出土した初代門司駅の関連遺構(2023年11月、北九州市門司区で)Ⓒ読売新聞
初代門司駅の関連遺構、北九州市が造成工事に着手…「イコモス」保存要求に一部の移築保存も検討 : 読売新聞オンライン 2024/11/15 13:37
北九州市は15日、初代門司駅の関連遺構が見つかった公共施設の建設予定地で、造成工事に着手した。遺構の撤去作業は月内にも始まる見通し。
施設の整備に伴う昨年の発掘調査で、機関車庫の基礎などが出土。今年の追加調査では油倉庫の跡も確認された。市は遺構を記録に残した上で取り壊し、複合公共施設を整備する。造成工事は来年3月までの完了を見込んでおり、この日は敷地内に残るガードレールの撤去作業などが行われた。
国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」は遺構の保存を求める「ヘリテージ・アラート」を出していて、市は遺構の一部を移築保存することも検討している。
初代門司駅遺構、月内取り壊しへ 世界遺産級と保存要請続出:東京新聞デジタル 2024年11月15日 14時43分 (共同通信)
世界遺産級の価値があるとして、保存要望が相次ぐ北九州市の初代門司駅遺構を巡り、同市が今月下旬にも取り壊しを始める方針であることが15日、分かった。市は同日、跡地に建設予定の複合公共施設の建設に向けて造成工事を開始した。
初代門司駅は1891年に開業、当初は門司―博多間を蒸気機関車(SL)で結んだ。国の重要文化財で、現役の門司港駅が建てられる1914年まで使われていた。
市によると、8月に始めた追加の発掘調査は今月13日に終えた。造成工事の範囲は約5400平方メートル。2週間ほどかけて作業事務所や仮囲いを設置し、その後遺構の取り壊しに着手する。方法は検討中という。