第26回オールスターオートレースは30日、快晴の川口オートレース場で優勝戦が行われた。
試走タイムは次の通り。
1 佐藤 裕二 3.32
2 有吉 辰也 3.32
3 池田 政和 3.31
4 浦田 信輔 3.33
5 荒尾 聡 3.34
6 田中 茂 3.30
7 金子 大輔 3.34
8 山田 真弘 3.34
スタートは田中が立ち遅れ。荒尾がまずは1周センターを「先マイ」し、続いて山田、 有吉、池田と続く展開となり、浦田は5番手あたり。
4周回で有吉が山田を交わし2番手浮上。浦田も徐々に追い上げてくるが、田中はまだ後方の位置。
6周回目に入り、有吉が荒尾を差して先頭に立つ。浦田も差なく3番手へ完全に浮上。
その後は有吉、荒尾、浦田、さらに漸く4番手まで浮上してきた田中という順。しかし実質の優勝争いは前の3人の様相。そして最終周回1センターで逆転劇が起こる。
荒尾が有吉を再度抜き返し、さらに浦田も続く。有吉は3番手に後退し、さらに浦田が荒尾に迫るも荒尾がそのまま押し切ってSG悲願の初優勝。2着浦田、3着有吉と飯塚勢が上位独占。さらに飯塚勢はオールスター5連覇を達成した。
2002年の最優秀新人賞に輝いた荒尾。
スタート時の強烈な飛び出しを武器に、瞬く間にトップクラスへとのし上がり、SGでも日本選手権やスーパースターで3着を経験するなど、あと一歩のところまで来ていた。
今回は試走時計はメンバー中一番よくなく、そのため人気を落としていたが、スタートでは思い切って出て行けたし、おまけに有吉に一旦抜かれても全く動じず、浦田の出方を伺いながらも、有吉を再度抜き返すタイミングを図っていた。
浦田、田中が牽引する形となっている現在の飯塚勢ではあるが、ここに荒尾も加わることになった。ますます層が厚くなる一方の飯塚勢。その中において、思い切ったレース振りを常に身上としている荒尾が、今後もSGタイトル獲得を重ねていくことに期待したい。
浦田は試走で滑ってしまい、レースでも初手はそのあたりの影響が出ていた。ただ今回は荒尾の出来がすばらしく、2着でも上出来だったのではないか。
有吉は本当に惜しい一戦を獲り逃した。荒尾を捌いた時点で優勝は目前と思われたが、道中、荒尾と浦田を引き離せなかったことで次第に余裕がなくなり、その結果荒尾に痛恨の逆転を許した。