★弁天喜楽会囲碁★

     

石のさばき

2006-08-09 09:28:48 | さばき
2006/8/9(水) 雨のち曇り

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

黒先 うすい白
黒のトビが来て、白はどことなくうすい格好である。

こんな形は、一目見てピーンと来るようでなければ一人前とはいえない。


1図

白地の中で生きようとすると、大変である。黒1の打ち込みから3と打つのは白4と押さえられて跡が続かない息切れ図である。


2図

黒1はひとつの手筋で3,5以下13まで活きるには活きるが、8のツギがきて自分の陣営がうすくなり白14に打ちこまれておあいこになる。 


3図

黒1とツケるのはいいが、黒3とするのは下手の両何とかというやつで、感心しない。黒5、白6となって、かえって白の安定をお手伝いした結果である。こう上辺をなでるような打ち方では虎児を得ずである。


4図

(ツケ切り) 黒1にツケ3と切るのが正しい。これが手筋であり、虎児らしきものがやっと見えてくる。


5図(正解)

白1とこの方の一子を抱えるなら黒2,4とアテついで、白の一角を食い破ることに成功する。ツケキリの筋、ここにきわまったりで、やはり4図よりは一歩突っ込んだ考え方をしなければこの結果は得られない。


6図

切った石のどっちを取るか、その迷いを与えるだけでも十分の効果がある。白1とこの方にアテるなら、黒2,4と運ぶのがよく隅の一子を大きく分断すことが出来る。こんなことになっては大変で、碁はそれまでということになろう。白大損である。


7図

5図、6図ともに白損なので、実際にはツケキリに対して1とヒクくらいのものであろう。遠慮することはない。黒2,4とポン抜いてこの形は外が厚い。4図とは大違いで、これでも黒成功と見られる。へこませて十分ということである。


石をさばく

2006-08-08 07:29:06 | さばき
2006/8/8(火) 雨

台風7号、紀伊半島から東海地方に接近へ
2006年 8月 8日 (火) 08:04

台風7号は8日午前7時現在、和歌山県潮岬の南南東の海上を時速約20キロで北西に進んでおり、同日午後から9日明け方に紀伊半島から東海地方に接近する見込み。気象庁は「紀伊半島から東海地方、伊豆諸島にかけての太平洋側では暴風や高波、大雨に警戒が必要」と注意を呼びかけている。

 同庁によると、7号の中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル。

 9日午前6時までに予想される雨量は、東海地方350ミリ、近畿南部、関東・甲信地方200ミリ、近畿中部120ミリ、伊豆諸島100ミリ。気象庁は、雷や突風を伴った1時間に40~60ミリの非常に激しい雨が降る恐れがある、としている。

 一方、日本の南海上にある台風8号は8日午前6時現在、時速約30キロで北西に進んでいる。9日朝には沖縄諸島に接近する見込み。

 宮古島の南にある台風9号は8日午前6時現在、時速約20キロで西進し、9日には西表島の南の海上に進むと予想される。



囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。


白先 ワタリ止め
こういう形で白1とここへ迫るのは面白い筋。

黒2と受けさせ、白3とツケればさばきとして一応成功した形だが、さらに黒4,6としつこくヘネてきた。あなたの日ごろの手筋の冴えを見せてください。


1図

白1とブツカリ、黒2と変わることを考えるようでは、碁の技術の面で一生うだつがあがらない。最低の悪手である。


2図

白1とハネダシ、黒2と切られるのは手順と筋の悪さがいっぺんに出た形。白3、黒4となって、これ以上手出しが出来ない。


3図

この後白1に切っても黒2と抜かれ、次いで黒、い、の切きりも白、ろ、と抜かれて自軍の石の足りないことを嘆くのがおち。失敗である。


4図

(切り) キリがテーマである如くその典型的な切りの手段が 白1の切りである。この手で黒はきりきり舞いをさせられることと相なる。


5図(正解)

白1に対して黒2とカカエるなら、白3,5となって、ワタったつもりの辺が連絡遮断で目的を達しない。一方通行もしくは通行禁止で、入ろうとした車がストップをかけられたのに似ている。5のツギが来て、外の二子に影響するところ少なくなく、これは黒失敗の形である。


6図(正解)

