里の家ファーム

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マンマと・・・

2017年09月30日 | 事件

「希望者は全員公認」は嘘! 小池と前原が密約したリベラル排除と民進から希望への上納金

  リテラ 2017.09.29

  本日、民進党・前原誠司代表が党両院議員総会で小池百合子都知事率いる新党「希望の党」との合流を提案、満場一致で合流を決定した。

 前原代表は「名を捨てて実を取る」と語り、「好き勝手な安倍政権を終わらせる」ことを強調。「安倍政権を打倒できるのであれば」と、この合流にはリベラル支持者のあいだからも歓迎の声があがっている。

 だが、はっきり言って、これはまさに「悪魔との取引」であり、小池新党に魂を売ったも同然ではないか。

 そもそも民進党は、安倍政権下での憲法改正に反対し、安保法制の白紙撤回、特定秘密保護法や共謀罪の廃止といった政策を掲げてきた。しかし、小池代表は“憲法改正に対するスタンスとリアルな安全保障政策”が入党の条件だと明言。同様に、細野豪志も「安全保障法制白紙撤回を言いつづける人(を受け入れること)は考え方として厳しいと思う」と述べている。

 だが、前原代表は、安保法制の見直しについて「少なくとも細野さんとのあいだでは合意できるんではないか」などと述べた。希望の党の公認についても、両院議院総会で「誰かを排除することじゃない」と発言し、会見では「これまで一緒にやってきた仲間の公認を目指すということでこれから交渉していく」と説明していた。

 しかし、これはあきらかにごまかしだ。実は、前原代表と小池代表の間では、とっくに、改憲や安保法制賛成に手のひらをかえした議員のみ公認され、リベラル派議員を排除することで話がついている。

「小池代表が民進党と合流しようとしたのは、単に民進党の約100億円の政党交付金、地方組織や支援団体、間に合わない候補者選びをカバーするためでしかない。民進党の各候補者に公認に当たって分配した政党交付金を出させ、リベラル派の議員を排除することが最初から合流の条件だった。もちろん、壊滅危機に瀕していた前原代表はその条件をわかっていたはずです。もともと前原代表は改憲や安保法制推進派であり、抵抗はない。ただ、そこのところをはっきりさせてしまうと、話が壊れるので、あえて曖昧にして“公認をとれるよう努力する”などという表現でごまかしてるんです」(全国紙野党担当記者)

議会の8割を改憲勢力が占め、大連立の可能性も

  おそらく、この後、リベラル派議員が公認を申請するたびに、「目指すべき政治の方向性が違う」「現実的な安保政策を拒否する候補者は立てられない」ことを理由にはねつけられる、という光景が繰り広げられるだろう。

「ただ、その場合もマスコミや世論の批判は起きない。後になって公認をはねられた候補者が告発の声をあげても、むしろ、政策が違うのに、公認を求めた候補者のほうが“政治的信念がない”などと批判されるはず、と、小池代表も前原代表も踏んでいるんです」(前出・全国紙野党担当記者)

 なのに、民進党議員は「満場一致」でこの合流を支持し、丸乗りしたのである。

 その理由は実に安直なものだ。毎日新聞によれば、前原代表は枝野幸男代表代行に対し、「小池氏は長妻(昭選対委員長)さんや枝野さんのところに(対立候補を)立てるようなことはしない」と語って説得したという。つまり、小池新党への合流に消極的な議員には、選挙における譲歩をダシにしたのだ。

 だが、相手は手のひら返しの名手・小池百合子である。この“密約”も守られるかどうかもかなり怪しい。また、もし選挙区で対立候補が立たなかったとしても、小池新党に合流しない/できない議員は無所属での出馬となる。人的・金銭的な支援が得られず、ほとんどが討ち死にするのは必至だ。まったく民進党というのはどこまで世間知らずで覚悟のない議員だらけなのか、とため息をつきたくなるではないか。

 それでも、単に民進党がなくなってしまうというだけなら、まあ「自業自得」と笑ってすませることもできる。しかし、いま、起きていることはもっと深刻だ。

 この選挙の後に、日本を戦争に引きずり込む翼賛議会が誕生する可能性があるからだ。

 現在の目算では、自民の獲得議席は200議席以下に激減。一方、希望の党も200議席に迫る勢いだという。これがなにを意味するかというと、8割が改憲勢力になるということだ。

 しかも、どちらも過半数はとれないため、連立を組まざるをえない。自民党が公明党と組んでも過半数を超えない場合、あるいは希望の党と維新で過半数が獲れない場合は、自民=希望の大連立という事態が必ず起きるだろう。

 「勝ち馬に乗り遅れるな」という発想が大政翼賛会を生み出した

 小池代表は「安倍政権の打倒」を口にしているじゃないか、と言う人もいるかもしれないが、そんなものは小池お得意のポーズにすぎない。事実、小池新党に合流した中山成彬はさっそく〈安倍首相の交代は許されない〉などとツイートしている。それ以前に、そもそも改憲や安全保障をはじめ安倍と小池は、政策も思想も大差ない。最終的には、自民党と小池新党は北朝鮮危機を口実にして連立を組み、9条や緊急事態条項を軸にした憲法改正を押し進めていく──。

そして、勝ち馬に乗りたいと考える国会議員たちがどんどん集結し、事実上の“独裁”状態になるだろう。

 これはまさに、先の戦争の泥沼化に大きな役割を果たした大政翼賛会の再現だ。1940年にできた大政翼賛会も、けっして軍部に強制されてできたわけではない。世界的な全体主義の台頭のなか、「バスに乗り遅れるな」というスローガンのもと、政界のなかで挙国一致体制を築くべきとする新体制運動が起き、大政翼賛会を結成。ファシズム運動が起き、近衛文麿を中心に、保守政党のみならず無産政党であった社会大衆党までもが積極的かつ自発的に解党して、ファシズム体制をつくりあげていったのだ。

