元ライターの小説家への道

僕もまだ本気を出していません。

シャーロック・ホームズの冒険を読んだ

2010年06月08日 23時14分51秒 | アレコレ鑑賞
「24時間マラソンにはるな愛」

 今年も見ないぞ!

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 コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの冒険」を読んだ。

 初めてのシャーロック・ホームズです。12本の短編が収まっております。以下、感想。多少、ネタバレあり。


「ボヘミア王のスキャンダル」

 初めてのシャーロック・ホームズはこの作品で幕が上がった。そして僕の中のホームズ像が破壊された作品。僕のイメージのシャーロック・ホームズはイギリス紳士そのものなのだが、いきなりホームズがアヘン常習者であることが書かれており度肝を抜かれた。時代か。諸作品でホームズ失敗とはこれまた度肝。

「赤毛連盟」

 作品のタイトルだけは何度か聞いたことがあった。トリックはなんか聞いたことあるな~というか、たぶん僕が知っていると思っている作品が、赤毛連盟をモチーフにしたのだろうな。赤毛連盟という着想が良いね。

「花婿の正体」

 ちょっと無理のあるトリックだと思った。まるで漫画。

「ボスコム谷の惨劇」

 ここら辺からホームズはトリックうんぬんより、純粋にストーリーが面白いなと思い始める。この作品もまぁそんな感じ。

「五つのオレンジの種」

 100年前はKKKの存在がマイナーだったのだろうか。ホームズが手痛い失敗をする作品。ここが御手洗とはちがうところか。

「唇のねじれた男」

 この話は割合好きかな。

「青いガーネット」

 どの作品にも共通して言えるけど、ばら撒いた謎をキッチリ回収しているのが良いな。短編でそれをやるのが素敵。この作品は店主をひっかけるやり取りが素敵。

「まだらのひも」

 この作品が読みたくてこの本を買った。この作品の事前知識として、人気の高い作品であるが、トリックが破綻しているということ。僕はあまり面白いと思わなかった。本当だトリックが破綻している。とだけ思った。

「技師の親指」

 簡単に親指を切断させてしまうのは時代なのだろうか。現代の作品で親指を切断するなら、それ相応の重みが付き纏うと思うが、この作品ではスッポーンってな感じ。

「独身の貴族」

 まぁまぁ好きかな。

「エメラルドの宝冠」

 この作品はちょっと無理があったかな。国宝の宝冠を壊してそれで終わりかよ!

「ぶな屋敷」

 人口密度の高い都会より、田舎の方が恐ろしい犯罪が起こりやすいとかいう話が好きかな。



 というわけで12作品を読んだのだが、ホームズとワトソンの関係は、まるっきり御手洗と石岡君の関係と同じじゃないかと思ったりした。登場人物を挿げ替えても分からんかもしれん。

 ただホームズはワトソンを頼りにしているけど、御手洗は石岡君のことをコバカにしている点や、御手洗に死にまつわる失敗はゼロだかホームズはやっちゃったーとかはあるけど。

 現代人の僕が読んで、さすがにトリックに関しては驚きはあまりなかったけど、お話や推理の過程は面白かった。100年前に読んだ人はそりゃ夢中になったと思う。推理物でズバ抜けて人気があるのもよく分かる。

 そういえばこの作品にはモリアーティーが出てこなかった。今度読む時はぜひ彼の魔談を楽しみたい。
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