そんなことをいうと、日刊プロスポーツ新聞社の創始者で、週刊紙『プロスポーツ』も誕生させた月岡朝太郎氏は激怒するだろうが、コンドル日記のこの内容を見る限り、本場に客を呼べない競輪はもはや、プロスポーツという名に値しなくなりつつある。
平成23年9月19日
松戸記念の3日目は日程は最高だったのに、危惧した通りのメンバー構成でファンの方も勝負するには厳しかったのか、2日目よりやゝ売り上げが下回ったのは残念。3日間で48億6103万をどう評価するか。こゝ松戸は千葉県とは言っても東京の隣で、上野まで電車で30分の大都会。それなのに祭日で4197名の入場者が現在の競輪界を如実に物語ってるのかも。
丁度10年前、稲村成浩が優勝した松戸の日本選手権の決勝戦日には確か、2万人近い客がいて、今は閉鎖となっているらしい、2階席も人で一杯だった。それから10年経って、8割も客が減っているとは・・・
これはゆゆしき問題だ。いくら場外発売が10年前と比較して充実しているからといっても、8割も客の入りが減るという事態になると、入場料収入だけが頼りの業界であれば、とっくの昔に潰れている。
それにしても、なぜ競輪場には客が来ないのか・・・
この問題を40年近くも放置したままでいるから、無観客の「邪道競輪」をよしと思う悪しき風潮まで出来上がった。しかし、「邪道競輪」は「熱くなれない」から、恐らく早晩中に飽きられよう。
客が来ない理由は、施行者の問題以上に、魅力ある選手、レースがないから、ということにも要因があるかもしれない。
逆に言うと、記念あたりにおいて、場外発売の「規制」を行なってみてはどうか。
例えば、関東なんて10箇所以上競輪場があるわけだから、このうちせいぜい3分の1程度やれば十分ではないか。
多売が過ぎて売上漸減。こうした流れが10年も続いているばかりか、その間、競輪場入場者は10年前と比較しても7割近くも減っている。
新規客の流入がほとんどないことに加え、本場来場客が激減している競輪はもはや救いようがない状態にまで追い詰められているが、逆に言えば、本場に客を呼べるような環境になれば、反転攻勢の目も出てくると思う。