 いまの民進党も全く同じことをしようとしている。憲法改正への反対や安保法制の白紙撤回という主張を捨て、新党に合流することは、いわば立憲主義を否定することを意味する。ところが、「勝ち馬に乗り遅れるな」とばかりに雪崩をうって、小池新党に丸乗りしていく様は、恥知らずとしか言いようがない。

「中から右派を抑制」「主導権をとる」などと思っているのかもしれないが、民進党内部の話し合いですらなんの異議申し立ても抵抗もせず“なごやかに満場一致”し、カネも組織ももっているのは自分たちのほうなのに人気だけの小池百合子にひれ伏している首を差し出す人たちに、そんなことができるのか。

 良識ある政治家たちにいま、求められるのは、「第二自民党」たる小池新党に参加することではなく、リベラル勢力として結集することだ。メディアは小池一色に染まっているが、小池の欺瞞や詐術を見抜き、安倍と小池がまったく変わらない独裁者であると嗅ぎ取っている国民は、大勢いる。その受け皿がいまこそ必要なのだ。(編集部)


民進党の代表選挙が終わったばかりでこのテイタラク。
選んだやつが悪い!
前原にマンマと・・・・・
である。

天気も何やら定かでない。
予報では☂マークはなかったし☀マークもなかった。
なのに、晴れてたとおもったら急に雨が降りだし、また急に晴れ間が出る。
この繰り返しである。
そのつどハウスの開け閉めをしなければならない。


詩織さん:真相究明求め民事訴訟へ 東京地裁に提訴

2017年09月30日 | 事件

  毎日新聞 2017.9.29

   元TBS記者の50代男性ジャーナリストから、性的暴行を受けたと訴えるフリージャーナリストの詩織さん(28)=姓は非公表=が29日、真相究明などを求めて東京地裁に民事訴訟を起こしたことを明かした。提訴は28日付。

   詩織さんは準強姦(ごうかん)容疑で警視庁に被害届を出したが、東京地検は不起訴処分にした。検察審査会に審査を求めたが、検察審は21日付で「不起訴相当」と議決した。詩織さんはこれを受け、男性を相手取って提訴した。訴訟では、精神的慰謝料などとして総額1000万円の損害賠償も求める。

 29日に東京都内で開かれた集会「性暴力被害当事者を孤立させない」に登壇した詩織さんは「どのような判断をされようと私が受けた行為、事実に変わりはない」と話した。一方、男性は「訴状を見てから対応する」とコメントした。【坂根真理、巽賢司】


キノコの季節

2017年09月29日 | 食・レシピ

秋の味覚はお通じにも効果的!『きのこ』のおなかによい食べ方とは

   東京農業大学地域環境科学部 助教 / 農学博士 / 管理栄養士

宮澤 紀子 2017.09.04

   秋といえば、食べものがおいしい季節!なかでもマツタケやシイタケなどのきのこは、秋の味覚の代表格として知られていますよね。実はきのこには、お通じの改善にもよい成分もたくさん含まれていることをご存じでしたか?きのこの健康効果やおすすめの食べ方について、日本きのこ学会に所属する東京農業大学の宮澤紀子先生に伺いました!

 きのこは水分と●●でできているヘルシー食材!

そもそも、きのこは植物ではなく、『菌類』。その9割以上が水分でできています。

「水分以外には、食物繊維やミネラル、ビタミンがきのこの主な成分です。食物繊維には、腸の動きを活発化して、お通じをよくする効果があります。また、腸が本来のはたらきを取り戻すことで、血行の改善も期待できます」(宮澤先生)

   きのこは糖質やたんぱく質など人間の身体のエネルギー源となる成分をあまり含まないので、ほかの食べものに比べて、低カロリーでヘルシーな食材だといえると宮澤先生。食物繊維によってお通じの改善なども期待できるとは、まさにおなかに嬉しい食べ物なんですね!

 きのこ由来の成分『キノコキトサン』とは?

   さらにきのこには、食物繊維の一種である『キノコキトサン』という成分が特に多く含まれています。『キトサン』といえば、サプリメントなどでもときどき聞く名前ですが、この成分にはお通じを整えてくれる効果が。

「『キノコキトサン』には、過剰な脂肪分の消化や吸収を抑えて、お通じの際に一緒に体外へ流し出す効果があります」(宮澤先生)

この『キノコキトサン』はほとんどのきのこに含まれているものですが、特にエノキタケに多く含まれているといわれています。さらに、熱を加えてもこわれにくいので、さまざまな調理方法に適しているのだそう。

どんな風に調理すればよいか、おすすめのきのこの食べ方も聞いてみました!

 きのこの調理ポイントは「細胞壁を壊す」!

きのこを調理する際のポイントは、「細胞壁を壊す」ようにすることなのだそうです。

「きのこは細胞壁がとても固いため、刻んで細かくする、すりつぶしてペーストにする、冷凍する、乾燥するなどの調理がおすすめです。細胞壁を壊すことで、きのこに含まれる栄養素やうま味成分の効果的な吸収が期待できます。食べるときもよく噛みましょう」(宮澤先生)

   塩きのこやオイル漬けなど、常備菜としてストックしておいたり、食べやすい大きさにカットしたミックスきのこを冷凍しておくのもおすすめ。また、メイン料理のソース、料理の調味料として使ったり、サラダに和えたりすれば、手軽に使えて料理のアクセントにもなります。

   食欲の秋はついつい食べ過ぎになりがちですが、きのこはヘルシーなので、たくさん食べてもあまり気にならないのがうれしいですね。お通じを整える成分がいっぱい入っているので、秋の味覚を楽しみながら、おなかの中から健康になれて一石二鳥です!

