中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

半巾帯連作「ちいさい秋みつけた I、II、III」(続々)

2024年01月27日 | 紬の上質半幅帯
前の記事の続き・・
そして、[I]の方は着物(御召し地に”源氏香の図”刺繍入りと、濃いピンクの色絣の入った大島)をお預けくださったのですが、許可を頂き、その着物の上にものせて撮影してみました。

ご自分で選ばれたという「御召地に刺繍”源氏香の図”」。

緑系の面の方は寒色でキリっとしますし・・


オレンジピンクの縞も柔らかさが出て両面使えそうです。気に入っていただけるとよいのですが・・。
上質で、手刺繍も控えめな色で構成された素敵なお着物でしたので、格を落とさないよう力が入りました。

こちらは、お母様から譲り受けた「濃いピンクの色絣の入った色大島」。

細かな凝った絣と縞帯はよく合います。お互いを引き立てあえるのです。
モダンになります。


こちらの面も着物の濃いピンクと被らないように黄色味のサーモンピンクの縞にしましたので、合い過ぎにならず、両面使えます。
あと一色は着用される方が、季節や場面に合せて帯締めや帯揚げを加えて完成させます。

半巾帯の自由さは普段着や浴衣と決めないで上質の着物にも使いたいです。
ただ、上質な力のある着物に、いわゆるファブリック類のものでは力不足で、糸に力のあるものであることは必須だと思います。
長さも1丈足らずでも十分存在感を示せると思います。



コメント
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