2010年7月29日(木)
久しぶりの雨。気温も下がって、ほっとするわ。
ポチ散歩もちょこっとね。
今日は、久木綾子「禊(みそぎ)の塔 羽黒山五重塔仄聞」を読んで過ごしたわ。
久木綾子さんは、2008年89歳で、処女作「見残しの塔 周防国五重塔縁起」を上梓
された。「見残しの塔」、良かったわ~。(^^)
そこで、こちらの「禊の塔」は、早々に図書館に予約。予約ナンバー、1番だったんだ。
前回の五重塔建立では、番匠(上級の大工さんらしい)たちを描いていたけれど、
今回の五重塔建立は、屋根の杮葺き(こけらぶき)に命をかける葺師、湧き水を流す溝を掘る
山伏たちを描いている。
半年を雪に埋もれる五重塔は、前作の周防の国の五重塔とはやはり違う佇まい、違う物語だ。
ここには、14世紀、室町前期の羽黒山という宗教空間と、そこに住む純朴な人々が描かれている。
けれど、旅の侍の子で、村の肝煎(きもいり)の養女となった十和(とわ)は、彼らとは異なるなあ。
宗教空間の外から来て、そこで守られ、育てられたけれど、自らの出自に疑問をもっている。
そして、外部へ嫁に行き、心に傷を負って戻ってくる。
「自分は、何者なのか・・?」という思いを持つ十和は、村人に比べ二心のある者のようだけれど、
より私たちに近い人間にも思える。
仕上がりを前にして工事が止まる。
人柱にと身を差し出したのは・・・?
緑の谷に建つ五重塔と、その上の青空・・。
過ぎ去っていく人々の営みへの優しい目線は、久木綾子さんの本のバックボーンを為すものだな・・。
91歳での今回の上梓。若い頃からの久木さんと天台宗の方々との仏縁の深さを思わせる。
次回は、どこの五重塔を描くのか、楽しみだわ・・。(^^)
久しぶりの雨。気温も下がって、ほっとするわ。
ポチ散歩もちょこっとね。
今日は、久木綾子「禊(みそぎ)の塔 羽黒山五重塔仄聞」を読んで過ごしたわ。
久木綾子さんは、2008年89歳で、処女作「見残しの塔 周防国五重塔縁起」を上梓
された。「見残しの塔」、良かったわ~。(^^)
そこで、こちらの「禊の塔」は、早々に図書館に予約。予約ナンバー、1番だったんだ。
前回の五重塔建立では、番匠(上級の大工さんらしい)たちを描いていたけれど、
今回の五重塔建立は、屋根の杮葺き(こけらぶき)に命をかける葺師、湧き水を流す溝を掘る
山伏たちを描いている。
半年を雪に埋もれる五重塔は、前作の周防の国の五重塔とはやはり違う佇まい、違う物語だ。
ここには、14世紀、室町前期の羽黒山という宗教空間と、そこに住む純朴な人々が描かれている。
けれど、旅の侍の子で、村の肝煎(きもいり)の養女となった十和(とわ)は、彼らとは異なるなあ。
宗教空間の外から来て、そこで守られ、育てられたけれど、自らの出自に疑問をもっている。
そして、外部へ嫁に行き、心に傷を負って戻ってくる。
「自分は、何者なのか・・?」という思いを持つ十和は、村人に比べ二心のある者のようだけれど、
より私たちに近い人間にも思える。
仕上がりを前にして工事が止まる。
人柱にと身を差し出したのは・・・?
緑の谷に建つ五重塔と、その上の青空・・。
過ぎ去っていく人々の営みへの優しい目線は、久木綾子さんの本のバックボーンを為すものだな・・。
91歳での今回の上梓。若い頃からの久木さんと天台宗の方々との仏縁の深さを思わせる。
次回は、どこの五重塔を描くのか、楽しみだわ・・。(^^)