 おなかのために、きのこは1日どのくらい食べればいいの?

   最後に、お通じを整えるためには、どれくらいの量のきのこを1日に食べればよいのか宮澤先生に聞いてみました。

「体重が60㎏の大人の場合、1日にきのこを100g食べるのが目安とされています。しかし、普段あまり食べ慣れていない人が急に食べると、おなかがゆるくなってしまうかもしれません。最初は20gくらいから始めるのがいいですね」(宮澤先生)

また、1日の食物繊維の摂取量もひとつの目安になるのだそう。

「20〜30歳代の女性は、食物繊維の目標摂取量は1日あたり18gとされています。一般的な食事をしていれば、12g程度はとれているので、この不足量を補うのに、きのこを活用するとよいでしょう。ただ、きのこだけですべて補おうとすると、栄養バランスに偏りが出るかもしれませんので、きのこは食物繊維量を3〜4g程度含む100gくらいまでで、他の野菜などと組み合わせて食べるのが理想的です」(宮澤先生)

   日常生活で、なかなかとりづらいといわれている食物繊維。この秋はきのこを食卓に積極的に取り入れて、おなかによい食生活を目指しましょう。


 もう、朝晩はストーブを点けているのですが、昨夜はそれでも寒く、気温が上がっていきません。外はかなり冷えてきているようです。
 今朝温度計を見ると最低気温は1℃でした。今朝未明からは雨が断続的に降っていたので霜は降りませんでした。この最低気温も昨夜かもしれません。
 9月末には例年軽い霜が降ります。

ヤマブドウの葉はもう色付いています。
タネ採りもこれから本格的に始まります。

これは食用ホーズキのたねです。


もっと早く潰れていれば・・・

2017年09月28日 | 社会・経済

「民進党は潰さなければならない」

前原氏が代表についた時からいよいよ自滅の時が来たと感じたのだが、こうもプライドも投げ捨てて「解党」する方法があったのかと大いなる驚きを感じている。

 政権交代は十分にあり得る状況だ。おそらく小池氏は知事の座を投げ捨て、国政へと転じるでしょう。野党4党と市民連合は、3党になっても協議を進めるべきでしょう。

 今の政治状況は保守政治の問題ではなく、安倍右翼政治の危機を救う小池右翼政治の台頭です。「自民VS希望」に見せかけ、窮地の安倍に代わる右翼政治のバトンタッチに過ぎません。ブレブレの民進党が格好の餌食になってしまいました。

 


 

劇的、急転「自民VS希望」に 民進解党

  毎日新聞2017年9月28日

 頭を下げて前原氏「そうじゃなくて協力してくれ」

  希望の党が結党記者会見を開いた27日、民進党は希望に合流する党内調整を進めた。両党が別々に衆院選候補者を立てれば、政権批判票を食い合って安倍晋三首相を利するだけ。壊滅的な惨敗も予想された野党第1党が、結成されたばかりの新党に吸収される劇的な展開となった。衆院選は「自民対希望」という2大政党対決の様相を呈し、希望側の首相候補として小池百合子代表(東京都知事)が出馬するかが注目される。

 「希望する候補者は全員、希望の党から(衆院選に)出てもらいたいと考えている」。27日午後、民進党の前原誠司代表は枝野幸男代表代行を国会内の事務所に訪ね、こう打ち明けた。

  民進党の候補はほぼ全員が希望の党に公認を申請し、希望側が認めれば同党から立候補する。基本政策も固まっていない新党に野党第1党が完全にひれ伏す形になる。全員が公認される保証はなく、小池氏側が候補を選別する余地が残る。事実上の解党に一方的に踏み切る屈辱的な吸収合併案に枝野氏は驚きを隠さなかった。

  前原氏は「小池氏は長妻(昭選対委員長)さんや枝野さんのところに(対立候補を)立てるようなことはしない」との感触を伝えて説得した。枝野氏は共産、自由、社民との4党共闘を進める立場で、リベラル色の強い枝野、長妻氏らが「改革保守」を掲げる小池氏に受け入れられるかどうかは民進側の懸念材料だ。

  ただ、この合流案を蹴ったとしても、民進党から離党者が続出するのは必至。残留した候補者の多くは当選が見込めない。同僚の多くが希望から出馬できるのなら仕方ないと考えた枝野氏は「邪魔はしない」と容認する姿勢を伝えた。前原氏は「そうじゃなくて協力してくれ」と頭を下げた。

  関係者によると、前原氏が苦渋の決断をしたのは前日26日夜、連合の神津里季生会長とともに臨んだ小池氏との会談だった。小池氏から「民進党所属だから排除するということはない」との言質を取り、候補の大半が希望の党の公認を受けられるとの感触を得た。

  腹をくくった前原氏は27日、枝野氏のほか、野田佳彦前幹事長ら党内実力者を説得した。連合も、合流がスムーズに進めば希望との政策協定を目指し、多数が公認から漏れることになれば民進党に残る候補者を支援する方針を固めた。

  候補者擁立の準備が進んでいない状況で衆院選に臨まなければならなくなった小池氏側にとっても民進党の候補者や地方組織、資金力を活用できるのは大きな魅力。しかし、民進党丸ごとと合流すれば「第2民進党」との批判を浴びる。

  民進党の合流について小池氏は27日夜、記者団に「どういうふうな対応を取られるかは先方がお決めになることだ」と突き放すようにコメントした。希望側は「憲法改正反対」「安全保障関連法廃止」を主張する候補は公認しない構えで、小池氏は「極めてリアルな安全保障政策に付いてこられるかどうかだ。(旧社会党系は)そもそも来られないのではないか」と語った。

