真実の・・

なぜと　もとを辿れば

隠された想いを　

見出すこともあり




隠すよりあらわると　言われるが如く

瞳のそこに　光る玉を見つけて

心の真実を　知ってしまうこともあり




想いを伝えたいと　思うあまりに

多くを語りすぎる時

心の深浅を

露見してしまうこともあり




指をくねらせて　足元の雑草を

引きちぎる様は

想いと　想いが　重ならないあせりが

あからさまにみえて　苦しく




空恐ろしく　一人の時間へ　

逃げ込みたくなることもあり




絶叫に似た　激しい思いを持つ時は

手元さえ　打ち震え

世界が崩壊すれば　などと

究極と引き換えに

大切なものを　なくすこともあり




ともあれ　

静かなる　真実は　

足音を忍ばせて

すぐ近くまで・・




心を鎮めて　

見逃さぬよう

フデリンドウ
花言葉　真実の愛、正義

ある恋

出会いが　変わっていたからといっても

変わったかかわりが　続くわけではなく

心が浮遊している空間を

時折　横切る不法侵入者のような

何気ない　始まりがあり





なぜか　心地よく　

ふわっと　受け止めて






その始まりの瞬間を　

手繰りよせては　感慨にふける　

互いの気持ちの動きがあり





そしてまた　

何もない時間が無数に過去になり

視線の隅に　

何やらうごめく気がかりがあり





少年のときめきに似た　鼓動が

あたりの空気を微かに　揺らして

揺れる空気を　呼気すると

突然　はじまってしまう病（やまい）





誰の責任でもなく

突き詰めて　

解明するべき理由もなく

持病のように患部を　密かに温めて・・





平静を装い　過ごしていても

どこかで　語り始める心を

引き止める　術（すべ）もない

エビネ
花言葉　謙虚、誠実