「デゴイチ」ことD51 498が空焚きによって故障してからほぼ半年。さながら引退してしまったかのような静けさとなっている昨今であるが、去る6月10日にJR東日本(ソースは毎日新聞)から復活させる蒸気機関車の発表がありました。
その車両は C61 20
C61 20は、群馬県伊勢崎市の華蔵寺公園の敷地内に展示されている静態保存機。というこで、早速、見に行ってきたのであります
保存状態はまぁまぁといった印象
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テンダー側から
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C6120についての説明。愛称は「プリンス」。確かに、そういわれてみれば・・・!?笑
公園の片隅にさり気なく佇む“シロクイチ”(←死ロクイチ なんかゴロ悪いなぁ…)。
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サイドビュー(合成)。●●○○○●●(2C2/4-6-4)の車軸配置は通称「ハドソン」。
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D51よりはスマートで、C57よりは力強いイメージ。まさに“プリンス”笑 (※合成)
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C61形は、D51のボイラーを転用した機関車で、昭和22/1947年~昭和24/1949年の2年間に全33両が製造されました。動輪の直径は1750mmでC57と同様。最高時速は100km/hを誇り、東北本線、常磐線、鹿児島本線などで主に急行列車の牽引を勤めた機関車です。
毎日新聞の記事によれば、東北線最初の特急列車“はつかり”を牽引した機関車のようです。昭和49/1974年に日豊線の延岡~南宮崎間を最後に引退となった、活躍期間が短めの機関車だったことが伺えます。
現役時代の運用形態としてC57に近く、技術的な扱いとしてはD51に近かったことから、今回、復活蒸機に選出された理由なのかもしれません。
なお、C61形は、現在、梅小路蒸気機関車館に動態保存機として保存されています。
梅小路蒸気機関車館でC62の影の存在であるC61
木漏れ日の中、復活のときを今かと待つ
激動の復活運転、所属先やメインの運転区間など、具体的な発表に期待が高まる
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さて、D51498が空焚きにより故障したのは昨年の12月中旬のこと。奇しくも復活20周年の記念運転を終えたばかりでした。一時はファンの間で、もはや絶望的だとまでウワサされ、聞くところによるとウン億円規模の修復費用がかかるとか。ひとまず、現在はJR東日本郡山総合車輛センターで復活へ向けての作業が行なわれているとされています。
陸羽東線での運転に向け回送されるD51498。このあとの悲運を誰が予想できただろうか
一方で、このD51故障と関連があるのかは定かではないのですが、2月上旬にJR東日本(ソースは毎日新聞)は、C57180復活から10年を迎えることを機に、復活させるSL保存機を決定する特別調査チームを編成し、検討していることを発表。記事中には、碓氷峠鉄道文化むらのD51 96や“銀河鉄道999”のモデルとなったJR北海道所有のC62 3などが候補になっているとありました。
1999年に磐越西線で復活したC57180。「貴婦人」の愛称のごとく、美しいフォルム
復活へ向け点検調査されたD51 96。惜しくも今後も碓氷峠鉄道文化むらに残る
今回発表されたC61が復活すれば、JR東日本としては3例目。管内には私鉄を含め、D51498、C57180、C11325(真岡)、C1266(真岡)、C58363(秩父)と6両になります。高崎機関区などで、ぜひ一同を会した撮影会などを開催してもらいたいものです。笑