  民進党内にはベテラン議員を中心に「できれば民進党から選挙に出たい」などの不満もくすぶる。衆院選後に希望に合流する方向となった参院側には労組系議員も多く、27日夜に開かれた参院議員総会では「代表独裁だ」「賛成できない」などの批判が噴出した。

  だが、党内の大勢は容認に傾き、衆院議員の間では小池氏の出馬待望論が広がった。「小池氏は出る可能性が高い。この選挙は『小池対安倍』になる」「自民党からも離党者が出たら雪崩現象が起きる。政権交代で初の女性首相だ」と高揚する声も聞かれた。

  民進党重鎮は「このままいけば消滅しかねない民進党が、まさか東京都議選で敵対した小池氏に救われるとは」と複雑な表情で語った。【高橋恵子、円谷美晶】

 「希望の党」 政策の具体化難航 所属議員の幅広さも要因に

  希望の党と民進党が合流する見通しになったことで、次期衆院選は自民党と希望の党の政権選択をかけた戦いとなる。ただ、希望の党の政策の具体化は難航している。

  結党記者会見で、細野豪志元環境相は党の衆院選公約について問われ「中身のあるものを今作っている。まだ集約しきれていないので遅くとも来週には示したい」と釈明した。

  小池百合子代表は、消費増税凍結や、地方分権をテーマにした憲法改正、「原発ゼロ」などで政権との対立軸を作りたい考えだ。しかし、27日に発表された党綱領では「情報公開」「しがらみ政治からの脱却」「税金の有効活用の徹底」などを掲げて改革色を打ち出したものの、具体的な政策には言及がない。

  政策の調整は、自民党出身の若狭勝氏と、民進党を離党した細野氏の両衆院議員を中心に進められてきたが、細部の詰めが間に合っていない。小池氏は27日、原発ゼロに向けた年限を公約で示すとしたが「今、工程表を確認しているところだ」と述べ、年限自体への言及は避けた。

  所属議員の幅広さも政策策定が遅れる要因の一つだ。結党の記者会見に出席した議員14人のうち8人が民進党出身だが、自民党や旧みんなの党、日本のこころの出身者も含まれ、右から左までまちまちだ。そのうえに民進党と合流すれば、同党の「バラバラ感」がそのまま持ち込まれることになる。

  希望の党は、内政課題では政権との違いを強調しているが、外交安保政策では日米同盟重視の現実路線をとる方針だ。細野氏は27日の会見で「安保法制の対応も含めて必要なことはしっかりと実現していく」と強調した。安保法制に反対した民進党の議員が大量に流れ込めば、党内の火種となる可能性もある。

  民進党との合流も、衆院選に勝利する見通しが立たない民進党の救済という側面がある。政策の詰めが甘いままで選挙戦に臨めば、「選挙のための野合にすぎない」と足元を見透かされかねない。【松井豊】


「国難突破解散」? 落選濃厚組の「希望の党」

2017年09月27日 | 社会・経済

「国難突破解散」?

あなたが「国難」を作りだしてる張本人です。

自公で過半数越え、なければ責任をとって辞めるって・・・・

そんな「立派」なもんじゃないよ!

「森友・加計疑惑」で引きずり下ろされなければならないお人です。

やっぱり、勝っても負けても自分の保身ばかり。

 

落選濃厚組の「希望の党」

  とにかく議員バッチが欲しい方たち。
政策だ、理念だ、なんてどうでもいい。とにかく議員であり続けたいのだ。

「復古」の党に希望なし。落選したくない議員たちで盛り上がっているだけ。惑わされてはいけない。

 

 

 


室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平

2017年09月25日 | 社会・経済

室井佑月が前川喜平・前文科事務次官にあらためて訊く! 解散でフタをされようとしている加計問題の全貌と本質

   リテラ 2017.09.23

 今月28日に召集される臨時国会の冒頭で安倍首相が衆議院を解散することが決定的となった。これは明らかに臨時国会での森友・加計問題の追及を封じ込めるためのもので、なんの大義もない。

 国政や選挙を自分の権力維持の道具としか考えない独裁者体質丸出しのやり口は許しがたいが、そんな折も折、われらが室井佑月の連載「アベを倒したい」では、文部科学省前事務次官・前川喜平氏を招いての対談記事を前後編の2回にわたってお届けすることになった。

 今回、前川氏にオファーしたのは、室井が「前川さんとぜひ話をしたい、そんで、安倍を追い詰めたことにぜひお礼を言いたい」と言い出したためで、対談が行われたのも解散報道前のことだが、解散強行が決定的になったことで、この記事を配信する意義はいっそう大きくなったといえる。

 それは、安倍首相がまさに解散によってフタをしようとしている加計疑惑の一部始終と安倍政治の本質を前川氏が改めて語ってくれたからだ。官邸からの圧力、出会い系バー通い報道の謀略、インタビュー放送を取りやめたNHKはじめマスコミの対応、安倍政権の官僚支配の実態……。室井の傍若無人なツッコミにも、前川氏はまったく逃げることなく、あの冷静沈着な口調でひとつひとつ誠実に答えてくれた。前編では、口封じのために、前川氏に提示された意外な天下り先の名前も明らかになっている。

 解散によってなかったことにされそうになっている加計疑惑をもう一度検証し、安倍首相の政治私物化をストップするためにも、この対談をぜひじっくりと読んでほしい。

(編集部)

前川「安保法制は違憲だと思っているけど、役所を辞めるまではっきり言えなかった」

 室井 前川さんは私のなかで、救世主なんです。それまでは、安倍政権を批判しても批判しても全然、手応えがなくて。ホント絶望感に打ちひしがれていたのが、前川さんが登場して「総理のご意向文書」が本物だと証言して、潮目が変わった。安倍政権の支持率低下だって、15%くらいは前川さんのおかげだと思ってます。

