タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

お経はラップだ!音楽だ!

2024年02月01日 | 徒然なるままに

わが家の菩提寺の元住職のS上人が、96歳で遷化(せんげ)されました。ボクも今回始めて知ったのですが、遷化(せんげ)というのは「高僧の死亡を婉曲的に敬っていう言葉」だそうです。天皇陛下の「崩御(ほうぎょ)」みたいな感じですかね?まぁボクら凡人には縁のない言葉ですね。

S上人はボクの祖母と父が逝去の際にいろいろとお世話になった方で、いつもにこやかにボクら家族に接してくださいました。「まるで良寛さんのようだよね」と、ボクら夫婦でもよく話題になっていました。わが家の先祖の周年忌法要でもいろいろ相談に乗っていただいたり、お経を上げていただいたりしてきました。数年前に隠居され、現住職を支えながら、菩提寺の隣の家屋で奥様と2人暮らしをされていたのですが、昨年の奥様に引き続いての今回の遷化だったそうです。

今日、菩提寺でS上人の葬儀が行われ、ボクも参席しS上人との最後のお別れをしてきました。お寺の本堂は寒かったですが、厳かで荘厳な雰囲気の中で葬儀は行われました。

それにしても、さすが高僧の葬儀です。会場には法衣を着たお坊さんが20人近くいらっしゃましたよ。ボクにとって、これは初めての経験でした。大勢で唱える読経も迫力があります。しかもわが家の宗派は日蓮宗なんですよ。あの太鼓(団扇太鼓を含む)の独特なリズムに合わせて、お題目が唱えられます。

いやぁ〜「お経はラップだ!音楽だ!」って思っちゃいましたよ。しかも迫力あるお坊さん方の読経は、しっかりハモっているんですよ。合唱組曲「無上甚深(むじょうじんじん)」って感じです。いやぁ〜大勢のお坊さん方が奏でる読経は、美しく迫力満点でした。

ところがね。1人いらっしゃったんですよ。「音痴な読経」が。いや、ちがうな。おひとりだったらきっとありがたい読経に聞こえるはずなんですが、周りの皆さんとはハモっていないんです。まさに不協和音。危うく笑ってしまいそうでした。

亡きS上人を偲ぶべき貴重な時間なのに、そんな不遜なことを考えながら過ごしていたボクなのでした。反省です。でもきっとS上人が生きていたなたら、いつものように良寛さんのようなにこやかな笑顔で言ってくださるんだろうな。「八百政さん、上手いことを思いつくもんだね、こりゃ楽しい。フォッフォッフォ」ってね。

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