2018-0206-man2734
万葉短歌2734 潮満てば2546
潮満てば 水沫に浮かぶ 真砂にも
我はなりてしか 恋ひは死なずて ○
2546 万葉短歌2734 ShuF361 2018-0206-man2734
□しほみてば みなわにうかぶ まなごにも
わはなりてしか こひはしなずて
○＝出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」（2619～2807、189首）の第１１６首。女。
【原文】11-2734 塩満者 水沫尓浮 細砂裳 吾者生鹿 恋者不死而 作者未詳
2018-0205-man2733
万葉短歌2733 白波の2545
白波の 来寄する島の 荒磯にも
あらましものを 恋ひつつあらずは ○
2545 万葉短歌2733 ShuF361 2018-0205-man2733
□しらなみの きよするしまの ありそにも
あらましものを こひつつあらずは
○＝出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」（2619～2807、189首）の第１１５首。女。
【訓注】白波（しらなみ＝白浪）。荒磯（ありそ＝荒礒）。あらまし（有申）。
2018-0204-man2732
万葉短歌2732 沖つ波2544
沖つ波 辺波の来寄る 左太の浦の
このさだ過ぎて 後恋ひむかも ○
2544 万葉短歌2732 ShuF361 2018-0204-man2732
□おきつなみ へなみのきよる さだのうらの
このさだすぎて のちこひむかも
○＝出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」（2619～2807、189首）の第１１４首。女。
【訓注】左太の浦（さだのうら＝左太能浦）［所在未詳］。さだ（下記注）。
【編者注-さだ】（１）時。機会。＝時（しだ）。（２）人生の盛りの時期。
【編者注-しだ】14-3478阿抱思太毛 安波乃敝思太毛（あほしだも あへのへしだも）。
【原文】11-2732 奥波 辺浪之来縁 左太能浦之 此左太過而 後将恋可聞 作者未詳
（重出歌）12-3160 奥浪 辺浪之来依 貞浦乃 此左太過而 後将恋鴨 作者未詳
2018-0203-man2731
万葉短歌2731 牛窓の2543
牛窓の 波の潮騒 島響み
寄そりし君に 逢はずかもあらむ ○
2543 万葉短歌2731 ShuF361 2018-0203-man2731
□うしまどの なみのしほさゐ しまとよみ
よそりしきみに あはずかもあらむ
○＝出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」（2619～2807、189首）の第１１３首。女。
【訓注】牛窓（うしまど）［岡山県瀬戸内市牛窓町（の海）］。島響み（しまとよみ＝島響）。
2018-0202-man2730
万葉短歌2730 紀伊の海の2542
紀伊の海の 名高の浦に 寄する波
音高きかも 逢はぬ子ゆゑに ○
2542 万葉短歌2730 ShuF361 2018-0202-man2730
□きのうみの なだかのうらに よするなみ
おとだかきかも あはぬこゆゑに
○＝出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」（2619～2807、189首）の第１１２首。男。
【訓注】紀伊の海（きのうみ＝木海）［紀伊国（和歌山県）の海］。名高の浦（なだかのうら＝名高之浦）［海南市名高（なたか）海岸。07-1392名高浦之、-1396名高浦乃、11-2730名高之浦尓、-1180名高乃浦之］。
2018-0201-man2729
万葉短歌2729 霰降り2541
霰降り 遠つ大浦に 寄する波
よしも寄すとも 憎くあらなくに ○
2541 万葉短歌2729 ShuF361 2018-0201-man2729
□あられふり とほつおほうらに よするなみ
よしもよすとも にくくあらなくに
○＝出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」（2619～2807、189首）の第１１１首。女。
【訓注】霰降り（あられふり＝霰零）［下記注］。遠つ大浦（とほつおほうら＝遠津大浦）［滋賀県長浜市西浅井町大浦、琵琶湖西北端。07-1293］。
【編者注-あられ】（１）「霰」表記出現は、６か所。01-0065霰打（…うつ）、02-0199（長歌）霰成（…なす）、03-0385霰零（…ふり）、07-1174霰零、10-2668霰落（…ふり）、11-2729霰零。
（２）その他の表記は、次のとおり。01-0065安良礼、07-1293丸雪、10-2312雹、20-4298安良礼、-4370阿良例。
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