第54回モーターボート記念優勝戦が31日、若松競艇場で行われた。
進入は、6・深川真二が思い切って入り込んで2コースへ。1コースから順に、1・松井繁、深川、2・今垣光太郎がスロー。3・坪井康晴、4・太田和美、5・中村有裕がダッシュ。
スタートタイミングは、深川が大きく遅れ、松井も立ち遅れ気味。ダッシュ勢の中では、坪井がコンマ10でトップスタートを切り1周1マークへ。
松井も何とか広く旋回して逃げ込みを図るものの、深川の遅れに乗じて握って出た今垣がズバッと松井を差し先頭。さらに松井と今垣の間を狙って坪井が捲り差しを放つが、バック通過付近で後退。先頭は今垣、2番手が松井で1周2マークを通過。
そして、松井が今垣との艇間を詰め、懸命に追撃態勢。2周回でも1艇身程度の差しかなく、勝負は最終周回に持ち越された。
最終周回。今垣が先に回り、松井が内から差しに回ったが、ここで艇間が開いてしまい、ほぼ決着がついた。だが、3周2マーク通過後、松井が再度、艇間を詰めてくるが、今垣が何とか抑えきり、4年ぶり6度目のSG優勝を果たした。
最後まで目が離せない一戦となったが、今垣が松井の当年SG 3回目の優勝を阻止した。
深川の遅れに助けられた形とはいえ、1周1マークでは、こちらも幾分スタートタイミングが合わなかった形の松井に対して、絞って出て行ったことが勝因に繋がった。その後の松井の追撃を見ても分かる通り、伸び足は断然松井が勝っており、 ラクには勝たせてもらえない形となったが、内容的に見れば快勝といってもいいだろう。
4年前のMB記念を制して以降精彩を欠き、SG戦線では活躍する場はもうないかもしれないと思われた矢先の優勝なだけに、これを契機として、今後もSG戦線での活躍が期待できるのではないか。
松井は深川の遅れに気を取られてしまったのだろうか、STは計測タイム以上の遅れがあったような気がした。しかも、今垣、坪井が迫り来る展開となり、坪井の捲り差しは封じ込めても、今垣を抑えるところまでは至らなかった。だが、今垣を最後の最後まで追い詰めた走りは王者の証か。