前川 いやいや、私はもともと安倍政権を倒そうとか、その体質にメスを入れるとかという気持ちはなかったんです。加計学園の獣医学部設置のプロセスがおかしいから、それを是正しなければと。それしか考えていなかった。

室井 えー、倒しましょうよ。だってこの対談「アベ安倍を倒したい」って連載なんですから。

前川 えっ、それは知らなかった。

室井 ちょっと、タイトルくらいチェックしといてよ〜。って、あたし、なに気軽にツッコミ入れてんだろ(笑)。この対談の前、前川さんとラジオ(『大竹まこと ゴールデンラジオ』文化放送)でご一緒させてもらったとき、(一緒に出演している)金子勝先生から「前川さんはいい人だから失礼がないように」って釘を刺されていたのに。

前川 いや、室井さんの話は聞いていて痛快です。言いたいことを言いたいように言って。あれはいいですよ。僕も役所を辞めて、やっと表現の自由を100%享受できるようになった。これまではやはり立場や公的な制約があり、表現の自由が制限されたなかでずっと生きてきたから。私生活でも気楽に話すことがなかなかできませんでした。たとえば私は安保法制は違憲だと思っているけど、どんな場でもはっきりと言えませんでした。間違ってると思うけど、立場上言えなかった。

室井 じゃあ、この対談でもぜひ表現の自由を発揮してください。というわけで、前川さんに聞きたいことは山ほどあるんですけど、一番最初に聞きたいのはやっぱり、読売の出会い系バー報道のこと。あれ、見たとき、どう思いました? 私は怒りで震えましたよ。政府が前川さんの実名証言を察知し、スキャンダルで脅し、口封じをしようとしたのがモロバレ。しかも、その片棒を読売新聞が担いだ。読売ってまともな報道機関、新聞とは思えない。

前川 もちろん私も怒りを感じましたが、それ以上にびっくりでした。週刊誌には書かれるかなとは思っていたけど、読売新聞があんなこと書くとは思わなかった。そもそも読売新聞の報道が出る前に「週刊文春」から連絡があったんです。「バーの話も取材しているが、むしろ前川さんが知っている加計学園の話が聞きたい」と。ですから「文春」の取材に応じようと思った。そのタイミングでテレビや新聞からの「総理のご意向」文書についての取材依頼があり、それを受けていったんです。そんなタイミングのなかで、読売の記事が出た。

室井 警察か、公安か、内調かわからないけど、官邸の意向で前川さんを尾行させていたんでしょ。それも怖い。しかも事務次官時代に公安のドンの杉田(和博・官房副長官)さんからすでに出会い系バー通いを指摘されていたんですよね。

前川 昨年の9月か10月に、杉田官房副長官に呼ばれて「こういう店に出入りするのは控えたほうがいいよ」と言われて。そのときは「わかりました」と神妙に引き下がったんですけどね。バー通いは女性の貧困の実態に触れてみたいという社会的関心による行動とはいえ、個人的な行動です。私は事務次官という公人だから「行動に気をつけろ」ということかもしれないけど、それをなぜ知っていたのか。

室井 そう考えると、財務省の理財局長だった佐川宣寿さんが、嘘を突き通したのも、官邸の誰かが何か弱みを握って、思い通りにしたんじゃないのかな。

文科省には、安倍政権のひどいやり方に頭に来ている人がたくさんいた

 前川 私自身のケースを考えると、スキャンダルで脅すのは権力側の常套手段になっているのかもしれません。その上で、地位や名誉をチラつかせる。佐川さんの場合はどういう理由があるのかわかりませんが、あそこまで知らぬ存ぜぬを通しているのを見ていると、ある意味、気の毒になってきますね。

室井 もちろん出世もあるんでしょうけど。佐川さんは沈黙を守ったことで、国税庁長官に抜擢された。安倍政権って恥も外聞もないんだなと。でもかつては政治家じゃなく官僚主導政治が批判されてもいました。官僚が裏で絵を描いて、表で政治家を動かす。そんなイメージがずっと強かったと思うんです。

前川 かつてはたしかにあったと思います。しかしいまは官邸の力が強くなっていて、役人が実質的に主導する場面はだんだん減っていますね。それが政治主導ってことなんでしょうけど。しかし政治主導が官僚主導に比べて国民のために良い判断になっているかというと、現状は必ずしもそうではない。ただ一方で、政治主導という方向性は間違いではないとも思います。政治家は選挙で代えられますが、官僚は代えられない。官僚は人事で代えられるけど、人事を変えるのは政治なんでね。政治主導で官僚人事を把握するというのは必ずしも間違っていないけど、ただ安倍政権下では、その権力が集中しすぎている。

室井 安倍さんがつくった内閣人事局ですよね。官僚の人事が官邸に握られちゃって。そもそも加計問題も森友問題も、背景として人事権を握られた官僚の忖度もあったんですよね。人事を握られた役人が自分の出世なんて保身のために動く。「国民のため」じゃなく「安倍政権のため」。安倍さんって本当にお友だちと、自分の意に沿う“下僕”が大好き。でも少しでも逆らうと、逆ギレする。そんな人に官僚の人事権なんて握らせたのが最大の失敗だったと思うんです。だから私は政治家、役人、マスコミがみんな仲悪くて、丁々発止する三つ巴の状態がいいと思う。

前川 いいと思います。司法、行政、立法の三権分立ならぬ、政治、役所、マスコミの三権分立みたいなね。政治が変なことをしたら今度は役所がマスコミに内部告発するぞ、と。加計問題では、実際に文部科学省内でそういう動きが起こりました。文科省は、政治のひどいやり方にかなり頭にきている人間が多かった。でもさっきも言いましたけど、私自身、安倍政権を倒そうと思って行動したわけじゃないんです。加計学園問題に対しても、現役のときはむちゃくちゃ抵抗したわけじゃなくて、これはまずいなまずいなと思いながらも、「しょうがないな、政治の世界は」という感じだった。いまではそのことを反省していますが……。