白1のキリに対して黒2と当アテるなら、白3と裏門からアテて出ていくのがよい。黒4、白5とあて、7のハネとなって、黒はひどいさかれ形である。白1の切りの効果であり、ここから持っていかねばうまいさばきの道は開かれない。


7図

白1のアテに黒2と応ずる。そうすれば白3の抜きが先手。いっぺんに白の姿が厚くなり、あとはいかようにもさばけるというものである。


8図

白1,3に、黒4,6とついてまわるのは最悪の手。これなら白7,9と露骨に出切手よく13まで二子を取って成功である。眼形も豊かに、こんな結果になるならいうことなし。




石をさばく

2006-08-07 05:53:55 | さばき
2006/8/7(月) 晴れ

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

白先 切りの筋
つがぬ筋があるなら、切っていかねばならない筋もある。

この形で白はどこをどう切って、どういう形に持っていくのがよいかというのである。


1図

まず放っておいて黒1とぶつかられ、白2のツギとなっては、切るチャンスを失う。それの来ない間に一仕事しなければならない。


2図

白1と突き当たればこの石は安定する。これでいいといいたいところだが、黒2と守らせてはもったいない。もう一工夫がほしいのである。


3図

白1の切りは、切り違い。黒2以下8と応じられ、白、い、黒、ろ、となって失敗である。


4図

(切り) お灸にもツボがある。やはり切りもつツボにはまらなければ効果を発揮しない。この形では白1のキリから持っていくのがうまい手である。


5図、6図(正解)

6図

白1に対して黒2とカカエるなら、白3,5と隅をオサエていくのがよい手。黒6とカカエさせ、それから白7,9を決める。白11のオサエが先手で、これで自分の石の形がしっかりし、また辺も厚くなった。これをもって正解とする。2図とはだいぶ様子が違うが、隅は攻め取りだから見た目ほど損はななく、それと白、いの利き、もしくは、ろ、の半ぎきかあって、これの辺に及ぼす影響力は計り知れない。場合によってはその威力でへんの黒一子が枯れ死にするケースだってあり得るのである。


7図

白1のツッパリに黒2と応じられて、これはきかし損である。前図のような辺のききがなく、せっかく犠牲子を放ちながら十分の成果をあげていない。


8図

これも正解のひとつであるが、白1のきりに黒2とツグなら、白3,5から7とここを切って打つ余地を残す。中の黒2子を攻めている限り切断した白の二つの石がしのぎに苦労することはあるまい。すぐ5,7と動かないにしても、この余地を残すことは重大である。




石のさばき

2006-08-06 06:36:27 | さばき
2006/8/6(日) 晴れ

岐阜・下呂で38・6度、東京で熱中症搬送29人
2006年 8月 6日 (日) 00:14


 5日の日本列島は、日没後も各地で30度以上の気温を観測するなど、終日猛暑に見舞われた。
 この日、35・4度の最高気温を記録した東京・大手町では、夜になっても暑さが収まらず、午後8時の気温は30・1度。東京消防庁管内では、午後10時までに計29人が熱中症のため病院に運ばれた。また、岐阜県下呂市では観測史上最高の38・6度を記録した。

 気象庁によると、太平洋高気圧の影響で、週明けまでは全国的に好天が続く見込み。日中は連日30度を超える真夏日となり、最低気温が25度以上の「熱帯夜」になる地域も多いという。



囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

黒先 つがぬ筋
白1の切りは何ともいやらしい。

こういうところをどうさばくかによってあなたの力量がわかろうというもの。
まずツグとどうして悪いかを知る必要があり、答えを出すのはそれからである。


1図

切られたからツグ。
黒1でなんということもなさそうであるが、これが悪いというのだから碁は難しい、どうしてか?


2図

白2とコスまれて。眼形を失うのがいやなのである。黒3のツケコシから7と打てば先手でつながるが、白8と抜かせて厚くしたのがまずい。まだ攻められる形だ。


3図

白1に黒2,4は連絡が後手。白、い、ぐらいにかまえこの石の動きを見られて芳しからずである。


4図

(下アテ)1図のように陣笠にツグのは、愚形である。こういうところは愚形を避け、黒1と下からアテるのが正しい。これなくしては次図以下のさばき形は得られないのである。


5図(正解)

