2日前の出来事です・・・・・・数ヶ月前・・・病気の関係で1人の入居者様が退去をし病院での療養となっていました。以前も同じような事があったのですが、その時は体調が復活して施設に戻ってきてくださったのですが今回は違いました。ご家族の体調もかなり悪く、面会等もほとんどなかったんです。退去するときに・・・本人とご家族と話をして一つだけ約束をしたんです。その時の会話の一部です。
家族・・・・「私は家が遠いし車もないし、体調も自分の事だけで清一杯・・逢いにきたいけど逢いにこれない。頼れる知人も親戚もほとんどいない・・・助けて欲しいんです」
本人・・・「最後は妹の所に行きたい・・・死んだらそこに連れてって欲しい」
そんなやり取りを何度も何度も話し合って一つだけ約束をしました。
僕・・・・・「わかりました。もし本人になにかあれば僕が札幌まで一緒にいきます。間違いなく妹さんの所に連れて行きます」と・・・
そして・・・・その約束を果たす日が突然きました
病院から僕の所に電話が入りました。「いま、呼吸が停止いたしました・・・・・」
妹さんに連絡をし、葬儀屋さんやこれからの状況をすべて伝え、葬儀屋さんと一緒に車を走らせ、妹さんを迎えにいき本人がいる場所へ。
「よく頑張ったね」・・・本人の姿を見て妹さんの第一声・・・・それからは葬儀屋さんにお任せをし帰ろうとしたんです。妹さんが、「ちょっと待って・・・姉から預かってたんだよ」渡されたのは一通の手紙・・中には便箋もなく封筒の片隅に三行の文章が書いてあった。一体いつ書いたのかはわかりませんが、よわよわしくも見えれば、懸命にかいてくださったようにも見えた・・・・・泣かないと決めていたが、感情は抑えられなくなってしまった・・・・
最後に「葬儀の写真はこれを使うから、一番いい顔してるしね」
その写真は僕と2人で写っている写真・・帰りの車の中で約束を守れたことにほっとした自分と「今までの支援・・これでよかったのかな・・」と自問自答している自分がいたが・・・葬儀で使うといっていた、本人の笑顔が答えなんだと・・・素直に受け入れることが出来た。
〇〇さんが書いてくださった三行の手紙・・・僕がこれから生きて行くために必要な道しるべになるだろう・・・宝物がまた一つ・・・・僕の心の中に増えた・・・そんな出来事でした。