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有機食品摂取で、新生児の先天異常が減

2016年10月20日 | 健康・病気

[MyNewsJapan]

◇妊娠中の有機食品摂取で、新生児の先天異常が58%減

 食品に実際に残留している農薬によって健康被害が起こる証拠が、また一つ増えた。妊娠中に母親が有機栽培の食品を食べていた場合、生まれた子どもの先天異常のリスクが58%も減ったというノルウェーの研究者らによる論文が、20163月、米国厚生省の研究機関である米国国立環境健康科学研究所(NIEHS)が発行する権威ある雑誌に発表されたのである。

 ノルウェーに住む母子への追跡調査(コホート調査)の一つで、調査に参加した母子の中で、男の子が生まれた計35,107組を対象にした大がかりな調査だ。母親の妊娠初期4か月間の食事について、有機食品を食べた頻度について、聞き取り調査を行った。

 20163月に発表された疫学庁の結果で、妊娠中の有機食品の摂取で子どもの先天異常が減る、という結果

 その結果、有機食品を食べている母親では、食べていなかった母親に比べて、生殖器の先天異常の一つ「尿道下裂」の男の子を産む割合が、58%少なかった(実際の異常発生数や母数の詳細は左図参照)。

 有機食品を6つのジャンル(野菜、果物、シリアル、乳製品、卵、肉)に分けて分析した結果でも、それぞれのジャンルで有機食品を「時々食べた/よく食べた/ほとんど食べた」と回答した母親のグループの方が、「一度も食べなかった/ほとんど食べなかった」と回答した母親のグループに比べて、3870%の範囲で、リスクが減少していた。

 「尿道下裂」とは、先天的な男の子のペニスの形態異常で、ペニスの尿道がきちんとふさがっていない状態のこと。発生率は1000人あたり3人程度だと言われているが、近年増加傾向にある、との調査結果もある。

 尿道下裂はデンマークや日本で発生率が増えている。原因の一つに胎児期の環境ホルモン作用のある化学物質のばく露が推定されている。出典:「環境ホルモン最新事情」ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議

 デンマークでは1977年から2009年にかけて、2.2倍に増えた。日本でも日本産婦人科学会先天異常モニタリングによれば、1972年~2008年の間に5倍に増えている。

 尿道下裂などの生殖器の異常の原因と疑われているのが、環境ホルモン作用を持つ化学物質で、農薬にも多く使われている。

 農薬による胎児への影響については、日本における農薬規制が甘く(農家や農薬メーカーといった産業側にとってはコストがかからず都合がよい法制度になっている)、消費者にとっては無視できない健康リスクがある件について、これまでも、2014年の4月と11月に、2回記事を書いている。

■「妊娠中は国内イチゴの食べ過ぎに注意!住友化学の環境ホルモン農薬『プロシミドン』で胎児に悪影響のリスク」

■「サンキストの輸入レモンは環境ホルモン農薬漬け――欧州調査で4割がNG、日本ではなぜか農薬が「食品添加物」として認可」 

 人間の場合、胎児の生殖器が形成されるのは妊娠7週目くらいから、とされている。その時期に、適切に男性ホルモンが働くことで、男の子の生殖器が正常に形成される。