ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【補足】金武伊芸の民家に銃弾が当たった周辺の現地確認(20220708)

2022年07月16日 | 沖縄島北部

 2022年7月8日の沖縄2紙は一面で「金武の民家 銃弾か」(事件は7月6日午後発生)などと報じていた。私は、「これは大変、またかよ」と思いながら、急遽現場に向かった。現場については、記事中の概略図とレンジ(射撃場)の位置図を参考に、国土地理院発行の25000分の1地形図「金武」を元に割り出した。バスを「伊芸」で降り(国道329号)、あたりを見回し地形図と突合(11:30ころ)。信号を渡り北に入る。図星か?

 なおあたりは静まりかえっている。射撃演習はやられていない。当然だろう。

 

正面は恩納岳(362m 電柱の陰)。住宅街だ。11:48

とわいえ、あたりは水田と田芋の田が広がる。高圧線の下に沖縄高速自動車道が走っている。奥の山は恩納岳(左・西奥)からの連なりであり右の高圧鉄塔左のピークは224m峰。射撃場はこの方向の東西にかけて約2500mの範囲にレンジ2,3,4,5(右から)と並んでいるようだ。11:49

アップで見る。11:50 この森の奥か。11:50

ガードレールに稲が干されている。のんびりしている。11:51

ガジュマル公園のガジュマル。立派! 高さ15m 横幅30mぐらいある? 11:52

ここらでマスコミの人と遭遇。挨拶する。

さてどっちか? 私の着眼点は被弾地と射撃場の高低差の確認。射撃場の高度は20mから50mと思われる(地形図による)ので、そこの現地確認だ。高いところにまず上がりたい。

この階段を上がってきた。ごらんのように南を振り向くと金武湾だ。美しい。11:58

登り切ると拝所がある。伊芸区の拝所だろう。一礼して。

やや広い場所に動くと

伊芸区の戦没者慰霊碑。沖縄戦で76名が亡くなられている。12:00

今の基地を追いながら、戦争の慰霊碑に出会うと、私の心がきしむ。悔しい気持ちになる。

ここは「さくまつ公園」と言うようだ。ここを出たらもっと高いところがあるようだ。問題は基地の中は高いのだが、我々が入れるところは限られている。

こんなだ。南は金武湾。この道を歩いていたら、路上で作業しているご夫婦がいた。挨拶したら、「何しているんですか?」と聞かれたので正直に答えた。「お散歩でも陸トレでもありません。被弾の取材です」と。「そういえば、報道されていましたね」と、のんびりしている。「いや、ここらも当たりうる場所です」と言いたかったが、やめた。ここらは標高40mほど。レンジと近く、高いから当たる確率は低い。12:07

沖縄自動車道上。東側を見る。この橋はかなり高い位置に立てられている。高圧線の下はキャンプ・ハンセン。というか自動車道の左脇から演習場だ。要するに高さ比べをすれば、明らかに左(北)側が高い。右側(被弾した住宅街)は低い。12:10

橋を渡るとハンセンのゲートが右側にあった。「R51」12:16

この車道を左に行くと伊芸サービスエリア沿いになる(今回はパス)。

この写真の左外れが上記のゲート。高圧線が南北にも(東西と)走っている。右が伊芸サービスエリア方面。「左折禁止」(伊芸区方面)と米軍の標識がある。ここは標高約50m。12:18

東に下る。標高30mほど。沖縄高速道路と高圧線が見える。草原も演習場。12:22

この森を弾が飛び越えれば落ちてくるだろう。問題は米軍が正規に射撃していれば(まっすぐ飛ぶ)、弾は外にでないのだ(いくらなんでも!)。だが、兵隊がミスったり、銃の不具合があったり、不正規に発射されれば、飛び出しうるだろう。米軍は、「いいえ!ありえない」と言いたいのであれば、現場に県や金武町職員の立入の下、説明すべきだ。

なお7月9日沖縄タイムスはこう報じている。「『射撃角度制御』安全対策を強調ー米海兵隊」と。『非常に制限的な発射口がついた『ケージ』を含む安全装置が施されている」と海兵隊は主張。それは子供だまし。軍隊の射撃訓練はスポーツのライフル射撃ではない。固定した場所から一定の標的を狙うのではない。この限りならば、「ケージ」で場外への飛び出しを防げる。訓練にもよるだろうが、走りながら、膝を立てた中腰で、匍匐前進しながらの腹ばいでなどあるだろう。そうした変化のないトレーニングではまったく実戦的でない。

どうか公開して現場を見せていただこう。米軍は「自由使用」に拘っているが、基地外に決して飛び出さない制限の範囲でやるべきです。ここは米国ではないのだ。

やけに米国空軍KC-135空中給油機が飛んでいる。12:35

金武湾上空か。どうも嘉手納基地から同じ機体が繰り返し、周回飛行しているようだ。タッチ・アンド・ゴーをやっているのだろう。

12:43 演習場の一角。

戻って東に。あの奥か。12:50 斜め南へ。

12:55 224m峰。

被弾した場所はどこだろうと探した。あれだ、ブルーシート。住宅街だね。13:13

13:14 ここだ。ブルーシートで見えないがやむおえない。とすればこの一帯があたりうる。

ここから演習場まで最短約350m。

7月11日の沖縄タイムスによれば、このお宅の被弾は2回目だという。1966年にもあったとのこと。この付近半径50m以内に過去に7カ所に被弾。また東に川を渡った250m先も同じく半径50m以内に6カ所も被弾。金武町伊芸区の調べでは1956年から2013年までに計27件あったようだ。

西に来たので、また金武インター方向(東)へ引き返す。

恩納岳方面を振り向く。13:15 西側にもレンジがあるようだ。

もう少し左(西)を向く。左の建物が伊芸区公民館。13:16

もう少し沖縄自動車道から北を見たいのだが。東に向かう。

北に歩いているとCH-53が離発着訓練しているようだ。13:35

失礼、いつのまにかモノクロバージョンになっていた!(失策)。

13:36 ヘリパッドに降りる。高圧線のすぐ脇だ。50m-100mぐらい離れているだろう。高圧線を飛び越えて南(海側)に出てくる。17 3081番機。

高速の下を抜ける。13:37

そこにキャンプハンセンのゲートがある。13:38

先ほどの橋の上から東に直線距離で約1125mの場所。

側道から米国海兵隊CH-53をしばらく撮る。13:59 ヘリパッドが高圧線とどれだけ離れているのか、不詳だが、高圧線の横を東西に何度も何度も飛んでいる。私はしつこく撮った。

この後、金武インターをへて、77番のバスを待って帰宅。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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