室井 またまた。もう官僚じゃないんですからね。でも私、前川さんへのマスコミのネガティブキャンペーンがあってから、メディアでずっと仕事するという考えを改めました。マスコミは権力の監視役だと思って、それを信じてやってきましたけど、完全にぶっ壊れた感じです。一生をかけてやる仕事じゃない。前川さんはボランティアで夜間中学で教えているんですよね。その話を聞いて、私も半径50m以内の、自分ができる範囲のことをやろうかなって。正義について考えたり、語るのがバカらしくなってきて。でも、前川さんはまったくひるまなかった。普通はああいうスキャンダルをちらつかされると、告発を辞めちゃう人も多いのに、きちんと「ご意向」文書について実名告発をした。それはすごいと思いましたね。実名告発しようと思った動機はなんだったんですか?

前川 確たる決意をもってやったというより、私にとっては当たり前のことだったんです。そもそもは、「ご意向」文書が問題になってから早い段階で、朝日新聞やNHKは文科省関係からの複数の告発や取材から“本物だ”という情報を持っていたらしく、私のところとにも取材に来ていました。最初はNHKでした。その過程でやはり真実を国民に、国家戦略特区、加計学園獣医学部設置のおかしなプロセスを国民に知らせなければならない、是正しなければならないと考えるようになって。国家権力を私物化したと言われても仕方がないケースですからね。

安倍政権を忖度するメディアの空気を一変させた、前川氏の実名告発  

 室井 でも結局、NHKでは前川さんのインタビューは放映されなかったんですよね。

前川 そうです。これは国民が知っておくべきことなのに、報道されなかった。だからメディアを通して、真実が報道されるためにどうしたらいいのかと考えたんです。NHKにかぎらず、メディアはかなり早い段階で相当な情報をもっていたのに、それを報道しなかった。だから匿名でない証言が必要だとも考えたのです。実際、マスコミがもっていた情報のなかには、私が確認できる文書もたくさんあった。もちろん知らない文書もたくさんあって、「こんなのあったんだ!」と驚いたし、なぜ事務次官の私に上がって来なかったんだろうという疑問もありました。だからこそ、これは国民にきちんと知らせなくてはと。権力が国民のためじゃなくて一部の人のために使われている。それを国民は知るべきですし、是正しなければいけません。

室井 やっぱりね。テレビ局のなかでも加計学園問題ではかなり早く、いろんな情報が飛び交っていました。でも、なかなか報道しない。加計学園だけじゃなく、それ以前に森友学園問題が最初に浮上したとき、ワイドショーは全然取り上げなかったんですよ。だから私、週刊誌の連載で毎週毎週、「森友を取り上げろ!」「加計を取り上げろ!」と書いて。知り合いのテレビ関係者にも訴えたんです。でも役人と一緒で、他局の出方の様子見なんです。「他の局がやったらやる」とかなんとか言っちゃって。自分のところだけ突出して取り上げて、クレームがくるのが嫌なんです。だからどこかがやれば、一斉にやる。変ですけど、それがテレビの体質というか現状というか。加計学園についても同じで、その空気を打ち破ったのが前川さんだった。

前川 「おかしいものはおかしい」って言っただけですけどね。「この文書見たことありますか?」と聞かれたから「見たことある」と言っただけで。そしてもうひとつ、私にとって決定的だったと思うのは先ほどもお話した「週刊文春」の存在です。出会い系バー通いについて、おそらく官邸筋から情報を得ていたのではないかと思いますが、「バーのことは書かない代わりに、加計学園問題のことを書かせてほしい」と言われたので、それなら話しましょうと。

室井 「週刊文春」で、バーで知り合った女の子が前川さんとは「手もつないでいない」とか「前川さんに救われた。それは両親も知っている」なんて立派に証言してましたね。買春疑惑を一蹴した。でもね、「週刊文春」なんだから。全面的に信用しちゃだめですよ。何をやるかわからないんだから。

前川 それはいろんな人から言われました(笑)。“文春砲”なんだから、とか、“所詮は週刊誌ですから”って。でもあの女性を探し出したのはすごいと思った。

室井 所詮どころじゃなく、「文春」の取材力は半端ないですよ。でも、この業界に長くいるから思うんですけど、「文春」も最初はバーで売春していた話を追っかけていたはず。でも必死で取材しても、そんな話もなければ、確証やウラも取れない。結局、前川さんの“貧困調査”を裏付ける女性の告白を掲載したんだと思う。私も元旦那と離婚するとき、「文春」が取材にきて、でもちょうど熱があって冷えピタつけて子ども抱っこしながら出ていって。それで元旦那の連帯保証人になってる話をしたら「大変ですね」って帰っていった。記者も人間だもの(笑)。

加計学園獣医学部の設計図を見ると、本気で研究する気があるとは思えない

 室井 でも前川さんの実名告発があったのに、国会も終わって、北朝鮮のミサイルや核実験で、加計問題が世間から忘れられちゃうのではと不安です。加計学園問題がこのまま終わるってことはないですよね。加計孝太郎さんは参考人招致で証人喚問に出てこないつもりですか? 和泉(洋人・首相補佐官)さんは1回出てきたけど、下手人は全員揃えて出さないと。