黒1のアテに白2とノビるなら、黒3,5と外の一子を割って出る手が好ましし。白6,8と応じるよりなく、黒9と構えて一段落。上辺の第一線を渡ったところはよくないといえばよくないが、それ以上にしろ一子をへだて9にヒラいた点が優り、その不利を帳消しにして余りある。全体に眼系も豊富で腰のすわりがよく、2,3図の将来攻めを見られる形と比べれば大変の違いである。これをもってさばき形とする。(白8ツギ)


6図

黒いに対して白2と抜くなら、黒3のアテから5のツギである。5とついだ格好が白の一子に触り、その点が前図とともに黒のさばけたゆえんである。したがって本題に戻って、白がここを切る手は握手とみなければならない。


7図

白が切らずに1のノゾキなら、黒2以下6が形。ついで、い、にカケて、これも黒のさばいた姿といえよう。

石をさばく

2006-08-05 06:16:02 | さばき
2006/8/5/(土) 晴れ

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

黒先 急所はどこ

実践によく生じそうな形である。
白の急所をついていじめていただきたい。その未成熟な姿を看過してはいけない。


1図

黒1のコスミは、白2と押さえられて痒いところに手の届かない感じである。次に黒、い、の下がりはきかないし、これでは白をいじめたことにはならない。


2図

黒1,3も、白4と応じられて、まだまだである。痒いところの周りを掻いているだけで、急所に石のいっていない失敗である。


3図

(ハネ)黒1のハネ、これが白の形を崩す唯一の急所


4図(正解)

黒1に対して白2とハネダすならば、黒3と切り、5に下がるのがうまい。白6にコスんだ時次図


5図

そつなく黒7のアテをきかし、それから9にツケる。白10の時、黒11のはねと白12とかわり、これで一段落。黒は周りがすっかり厚くなり、白を完全に閉じ込めて成功である。なかんずく黒、い、のアテを保留して黒11、白12としたままにしている点に注目していただきたい。これは自らのダメズマリを避け、かつ黒、ろ、の引きから、は、のツギをきかすことにも通じ、含みを残したもの。
4図黒5で、い、とアテ、白5と抜かしてしまうのは落第である。これでは5図の絞り形は得られない。


6図

4図白6をこう早取りするのはよくない。4,6と板にシボられ、黒を完全な形にさせて面白くないのである。せめて4図のようにコスんで、黒にわずかなりとも傷を残すべきである。


例題をひとつ取り上げる。

本題の筋はこういう形でも成立する。黒からこの白の不備をつこうというのである


1図

白△の石に惑わされることなく、黒1のアテコミが急所である。白2に黒3と下がり、7と一子を抜く。白10の活きまでで、黒は白を窮々にいじめて成功である。

石のさばき

2006-08-04 05:57:00 | さばき
2006/8/4/(金) 晴れ

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

白先 スソのサバキ

白の備えがないので、黒1と切られた。十分覚悟しているところであり、この手への対応策は無論ある。捨てるか戦うかをまず決めて、形の決まるまでを明示していただきたい。


1図

白1から3のトビは捨てない方針だが、黒4,6と応じられてどうだろう。中の三子が浮き、上辺には黒、い、のツメが厳しく、概してこれは白の重い姿である。


2図

白1とコスむのも黒2のアテ以下10と応じられて疑問。二線の低い姿を強要され、中の3子が足元をすくわれて心もとない形だ。


3図

捨てる方針が、白1,3のアテ。しかしこれでは黒4と抜かれてスソが甘い。芸の乏しい打ち方である。


4図

(三本サガリ) 白1黒3の打交はいいが、ここで白3と下がる手を示さねば正解は得られない。これがスソさばきの筋。黒は4にコスむのがこうした場合の常用の筋。


5図 (正解)

ついで白5,7から9とカケツギ、これで上辺に安定した勢力を向けることが出来る。前図3の三本サガリが同じ捨てるにしてもねばこい手であり、これが本図の好形を生むカギになっている。二子で打ち抜かせた3図の失敗とは、技術的に見て天地のひらきがある。


6図

前図白5以下をすぐ決めず、白1とケイマする筋もある。黒2と受けさせ、部分的には先手である。その先手を、い、あるいは、ろ、に向けて中央に勢力を張るのも当然考えられるところである。この後白、は、と打つのは、次に白、二、黒、ほ、のききを見て厚い打ち方である。なお黒2を省力すると、白2で参ってしまうことを確認されたい。


