ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き、琉球諸島を巡る基地・戦争への道を問いかけ、自然を語る。●無断転載、お断り。
 

今日の予定は変更になったので、考えている事の一端を紹介する(20200826)

2020年08月26日 | 米軍/自衛隊
 昨夜遅くから雷雨となっていた名護市内。今朝も激しく降っていた。お陰で今日の予定を変更した。沖縄は8月29日~31日が旧盆を迎える。昨日も辺野古や豊原を巡ったとき、お墓の掃除に汗を流す人達が多数いた。例年のように多くの親戚縁者が集まることは控えたり、シンプルにすることもあるだろうが、ご先祖様を迎え、おくる行事は変わるまい。

 米軍は8月25日~27日、津堅島沖(ホワイトビーチ沖)で、パラシュート降下訓練をやると予告していた。これは台風8号の影響で中止になるだろうと私は見ていた。今日の新聞によれば、私の推察通りとなり、来週の9月Ⅰ日となった。無論、地元のうるま市や沖縄県は反対している。
 沖縄島には米軍の海兵隊、陸軍、海軍、空軍が駐屯しているが、地図でよくよく見ると、実に機能的に上手いところに配備されているのだ。基地とは戦争準備のためにある。
 海兵隊は西から東にかけて、牧港補給基地、普天間基地(飛行場)、キャンプハンセン、キャンプシュワブ、北部訓練場などが並び、また伊江島にも訓練場等がある。空軍基地は嘉手納基地がどんとあり、海軍基地はうるま市のホワイトビーチだ。他方で那覇軍港(所管は陸軍)があり、この移設が浦添新港への案がくすぶっていた。これがどうやらまとまりそうなのだ。
 米軍は海兵隊、海軍、空軍、陸軍等を一体的に作戦を行う統合軍となっている。だから演習も一体的に展開する。それだけ海兵隊と空軍基地、海軍基地が近く、演習場が近い方が有利だ。演習海域も同様だ。
 津堅島沖は嘉手納飛行場の目と鼻の先きだ。パラシュートが海に降下する際の安全確保は眼前のホワイトビーチの海軍がやる。乗り込むパラシュート部隊は陸軍特殊部隊であり、嘉手納のお隣にあるトリイ基地内だ。
 実にコンパクトにまとまっているのだ。こんなことができるのは75年前の沖縄戦があり、米国・米軍に占領されたからだ。1972年5月14日まで。それだけ沖縄は軍事基地によって歪に押さえ込まれているといえるのだ。
 那覇軍港の浦添新港への移設の話しも、個別で考えてはならない。軍事とは国際的なネットワークであり、今言ったように地理的な広がりの中で構想されるものだ。今、米国は新冷戦に身構えようとしている。対中国や対露の冷戦だが、沖縄的に言えば、対中の影響が大きいだろう。
 軍港はホワイトビーチ、那覇軍港・浦添新港、民間港の本部港の利用が画策され、辺野古・大浦湾の新基地建設の一環として揚陸艦等の岸壁も準備されている。こうした動きをトータルに見なければ、ならないのだ。因にホワイトビーチと大浦湾は東海岸、那覇・浦添と本部港は西海岸であり、大浦湾とホワイトビーチは航路的にも30kmほどだ。揚陸艦でも1時間で到着できる。その間に演習海域はキャンプ・シュワブ水域、ブルービーチ水域、ホワイトビーチ水域などが並んでいる。マジにコンパクトにできあがっている。因に、大浦湾から北部訓練場・北部訓練水域までも約20kmだ。
 こうした視点を含めて、私は今後取り組んでいく。皆さんも沖縄県がつくっている「沖縄の米軍基地マップ」(沖縄県知事公室 基地対策課)をご覧頂きたい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。