白夜行

2010-11-19 21:19:48 | 読書(本の紹介)

通勤電車の中、病院の待ち時間など・・・合間合間を縫って読み終わりました。

白夜行・・・東野圭吾

TVのドラマで、2006年に放送されてました。
主演は綾瀬はるか山田孝之(座布団運びとは違いますよ、最近テレビに出ないよね)
仕事と介護で観たりみなかったりでしたけど、その時の印象は、暗い・・・ダーク、どろどろ・・・。
そして、刑事役の、笹垣が、武田鉄也・・・憎たらしかったの覚えてます。
綾瀬はるかの雪穂がはまり役でした。
原作を読んでみて、ドラマの方は、二人の置かれた過酷な立場に、同情しましたけど・・・。
本で読むと・・・冷酷な二人でした。
類まれな美しさ、そして、才女でもある唐沢雪穂
裏の生き方しかできない、陽のあたる場所を歩けない桐原亮司
雪穂という名前が、ちょっと、気に入ってしまいましたけど、とんでもない、悪女なんです。
二人とも、普通に生きることが出来れば、それなりの成功者になれるものは、持っているはずなんだけど・・・幼い時に受けた心の傷が原因?二人の恐ろしい秘密。


あらすじは

ある廃屋のビルで、質屋の店主桐原洋介、亮司の父親が、何者かに殺される。
この事件から、次から次へと、犯罪がうまれていく。
19年間、この事件を追い続ける笹垣刑事・・・。
この事件を、最初に解決できていれば・・・二人の人生は変わっていたかもしれません。

その時、雪穂も亮司も、まだ、小学生の時の忌まわしい出来事です。

容疑者は、何人かあがる
雪穂の母親と、その恋人と思われる男、質屋の従業員と母親
すべての人間にアリバイらしきものがあり、決め手となるものは、なかった。
その1年後に、雪穂の母親の恋人が交通事故死、そして、母親までもが、ガス中毒死・・・(事故死)

そして、雪穂は、父親方の従姉にあたる一人暮らしの婦人に、育てられる。
美しさと頭の良さで、常に注目の存在となり、大学、結婚、離婚、事業の成功、そして、2度目の富豪との結婚と、一見陽のあたる場所にいる。
だが、彼女に対して、過去につながる事や、生き方に邪魔なものがあらわれると、レイプ、殺人など汚い手口で、その相手は排除されていく。
そして、多額のお金も動く、そのお金の出所は?

一方、桐原亮司の方は、あらゆる犯罪に手を染めていく・・・。
それが、雪穂のためなのか?
彼女との接点は・・・。
二人の心情は、全く語られていないので、お互いの気持ちは、どうであったのか?
想像するのみです。(それも、あまりにも亮司がかわいそう)
色々な犯罪に関しても、雪穂の支持なのか?
本では、語られることもなく、ただ、笹垣刑事の推理・・・と、読者の想像。

切ないなと感じた言葉、
彼が「MUGEN」という、パソコン会社を設立し、唯一の友人(ただ利用していただけなのかもしれないが、そうともいえないような感じを、私はもっている)
年末の時期に、来年の抱負を聞かれ
「昼間を歩きたい」と答え
「俺の人生は、白夜の中をあるいているような・・・」そう応える場面
結局は、その友人の前からも、姿をけさなければならないようになる。

また、雪穂の方も、本の最後の方に、自分の従業員に向かって
心情をかたる部分がある
「太陽の下を生きた事がない」

「あたしの上には、太陽なんてなかった。いつも夜、でも暗くはなかった。
太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけれど、あたしは、十分だった。
あたしは、その光によって、夜を昼と思って生きてくることができたの・・・」

出来ればこれが、亮司への思いだったらと私は思いたいのですけど・・・。

最後の場面・・・彼女の言葉・・・そして振り返りもせずに消えていく雪穂・・・。
雪穂の心は・・・いったい・・・???

白夜(はくや、びゃくや)とは、真夜中になっても薄明になっているか、または太陽が沈まない現象のこと。

今から映画もあることだし、ネタバレは出来ません。
本を読んで、映画を見るか?
映画を見て、本を見るか?
あなたは、どちらでしょう・・・。
読み応えがありました。お薦めです。


来年、映画が封切ですって。(いつの間に)

唐沢雪穂を演じる悪女役には、堀北真希。
桐原亮司役には、高良健吾。刑事役に船越英一郎。

私には、綾瀬はるかのイメージが強すぎます。

さらに、「白夜行」に続く、「幻夜」がドラマ化しますね
こちらの主演は、深田恭子
幻夜はまだ、読んでないので、先に読みたいけど・・・。


※・・・・名前をなのってない、名なしさん、中傷等の文面は、皆さんを不愉快にさせるようなので、消させてもらいました。

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