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過去にいった講座のメモ「企業向け商品開発セミナーの感想」

2022-02-28 | 私のお仕事(本業)
過去にいった講座のメモ「企業向け商品開発セミナーの感想」


先日、二日かけて商品開発セミナーへ行って来ました。



講師は販売戦略コンサルタント高峯由美さん。



自信でも化粧品会社で独立されていますが、商品開発や販売戦略で年間300件ほどの相談を受けている方です。



一日目は講話がメインです。



最初から痛いところを突いてきます。



『地方の商品が売れない理由』・・・・仕事柄こういう瞬間を感じることがあります。だけど売り主さんは一生懸命あれやこれやと手を考えていますよね。



まず、①価格がよくない ②認知度を上げる為に必要なお金や時間をかけない ③商品自体にお客さんを納得させる力を持たせていない ④作ることばかりで売るための流れなど具体的に考えていない







この様な原因をあげられました。見ただけでダメでしょと思いますね。でも残念ながらよくある話しです。



『開発に必要なもの』・・・・つまりは人間の手で、人間を相手に・・・ってことです。



①結末やある程度のレベルのイメージ ②マンパワー ③投資 ④そして諦めない執念です。



④番目が特に肝心なところですね。人はできない理由を並べるのは本当に得意ですから。







『売れていくもの』



食べものの場合は①素材感が出ている ②土地らしさ・人らしさ・会社らしさが詰まってる ③ストーリーがある ④わかりやすい







大丈夫という商品はない。いろんな人がいるようにいろんな好みがあるので・・・それは食べものに限りませんね。







今までうちの商品の中にもありますが、売れないものは漠然と作っているものが圧倒的に多いような気がします。



作れるから作ったとか、見たことがないしとか。惑わされるのは「最初だから」です。



ただ最初だっただけなんです。日本人の得意はカスタマイズだったりします。



息の長い商品達に備わっている大事なところは、早かったかというところより目線・ポイント・思いなのでしょうね。



消費という行為をシーンで分けるとすると『悩みや不便を解消する』と『快楽や癒し、幸せを与える』とになります。



誰のどういう欲求を満たすのかとことん考えてみるのもいいですね。







新しい市場を作った商品は強いということで例としてあげられたのが、服に穴を開けずに名札をつけられるクリップでした。私も持ってます。小学生の親にとって、可愛いと思って買った服に名札の穴が開くことは結構傷つきますよね。名札のつけ方が下手な子は生地を少ししか拾わないからそこに重さが集中してどんどん穴は広がります。



しまいには穴がいくつも開いたりして、それが合体したりして・・・



そんな思いをするくらいならちょっとお金を出して道具で穴が開かない方がいい。



でも最初売れなかったんですって。それがマスコミに取り上げられてから長期間No1の商品になったんだそうです。







じゃあマスコミを使えばいいのか???



じゃないんですよ。そりゃお金を払えば広告を載せられます。



でも見せたい相手によっては新聞なのか、フリーペーパーなのか、専門雑誌なのか変わってきます。



イベントごとならフリーペーパーでいいでしょうけど、理想的なのは『記者さんに興味を持ってもらえて取材して記事を書いてもらえる』ことだったりします。



記者というフィルターを介していることがただの広告より信頼性が上がります。



でもほっといたって記者さんは気がつきません。それにお金も時間もギリギリだったりすると広告すら限られたものになってきます。



そんな強い味方はプレスリリース。自分で仕様書を書いて新聞雑誌の会社へアピールするんです。



ダラダラ書いてはいけませんし、自慢話のオンパレードは捨てられます。



記者は初めて知ることです。商品の仕様、特徴とストーリー、そしてめざすイメージを書いて、できればFAXを送る。または市役所や県庁にある記者クラブボックスを使うとかプリントアウトを渡すようにします。



1回でヒットしないのは当たり前。今回の講師の高峯さんは毎日のように書いて雑誌の会社へ送っていたんだそうです。



プレスリリース以外にすごく参考になったのは値付け。



「えい!っとつけるな」と何度も言われました。



商品原価に見合った利益の計算方法など出てきたんですが、今回一番参考になったのは『チャネル』







どういう流れでエンドユーザーに渡るのか。間に入った業者によって利益は変わります。全体でどれくらい売れたのかというよりも、どこで売れたのかということで力加減がかわるんですね。



これは私のようなオリジナルを作っている会社には新しく入ってきた考えでした。







商品作りについて「これは人づくりですよ」と言われました。



斬新でいいものを発信する会社には自由な机があったりと遊び心がたくさんあります。



人は管理され続けると時間が過ぎればいいという気持ちが芽生えてきます。ディズニー社は会社の敷地に動物を放し飼いにしています。



人を創るということと思ったように動く人を作るのは違いますね。そう思うと人の能力を引き出す手助けも様々で、よかれと思っていることも的がはずれていたりして、器と勇気がある人のところに幸せの神様が来るんでしょうね。



商品の話しに戻りますが、商品を売り込むときにものだけ持っていっても不発に終わることがよくあります。



容器やラベルのデザインは特に大事で、新規のお客さんの足を止めるためには大きな影響があります。



デザインを考えるとき、デザイナーに「これのためになにかない?」みたいなのはダメ。



ここで活躍するのが目線・ポイント・思い なんです。



デザイナーだってプロとはいえ人間。人の頭の中をのぞき込むことはできません。







デザインのプロでしょと片付けるのはかわいそうです。



どの商品にもチャームポイントがあります。そこに気がついて欲しいと思うところがあります。



そして売られて手に取られてお嫁に行ってくれるために自分はどんな風にするつもりなのか。



我が子の良さを話すつもりで最初に頑張るところです。







我が子を見違えるように綺麗にしたら、今度はお披露目会場へ連れて行かなきゃいけません。



そこでは「うちの子はこんなにすばらしい」ということを伝えなきゃいけません。



ここで登場するのが仕様書。



仕様書は履歴書。バイヤーは仲人さんです。



自分以外の人の口を借りてエンドユーザーへ伝えてもらうわけですし、もしかすると説明してくれる人がいないかもしれません。



仕様書や品物の様子によってはバイヤーの一押しになって、嬉しい椅子に座らせてもらえるかもしれない。そうなると仕様書も見た目もいい加減にはできませんね。



二日目のセミナーでは仕様書とプレスリリースの書き方を実践しました。



モデルはおむつケーキ。宮崎で作って実際売られているものです。



中に入っているスタイは石巻市で頑張って復興しているお母さん達が手作りしたものです。



赤ちゃんの出産祝いでおむつはハズレが少ないものだと私は思っているので、何を買って良いかわからない男性などにはいい商品でした。



みんな思い思いのチャームポイントを探します。ネーミングもキャッチコピーも考えました。



話しながらその商品がどういう風に売られて、誰に購入されて、もらった人にどう思って欲しいのかどんどん出てくるんです。



そのうちおむつケーキは立派なストーリーと意味と価値を添付されました。



いつか「おむつケーキを送られた赤ちゃんは幸せになる」くらいの存在感ができるといいですよね。



今回、本当に人のモチベーション。人のやる気がどんなに商品へ影響をだすのかあらためてすり込まれました。



高峯先生ありがとうございました♪

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