7図

白1のサガリに、黒2の曲げは概してよくない。白3と2段ハネされ、以下13のカケまで、取る石は少々増えたがかえって白を厚い姿にして疑問である。


8図
2006/8/4(金) 
白1のサガリに黒2とオサえるのは、正直すぎてよくない。白3のツケから5と板にシボられ、先手を渡す結果となる。これが堪えられないので4図4とコスむのである。


石をさばく

2006-08-03 07:35:44 | さばき
2006/8/3/(木) 晴れのち曇り

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

白先 白3とツケたあと

小ケイマジマリに対する消しの急所は白1のボーシ。
黒2とケイマに受ければ、白3とツケるのがよいということになっている。
黒4に続いて、白のサバキ筋はいかが。


1図

1と引くようではサバキを知らないという非難を受けねばならない。黒2とノビられて白は重い形となり、とても出世の望みのない打ち方である。


2図

白1にノビルのも、黒2と突っ張られて面白くない。これもサバキになっていない。


3図

白1から3と引く。1,2図よりまだましだが、黒4、白5の後、黒、い、の押しぐらいでさえない姿である。


4図

(ツケ切り)白1の切り、つまりツケキリが、こういう場合のサバキの筋であり、この手段でなければ白に妙機は生じない。


5図(正解)

白1のキリには黒2のカカエが常識である。白3とアテ、黒4のツギの時、さらに白5のアテも打てるのがミソ。黒6、白7にカケツイで、これが常形である。尚、白7では、左辺に黒石がある場合など黒、い、白、ろ、と告がされて重い姿になることを嫌って、は、あたりに構えるケースもある。


6図 黒4ツギ

白1のアテに黒2と抜くのも、実践ではよく打たれる手。これにはかまわず白3とアテる。黒4と継がせて白5にノビ、これもサバキ形である。これも常形であって正解のひとつであるが、5図と共通しているのは二つのアテが打てることである。それは切りの効果であり、サバキの秘密はそこにある。尚このあと白、い、の押さえが来れば、次に、ろ、と出る手に対処して、黒、は、の受けが必要である。


7図

白2,4という手順でアテる手段もある。黒5のハネは強硬な手段で、白6と取って大コウである。この形の最も難しい打ち方だ。


8図

ツケキリに黒1とアテ、白2,4とする変化もありうる。8となって、これも難しい手段の一つだ。

石をさばく

2006-08-01 07:14:42 | さばき
2006/8/1(火) 曇り


囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

黒先(きめる筋)

放置すると、白、い、のハネダシがある。つまりまだ一段落のついていない形であるが。黒どう処理するのが正しいであろうか?


1図

先手だからといって、黒1、白2と打交してしまうのでは、まことに拙い。せっかく絞る手のあるところをこうきめては、きめ損もいいところ。不完全燃焼というべきである。白、い、の除きも残り、後図とは厚みも違うし、地の出来具合も大変違ってくる。


2図

たとえば後々の石の運びがこうなったとして、黒は上辺を完全な地にしようというのであれば、もう一手1のトビを打たねば本物でない。こういう手入れを要するというのはとりもなをさず前図の打ち方が不完全であったということになる。もっと決めるべきところは決めきっちり仕上げなければならない。


3図

(切り込み)黒1とここへ切り込んで、絞る形にもっていくのがいい手である。


4図

1と切ってシボル。


5図(正解)

白6のツギ7以下びしびし外からきかして、白12までで一段落。これが先手であり、1図の燃焼しきれない形と比べれば、厚みにおいても地においても月とすっぽんである。
手順中黒9、白10の打交したのはこういう形で常識であり、いつでも、い、のアテをきかす余地を残したもの。し白、ろ、のハサミツケが来たときなど大変違うのである。


6図

黒1,3に対して白4と追ってシチョウに取れるならこれは言わずも、シチョウが成立せず白に逃げ出されても、黒、い、に一子を抱えて、そのまま白つぶれである。このひとつの変化さえ読めれば、黒の切りは躊躇なく打てるはずであり、実践ではこういった決め筋を見逃しては落第である。


7図

黒1の曲げに白2とすぐ2子を抱えれば、黒3、白4と打ってしまう。これまた黒の成功である。細かなことをいうと白も5図のように打つか本図のように運ぶかはちょっと難しいところ。本図は、い、のノゾキが残り、選択は周囲の条件次第。