2010年7月14日(水)
エッセイサークルの会長さんもブログをやっていらっしゃるので、ウィステは
愛読させていただいているのだけれど、昨日のエッセイの合評会での作品を
ブログに載せると書いていらした。
それも気分が変わっていいかも・・と、ウィステも、昨日のエッセイをこちらに
載せてみることにしたわ。
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「真珠のネックレス」
正月二日、半年前に結婚したムスメとムコさんがやってきた。ジャケット姿のムコさんの
隣りに立つムスメは、白いパンツに水色のアンサンブル。胸元の真珠のネックレスに正月の
訪問らしい華やかさがあった。私は、挨拶もそこそこにソファーに座り、
「あらあ、いつの間に……、その真珠、粒が大きくなってない?」
と、聞いた。すると、ムスメは、
「これ、わいろなのよ」
と、思いもしない言葉を口にし、くすくすと笑いだした。
十二月に入ってすぐの日曜日に夫の七回忌法要を行った。喪服を着たムスメは、以前あげた
私の娘時代の真珠のネックレスをしてきていた。会食となり向き合った席についてみると、
同じテーブルについた夫の姉や姪たちと談笑するムスメの胸元の真珠の粒が、彼女たちの
ネックレスの真珠より明らかに小さいのが気にかかった。
――結婚したのだし、もう少し粒の大きなもののほうが見栄えも良いかな。
私は、結婚の仕度として親に誂えてもらった真珠のネックレスの他にもう一本、真珠のネックレスを
持っている。母が、八十歳を過ぎた頃、急に思い立ったように、
「こんなに歩けなくなっちゃ、もう使うこともないだろうし。お姉ちゃんにあげる」
と、真珠のネックレスをくれたのだった。私は、
「まだまだ、孫たちの結婚式もあるじゃない」
と、一応遠慮はしたものの、その大粒のぽってりとした真珠の輝きに魅せられた。
――孫の結婚式といってもいつになるか分からないし、その時は、車椅子でも用意して、
このネックレは、おばあちゃんがすればいいか。
と、心が動き、有り難く頂いたのだった。だが、その後、母は認知症が急速に進み、もう、
孫たちの結婚式に参列することはなかった。甥のときも、ムスメのときも……。
今日はそのネックレスをムスメにあげようと心積もりをしていたのだが、先を越されてしまった。
ムコさんも、
「いやあ、暮れに自分の鞄を買いに行ったら、ちょうどスーパーの中のお店でバーゲンをやって
いたんですよ。だいぶ安くなっていたんで、つい。給料の振込み口座の通帳を、彼女に渡したもの
だから、お小遣い、増やして~ってね、わいろですよ」
と、笑い、ムスメも、
「そうそう」
と、相槌を打つ。私が、
「それで、無事にお小遣いは値上げされたの?」
と聞いても、二人はわっと笑い声をあげるだけで、なんだか流されてしまった。
『スーパーで』というところがチクッと私の心にひっかかったが、ムスメは気にならないようだ。
これでは、とてもこちらの真珠のネックレスの出番などない。いや、出してはいけない。
『わいろにしないで、その分のお金をお小遣いに使うほうが合理的じゃない?』
という軽口は二人の空気に割り込むような色を帯びているしと、口の中に留めた。
――ムスメちゃん、あのね……。ものが違うのよ。
おばあちゃんのネックレスのほうが、ずっと真珠の色が深いし、大粒なのに。
でも、ムスメは、嬉しそうだし。
もうあげるの止めたわ。
やっぱり、私が使っていきましょう。
ムスメには、いつか私の形見として……。
ムスメは、白く輝く真珠のネックレスに右手を添えて、「ねえ」と、並んで座るムコさんと笑いあっていた。
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今日ですか・・?
