スニーカー履いて

‘猫’も歩けば・・・今日はどんな出会いが?

「十二神将展」へ

2018-04-22 | 横浜


2011(平成23)年より5年間に亘り行われてきた 絹本著色 十二神将像の
修理完成を記念し、「金沢文庫」で 特別展示が開催されています。



人出が増えるG.Wの前に 見学に行ってきました。

「称名寺」所蔵の十二神将像は 鎌倉時代に描かれたものと推測されていて、
一幅一像ずつ十二福に分けて描かれた 非常に珍しいもののようです。

全幅揃っての展示は じつに14年ぶりとか。 ワクワク

十二神将は、陰陽五行説に従い 方位や季節の循環によって緑・黄・赤・白・
青色に塗り分けられ、それぞれの眷属 十二支の動物が描かれています。
寅神将→春・東・緑
    辰神将→土用・中央・黄
  巳・午神将→夏・南・赤
    未神将→土用・中央・黄
       申・酉神将→秋・西・白(淡橙)
    戌神将→土用・中央・黄
  亥・子神将→冬・北・青
    丑神将→土用・中央・黄

     
戌神将像                     丑神将像 


頭上に載せた動物の冠や顔の色からも、どの神かが分かります。
     
丑神将像                      午神将像
(いずれもポスターなどの画像)

過去にも 1852(嘉永5)年・1929(昭和4)年に修理が行われていますが、
今回の修理によって新たに判明したことや、近隣寺院の資料との共通点も
詳しく解説されています。 また『灌頂堂具足注文』(国宝)などの資料から、
これら十二神将像の制作意図・用途についての考察も解説されています。

今回の修理のための解体時に判明した「裏彩色」の技法で描かれている
ことや「群青」という非常に高価な絵具が表裏に用いられていること
などから、多額の費用をかけた特別製であることが窺えるといいます。

これらのことから、例えば 方位の守護神として 当時幕府が非常に
畏れ続けた蒙古再襲来から国を守る為という意図も考えらえる等々、
なかなか興味深い内容で 面白く見学しました。


          

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