「紬の会」(工房展)は6月25日(土)~30日(木)です。
ご予約の上、ご来房ください。
可喜庵での「紬の会」無事終了しました。
ご来場くださいました皆さま、サブコーナーへご出品くださいました林まさみつさん、小川郁子さん、瀬沼健太郎さん、桶谷寧さんありがとうございました。
今回特に印象に残ったいくつかのことがあったのですが、一つだけお話したいと思います。
会場に活けられた小さな花が、人の心に何かを語りかけたと思われることがありました。
瀬沼健太郎さんのガラス器にかたちの会代表・笹山さんがどくだみの花を生けようとしていたところ、展示をご覧になられ帰りかけたお客様の目に触れ、もう一度戻って、私の織った卓布とともにガラス器もお買い上げいただきました。私は他のお客様と話をしておりその場は見てはいなかったのですが、その方は初めてお会いする方で、作品はゆっくりご覧になられていましたが「着物は着ません」とおっしゃられていました。
お母様の選んでくださった着物はあるけれど、故郷に置いてあるそうで着るつもりもなさそうなお話でした。ご自分の好みにも合わないようでした。
でも布とガラスの器とどくだみの花、そしてそれを取り合わせて出来上がった空間に心を動かされたのだと思います。
それは好きな布を見出し、他の素材と組み合わせ、季節を添えて創る世界、着物の取合せの愉しみとなんら変わりのないものだと思うのです。
そしてなんとミニ紬塾にも当日お申込みくださり、ちょうどキャンセルされた方の代わりにご参加いただきました。
帰りには「夏に故郷へ帰り、タンスの中の着物をもう一度確認してきます」とのことでした。
ぜひものの美しさ、自然の美しさを大事にして紬の着物も着て頂ければ嬉しいです。
竹バッグ/林まさみつ作
切子帯留め/小川郁子作
ミニ紬塾では長く着られる単衣紬について糸や取合せ、下着などの話をしました。
蚊帳生地タオル(ヘンプ、リネン)で作る汗取り伊達巻の作り方も説明しました。
みなさん全く着ない方から、初心者、上級者まで熱心に話を聞いてくださいました。
時間オーバーで私も一生懸命話を致しました。
櫻工房内でも下旬にセレクトしましたもので展示をいたしますので、ぜひご来場ください。