前川 たしかに加計学園獣医学部を認めた理屈はものすごく薄弱なものです。そもそも国家戦略特区という制度は、国際競争力の強化と国際経済拠点の形成が目的なんです。「そういうすごいものをつくるなら規制を取っ払いましょう」という考え方です。公務員獣医師の不足という議論もありますが、それは仕事がきつくて処遇が悪いから希望者が集まらないだけ。獣医師は全体としては足りている。文科省としては「人数」の増加ではなく「質」の向上が課題であり、獣医学教育を国際水準に引き上げることだったはずです。だから、普通の獣医学部だったらこれ以上要らない。新しい分野の獣医師をつくる獣医学部で、既存の大学にはできないようなことをするのだったら検討の余地あり、というのが例の閣議決定の4条件だったんです。

室井 怖いと思ったのが加計学園の設計図が流出したときです。その設計図を専門家が見ると、病原体の扱いもきちんとできないと指摘されていましたし、鳥インフルエンザの研究もできないって。まるで素人の設計と言われてますね。しかも、最上階にはパーティールームとワインセラーまであったんでしょう。安倍さんと加計さんがお友だち呼んで宴会する施設じゃない。

前川 びっくりしました。極めて危険な病原体を扱うはずのバイオハザードセーフティレベル(BSL)3の研究施設が、多くの教員や学生が行き来するフロアに置かれることになっている。本気で研究する気がないとしか思えません。これでは加計学園の獣医学部が、国際競争力の強化や国際経済拠点の形成に資するものだとは到底思えない。国家戦略特区制度の趣旨からも加計学園の獣医学科はあり得ない話です。

室井 “国際”なんて言ってるけど、質なんて関係なく、単に外国からの留学生を一杯受け入れるってだけでしょ。偏差値も関係ない(笑)。

前川 うまくいった前例があったんです。それが2017年に開設された成田の国際医療福祉大学医学部です。これも加計学園同様、国家戦略特区として認可されたものです。加計学園同様に“国際医療人材の育成”だと言ってね。新設された医学部の定員140人中、留学生が20人。これは日本医師会などから新設する必要はないと批判されていたのが、あっさり認可されるなど、加計学園とも類似点が指摘されているんです。

室井 知ってます! 公募でこの1校しか手が上がらなくて、土地は成田市が無償貸与で、成田市から45億円、千葉県から35億円の補助金まで出ていて加計学園とそっくり。

前川 この一匹目のドジョウが上手くいったもんで、二匹目も上手くいくだろうと思ったんでしょう。しかし加計の獣医学部新設は一匹目に比べてもかなり杜撰なものです。

内閣参与から前川氏に提示された意外な“天下り先”とは?

 室井 もうひとつ、ぜひ聞きたかったのが、文科省の天下り問題です。前川さんはこの問題で事務次官を辞任しました。それって加計学園絡みで官邸にはめられたという話を聞いたことがあるんです。

前川 僕はそうは思っていません。天下り問題は文部科学省の自業自得です。

室井 でも、ほかの省庁もやってるんでしょ。早稲田大学に再就職した高等教育局長って、加計学園の獣医学部新設に強硬に反対していたんでしょ。しかも文科省が天下りの調査を受けていたとき、外務省と内閣府の天下りの証拠メールまであって。そうしたら前川さんが官邸の杉田官房副長官から急に呼びつけられて、外務省と内閣府に関わるメールは出すなって言われたんでしょ。

前川 たしかに他の役所もやってるんじゃないかって思いはみんなもってると思います。でもそこは仕方がない。ある意味、文部科学省は稚拙だった。しっかりとした外部のメカニズムをつくっていなくて、特定の個人、具体的に言うと人事課のOBに寄りかかっていたんです。一番問題になった高等教育局長が早稲田大学に再就職したケースは、人事課の職員が直接やっていた。誰が見ても違法で、しかもそれを隠蔽しようとした。だからこれは仕方ない。そのとき私が事務次官だったわけで、組織の責任を取るため辞めるしかないと思いました。

室井 そうなんだ。でも前川さんがその責任をとって自分から辞任したのに、菅官房長官に「地位に恋々」なんてウソこかれて。それを前川さんが国会で明確に否定したのは一番の見どころでした。

前川 自分で引責辞職しかないと思って、自分で決めた。それが事実です。

室井 あっ、もうひとつ。前川さんは、木曽(功・内閣官房参与兼加計学園理事)さんから昨年8月、「獣医学部の件でよろしくと言われた」と証言しましたけど、その時の本題は退官後の進路のことだったんですよね? 木曽さんって加計学園傘下の千葉科学大学学長と、加計学園理事までしている人ですけど、もしかして前川さん、加計学園に誘われたとか?

前川 いや、ユネスコ大使です。ユネスコ大使は、不文律で文部科学省と外務省が順番になっていて、そのときは外務省の人だったので、次は文部科学省の順番でしたからね。もちろん明確なルールが確立しているわけではないのですが。

室井 それ、断ったんですか?

前川 断ってはいないけど、頼んでもいない……。木曽さんはユネスコ大使の経験者ではあるけど、私をそのポストに就ける影響力をもった人とも思えません。その後の流れからしても、まあ、ないですよね。

室井 でも、今回、改めて感じたのが、相変わらず利益誘導とか政治家の利権というのがなくなっていないんだなあってこと。省庁のなかでも利権が少ないイメージの文科省でさえ、今回の加計学園獣医学部、そして成田の国際医療福祉大学医学部と、いろいろ出てきていますし。

前川 加計問題は私が文部科学省にいて、在職中に自分で関係文書を目にした案件ですし、職員からも話を聞いた。和泉さんや木曽さんからも直接働きかけを受けた。だから私にはこの問題がわかったし、行政が歪められたと世の中にお知らせした。しかし、私が知らないところでも、霞が関全体では特定の利権案件はたくさんあるだろうと思いますよ。やはり政治権力、政権というのは長くなればなるほど、腐っていくんだと思います。

室井 加計学園問題以外にも、前川さん自身が安倍政権によって行政を歪められたと思った経験はあるんですか? 