今日は、午前中はダンスサークルだったから、普段なら、午後はお昼寝・・。(^^;)
でも、今日は寝てはいられない。
洋裁の{宿題!!}をするのだ・・。
洋裁教室は8月は休み。しかも、ウィステは、ムスメの里帰り出産で、9月、10月と
お休みしようと思っている。だから、今、縫っているトップスを仕上げてしまいたいんだ。
この前仕上げたスカートとお揃いだから、出来たら・・・うふふ。(^^)
それで、ちょっとうとうとしてから、始めたよ。しつけをかけて、かけて、かけて・・。
ふう~・・・。
めずらしく、働き者のウィステでした・・。
(←庭の雑草は・・?)(^^;)
エッセイサークルの会長さんもブログをやっていらっしゃるので、ウィステは
愛読させていただいているのだけれど、昨日のエッセイの合評会での作品を
ブログに載せると書いていらした。
それも気分が変わっていいかも・・と、ウィステも、昨日のエッセイをこちらに
載せてみることにしたわ。
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「真珠のネックレス」
正月二日、半年前に結婚したムスメとムコさんがやってきた。ジャケット姿のムコさんの
隣りに立つムスメは、白いパンツに水色のアンサンブル。胸元の真珠のネックレスに正月の
訪問らしい華やかさがあった。私は、挨拶もそこそこにソファーに座り、
「あらあ、いつの間に……、その真珠、粒が大きくなってない?」
と、聞いた。すると、ムスメは、
「これ、わいろなのよ」
と、思いもしない言葉を口にし、くすくすと笑いだした。
十二月に入ってすぐの日曜日に夫の七回忌法要を行った。喪服を着たムスメは、以前あげた
私の娘時代の真珠のネックレスをしてきていた。会食となり向き合った席についてみると、
同じテーブルについた夫の姉や姪たちと談笑するムスメの胸元の真珠の粒が、彼女たちの
ネックレスの真珠より明らかに小さいのが気にかかった。
――結婚したのだし、もう少し粒の大きなもののほうが見栄えも良いかな。
私は、結婚の仕度として親に誂えてもらった真珠のネックレスの他にもう一本、真珠のネックレスを
持っている。母が、八十歳を過ぎた頃、急に思い立ったように、
「こんなに歩けなくなっちゃ、もう使うこともないだろうし。お姉ちゃんにあげる」
と、真珠のネックレスをくれたのだった。私は、
「まだまだ、孫たちの結婚式もあるじゃない」
と、一応遠慮はしたものの、その大粒のぽってりとした真珠の輝きに魅せられた。
――孫の結婚式といってもいつになるか分からないし、その時は、車椅子でも用意して、
このネックレは、おばあちゃんがすればいいか。
と、心が動き、有り難く頂いたのだった。だが、その後、母は認知症が急速に進み、もう、
孫たちの結婚式に参列することはなかった。甥のときも、ムスメのときも……。
今日はそのネックレスをムスメにあげようと心積もりをしていたのだが、先を越されてしまった。
ムコさんも、
「いやあ、暮れに自分の鞄を買いに行ったら、ちょうどスーパーの中のお店でバーゲンをやって
いたんですよ。だいぶ安くなっていたんで、つい。給料の振込み口座の通帳を、彼女に渡したもの
だから、お小遣い、増やして~ってね、わいろですよ」
と、笑い、ムスメも、
「そうそう」
と、相槌を打つ。私が、
「それで、無事にお小遣いは値上げされたの?」
と聞いても、二人はわっと笑い声をあげるだけで、なんだか流されてしまった。
『スーパーで』というところがチクッと私の心にひっかかったが、ムスメは気にならないようだ。
これでは、とてもこちらの真珠のネックレスの出番などない。いや、出してはいけない。
『わいろにしないで、その分のお金をお小遣いに使うほうが合理的じゃない?』
という軽口は二人の空気に割り込むような色を帯びているしと、口の中に留めた。
――ムスメちゃん、あのね……。ものが違うのよ。
おばあちゃんのネックレスのほうが、ずっと真珠の色が深いし、大粒なのに。
でも、ムスメは、嬉しそうだし。
もうあげるの止めたわ。
やっぱり、私が使っていきましょう。
ムスメには、いつか私の形見として……。
ムスメは、白く輝く真珠のネックレスに右手を添えて、「ねえ」と、並んで座るムコさんと笑いあっていた。
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今日ですか・・?
今日は、午前中はダンスサークルだったから、普段なら、午後はお昼寝・・。(^^;)
でも、今日は寝てはいられない。
洋裁の{宿題!!}をするのだ・・。
洋裁教室は8月は休み。しかも、ウィステは、ムスメの里帰り出産で、9月、10月と
お休みしようと思っている。だから、今、縫っているトップスを仕上げてしまいたいんだ。
この前仕上げたスカートとお揃いだから、出来たら・・・うふふ。(^^)
それで、ちょっとうとうとしてから、始めたよ。しつけをかけて、かけて、かけて・・。
ふう~・・・。
めずらしく、働き者のウィステでした・・。
(←庭の雑草は・・?)(^^;)