)

体長約 10 cm。第1背びれ後部に黒斑があることと体側に四角形の模様が並んでいるのが特徴です。河口域から下流域の流れの穏やかな場所にすんでいます。動物食で、水生昆虫、小魚、甲殻類などを食べています。

カワヨシノボリ (ハゼ科)

全長約6cm。砂や小石の底にすんでいます。こぶし~人頭大の石の下にひそんでいたり、吸盤状の腹びれを使って、岩の上に付着していることがあります。雑食性ですが、水生昆虫や小魚、他の魚の卵などを好んで食べます。カワヨシノボリは通年川の中で過ごします。


猪名川下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より

2023-05-04 | 兵庫の自然

猪名川下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より

下流の魚の最後になります。

モツゴ(コイ科)

全長約8cm。口は受け口で小さく、いわゆる“おちょぼ口”です。中・下域の淀みに生息し、生命力があり少々の汚水でも生きることができます。雑食性で、底生動物や石に付いた藻などを食べます。

 

ギンブナ(コイ科)

全長約25cm。腹側が銀白色をしています。川の流れのゆるやかな深みやため池などにすんでいます。雑食性で底にすむ動物や石に付く藻などを食べています。単為生殖(たんいせいしょく)といって、メスだけで繁殖することができます。ギンブナの卵にほかの魚の精子を受精させてもギンブナになります。

メダカ

体長3~4cm。用水路や本流の流れのゆるやかな場所に生息しています。ミジンコなどのプランクトンやユスリカ幼虫などの小さな水生昆虫などを食べています。寿命は約2年

 


里地里山の1年 5月上旬の里山

2023-05-03 | 兵庫の自然

里地里山の1年 5月上旬の里山

里地では、もうすぐ田植えが始まります。作業地に向かう途中に竹林があります。よく見るとあちこちに掘り返されたあとがありました。イノシシがタケノコを食べたあとだそうです。今年も人間が食べる前にほとんどイノシシに食べられてしまったそうです。

里山の山頂付近ではそろそろササが伸び始めてきています。また草と格闘する季節が始まります。

 

<5月上旬>

里山の様子

ため池ではメダカ、ニホンカワトンボ、ヤマアカガエル、ヒキガエルのオタマジャクシ

里山ではガマズミ、スノキ、ツクバキンモンソウ、キランソウ、カキドオシ、コガクウツギ、ツクバネウツギ、コツクバネウツギ、ヒメハギ、ヤマツツンジ、ニガナ、ツルリンドウ、ギンラン、カヤラン、アカメガシワ、アセビ、タカノツメの新芽、ウラジロの新芽など


猪名川下流の魚たち2(「生きている猪名川改訂版」より

2023-05-02 | 兵庫の自然

猪名川下流の魚たち2(「生きている猪名川改訂版」より

 

下流域は水温が高く、餌やすみかが豊富にあるため、様々な魚がすんでいます。

オイカワ(コイ科)

全長約15cm。水の汚れに比較的強く、中・下流域に広くすんでいます。特に成魚は浅くて流れのあるところを好みます。雑食性ですが、アユと同じように、石についた藻が好物です。

冷たい水が苦が手なので下流のオイカワ、上流のカワムツとわかれるようです。

5~8月は繁殖期でオスはきれいな婚姻色になり、川底に砂や小石のある所になわばりを作ります。きれいなオスは多くのメスと繁殖行動をとるのでやがてつかれて死んでしまいます。その結果、秋にはメスの数がオスより多くなってしまいます。(もてるのもよし悪し・・・)

 

ナマズ(ナマズ科)

全長約50cm。口ひげが2対あり、背びれが小さいのが特徴です。体表は粘液でぬるぬるしています。

流れのゆるやかな淀みや水田につながる水路などにすんでいます。昼間は石の間にひそみ、夜になると出てきて小魚、エビ類、水生昆虫などを食べます。 

5月~7月が繁殖期で本流から移動し、水田や岸近くの水面に浮いている藻や水草に産卵します。仔稚魚は水田側溝や用水路泥底などで大きくなります。

ドジョウ(ドジョウ科)

全長約12cm。褐色の体に細かい斑点があり、腹側は白色です。口ひげは5対あります。水田や水田につながる水路の砂泥底にすんでいます。エラとともに、腸でも呼吸することができ、時々水面に浮かんでは泡を出していることがあります。

 

ドジョウの語源

  • 土から生じるので「土生」、②土が長じて成るので「土長」、③髭のある尉(翁)のようであるから「土尉(どじょう)」、④髭があるから「泥髭(どろせう)」、⑤泥に棲むことから「泥津魚(どろつうお)」、など諸説あります。

 

近年の造伝学的研究で、日本のドジョウは5種類いることがわかった。中島・内山 (2017) は形態学的な特徴を加味して、日本列島でみられるドジョウ属を ドジョウ(本州から九州)、キタドジョウ(北海道から関東北陸)、シノビドジョウ(奄美群島)、ヒョウモンドジョウ(与那国島)、カラドジョウ(外来種)の5種として整理した。