元ライターの小説家への道

僕もまだ本気を出していません。

母の棋譜

2009年03月15日 23時18分36秒 | 日々雑感
★


 一月二十七日に母が亡くなって、四十九日が過ぎた。母が亡くなって色々と感じた。その多くは有体のことで 孝行したい時に親はなしとかなんやかんや。けどそのどれもが身に染みた。しかし僕はブログで肉親や親しい人が亡くなったことに対して、思いを書くのは止めておこうと思う。性に合わない。

 実家に何日か戻り、家の整理をしていると母が使っていたPCから書きかけの文章が出てきた。母は趣味で詩や俳句を吟じていた。紡がれるはずだった言葉が、空白で満たされている。「人は死んで完成する」という言葉が好きだったが、それは当人の問題であって、残された人や物には全てが未完成で残ってしまう。それが死なのだろう。

 画像の将棋盤も残されたひとつだ(クリックで拡大)。母は将棋が好きだった。買ったPCにプレインストールされていた将棋のゲームをコンピュータ相手に買った負けたを繰り返していたらしい。僕はルールは分かるが、将棋を指さない。残された棋譜が積みではないのは分かるが、あと数手で積むのかどうかが分からない。

 母の死を書くのは性に合わないと書きながら、ブログに掲載したのはまさにこの部分。誰か将棋に強い人に教えてほしい。この手があと数手で積むのか否か。母の将棋は終わっているのか、いないのか。手前が母で、奥がコンピュータ。次の指し番は母である。

 とは言っても、このブログを見ている人で将棋を知っていそうなのは、味さんかタコさんしかいないのだが…。プリーズ!
コメント (3)
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