おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

偲ぶ・・ 

2018-03-16 17:30:00 | Weblog



(春の彼岸をまえに記す)



ふるさとの道をたどれば

ふと 

不思議な感覚に 陥ることがある




広い通りだったと 覚えているのに

その道の なんと 細いことか

舗装されたとはいえ

周りの家が にじり寄ってきたような

押しつぶさんばかりの 窮屈感




その狭間を 縫うように

生家にたどり着くと

育った古い家は とっくにない




かろうじて残っている

古いままの近隣の豪家の持つ

盛んに機械音を響かせていた

勢いある工場も かたや更地に

あるいは転売されて 転入者の居宅に




たどり着いた生家は

取り壊されたとはいえ

新しい世代の棲家に 居住まいをただし

数少ない肉親が 

時の過ぎるのを待つように

ひっそりと 暮らしている




幼い冒険心を 掻き立てられた

小高い位置の お寺を囲む

鬱蒼とした大木の茂る姿すら伐採され 

新しい墓地が造成されて

日当たりよく 明るくなっては

胸躍らせた 古い言い伝えなど

微塵も感じさせない





かつては どれほどの郷愁をもって

訪れたことか




その胸の思いは

ずいぶん以前に 跡形もなくなったけれど

まもなく春の彼岸になれば

過去の姿を 求めるような

淡い期待感を抱きながら

細くなってしまった広い通りを
(本当は道幅は変わりない)

母の姿を偲びながら・・


ユスラウメ
花言葉 郷愁、ノスタルジー
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打ち明ければ・・

2018-03-16 10:15:23 | Weblog






何気ない 懐かしさから始まっても

遠い昔に 傷つけられた記憶が

ふと蘇ると

元へは戻れない迷宮への誘導となることや




どんなに 能天気であっても

少なからず 触れられたくないこだわりを

隠しているものなのだから

無神経に 漏らした一言が

致命傷的 一振りとなることを




何気なくした約束が

相手にとっては 人生をかけるほどの

おもいにつながる事もあることを




傷つけようとして言ってはいないが

きれいに飾ったつもりの言葉が

触れてはいけない 心の傷に

突き刺さるなんてことが 信じられないだろうけれど




人の心は 短い言葉では

言い表せられない 複雑怪奇な

厄介なものであることを




そんな 面倒な心を持つ悩みを

闊達な言葉では 到底語れないし

人に語るべきことではないのだけれど




そんなことなどを ひっくるめて

受け止めてくれる 大きな心に

すべてを 託す委任状を・・


シジミバナ
花言葉 未来への期待
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