ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き、琉球諸島を巡る基地・戦争への道を問いかけ、自然を語る。●無断転載、お断り。
 

金武の民家に銃弾?(20220707)

2022年07月08日 | 沖縄島北部

 昨夜(2022年7月7日)以来、金武の民家に銃弾が飛び込んだとの情報が流れてきた。よりによって参議院選挙の3日攻防に入ってからだ。今朝の新聞で知りえたことを私なりにまとめておく。

 7月7日、13時45分頃住民から金武町役場に通報があったそうだ。「自宅一階の窓ガラスが割れ、銃弾らしきものがある」と。被弾により窓ガラスが1枚割れ、網戸も貫かれていた。場所は金武町伊芸区。沖縄自動車道金武インターから約2km西より。伊芸公民館近くの住宅街だ。キャンプ・ハンセン演習場まで最短距離330mだという。人家に飛び込んだ物の大きさは長さ4~5センチ、直径約1cm。

 住民男性によれば、6日22時過ぎに窓ガラスが割れていることに気づき、よく7日午前に銃弾を発見したようだ。そこで事件性を感じて通報したようだ。沖縄防衛局は6月下旬、7月4日から10日まで米軍が実弾射撃演習をすると県と金武町に通知していた。近くにはレンジ4,3,2の射撃場が3箇所ある。ただし米軍は演習場内の射撃場について詳細を明らかにしておらず、知られていない場所もあるかもしれない。小銃や機関銃等の実弾を撃つ射撃場は、沖縄島のキャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブに設置されている。今回のレンジは金武インター北西から伊芸区北東に広がっている。標高20m~60mの場所と思われる。緩斜面であり、射撃位置から決められた標的までの正規の撃ち方をすれば、外れないはずだが、ちょっとはずしたら飛び出しうる場所だ(2万5千分の1の地形図で私が判断)。被弾した場所まで一番遠いレンジ2からでも約2000mしかないのである。小銃ですら届く距離だ。普段人家側、自動車道から気づきにくいのは、射撃場は森の中だから、見えないだけだ。

 米軍発の流れ弾事件は1972年5月15日の復帰以降だけでも、29件にのぼっている(2000年代に入ってからだけでも6件もとなる)。私はキャンプ・シュワブ近くから実弾射撃演習を見たことがあるが(もちろん演習場の外から)、思いのほか近くだった。兵隊も標的も見えた。当然尾根に挟まれた鞍部だと思っていたが、こっちから見える場所であり、銃身をこちらにむけ、角度をやや高く撃てば軽々と届きそうな場所だった。ここキャンプ・ハンセンのレンジ2~4はもっと遮蔽物はなさそうだ。問題は木があって見えないから安全ではない。物理的な遮蔽物の中でなければ、銃弾が民地に届く場所での実弾射撃演習をするべきではない。日本国防衛省は許すべきではない。あたりまえのことが、公然と無視されているから度々類似事件が起きるのだ。

 「本格捜査 米軍の協力頼み」と記事にあるが、現行の日米地位協定がある限り、公務中の事件の第一次裁判権は米国にある。日本国警察当局の捜査は可能だが、米軍の協力を得られない限り、演習場の外側からしかできない。警察官も指をくわえてあんぐりしかできないのだ。外務省、防衛省は積極的に動き、米軍の責任逃れを許さない立場で動くべきだ。沖縄住民の安全を守れない「安全保障」とは何なのか?! 

 なお、沖縄県警はまだこの弾が米軍のものだと断定していない。これをいつ公表するのだろうか。このままでは投開票日後になるのではないか? 日本国外務省・防衛省は、積極的に動いて、米国・米軍と交渉し、事実関係を質せ!



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