前川 ありますよ。

室井 それはぜひ聞きたい!

 

 室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(後編)

前川喜平・前文科次官が安倍政権の愛国教育、親学を痛烈批判! 室井佑月に立候補を薦められた前川氏の答えは…

   2017.09.24

室井 加計学園問題以外にも、圧力を受けて行政が歪められたというのは、具体的にどういう件でのことだったんですか。

前川 いくつかあるんですが、ひとつは文化功労者や文化勲章受章者を選ぶ審議会の委員の人選です。委員を選任するには閣議の了解が必要なので、官邸に相談した。すると審議会の委員候補者を2人差し替えられて。その1人はあきらかな理由がありました。それが「安保法制に反対する学者の会議に入っているから外せ」というものでした。しかし、その人の専門知識が必要だから、委員にしようとしただけです。安保など何も関係ない話なのに、「反対の人間は入れるな」なんて言われました。

室井 政府の審議委員とか第三者委員とかは、思想チェックがあるとは思ってましたが、やっぱりね。政府や政策に批判的だと入れないんだ。怖い。思想や政策とは関係ない、文化系の専門家なんですよね。政治に関してモノが言えなくなるってことですから、本当に怖い。

前川 もうひとつは、2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」です。世界遺産への推薦案件は通常、文科省の外局である文化庁の文化審議会で審議するのですが、2013年は審議会で「長崎の教会群とキリスト教関連遺産を推薦」という結論となった。これを押しのけて軍艦島などの「明治産業革命遺産」が出てきたんです。しかし、安倍首相の地元・山口県の松下村塾は八幡製鉄所(福岡県)や軍艦島との関連性はないし、軍艦島は保全措置さえ取られていない。ところが、これを加藤康子さんという女性が中心になって、官邸と一体になって強力に進めたんです。

室井 加藤さんって、亡くなった加藤六月議員の娘で安倍さんの幼馴なじみなんでしょ。それで安倍ちゃんが「俺が(世界遺産登録を)やらせてあげる」と約束しちゃったという。

安倍政権の道徳教育は、戦前の国体思想、教育勅語につながるもの

 前川 そのようですね。内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね。そのときに官邸で中心になって進めた人物が、和泉さん(洋人・首相補佐官)。そして一緒になって進めた内閣官房参与が木曽(功)さん、文科省で私の先輩なんですけどね。これは官邸が強力に推し進め、あらゆる政治力・外交力を駆使して勝ち取った。行政が歪められた、かなり怪しい案件です。

室井 それに抵抗した西村さん(幸夫・日本イコモス委員長)が辞めさせられたんでしょ。それも和泉首相補佐官が「外せ」と圧力をかけて。

前川 詳しいですね(笑)。和泉さんの横やりで、西村さんは文化審議会の委員から外されたんです。「産業革命遺産」を推進したのは、当時の内閣官房の地域活性化統合事務局で、その局長が和泉さんです。世界遺産は、ユネスコの諮問機関であるイコモスが審査するんですが、その審査はかなり厳しいことで知られているんです。富士山を指定するときも、難儀したくらい。明治産業革命遺産は普通に考えるとまだ登録できる状態じゃなかった。それでもかなり強引に推し進めた。和泉さんにとっては、日本イコモスはただの邪魔者だったんでしょう。

室井 理由はお友だち優遇ともうひとつ。“明治”をクローズアップさせ、美化、正当化したい安倍さんの趣味もあったのかな。大日本帝国はよかった、みたいな。

前川 そう思います。戦前日本の植民地主義的な膨張主義の根っこは松下村塾にあると言ってもいいし、日本の膨張主義政策を支えたのが産業遺産。それで韓国が大反対した。軍艦島は徴用工が強制労働させられた場所で、それを無視して世界遺産登録するなんて、批判があるのは当然でしょう。

室井 「産業遺産」にしても根っこでは全部つながっていると思います。安倍さんの思想と一致するもの。日本会議が「明治の日」をつくろうとしたり、明治をテーマにした映画なんかを支援すると言ったり、福井国体に「明治150年」と付けようとしたり。それと前川さんの専門だと思うんですけど、安倍政権は道徳教育、愛国教育、教育勅語の問題など、すごい力を入れてきてるじゃないですか。

前川 教育基本法改正や道徳の教科化ですね。もうひとつ大きな問題があります。それが家庭教育の重視です。国民はまだはっきりと問題として認知していないと思いますが、家庭での教育こそが大事なんだという考え。

室井 「家庭教育支援法案」もありましたね。これまた安倍ちゃんが言い出したみたいですけど、親が国を敬うよう教育しろとか、子育ての喜びを実感しろとか、家の教育に介入しようとしている。

前川 その背景には日本の復古的な家庭教育、そして「親学」がある。親学というのは、子どもに問題があるのは「親がしっかりしてないからいけない」という考え方です。しかし、いくら「しっかりしたい」「がんばりたい」と思っていても、余裕のない親はたくさんいる。そういう問題を解決しないで「親がいけないんだ」と親の責任にして押し付ける。結局、それでは貧困や母子家庭であえぐ子どもたちを救うことにならない。“親がしっかりすればいい”なんて論理は、つまり“社会的なケアなど必要ない”と言うのと同じです。しかも親学は、「家族が大事なんだ」という考え方でもある。私は個人主義だから個人が社会の単位だと思っていますが、しかし親学は“家族が社会の単位”という考え方です。個人であることよりも家族の一員、一族の一員であることが大事だという。この家族主義的考え方は、じつは、戦前の国体思想でもある。戦前の教育勅語で示されている考え方です。そして、そのベースには家父長制の家制度があった。そこでは親孝行こそ最大の美徳になる。家族なんだからという理屈ですべてを吸収してしまう。そして日本国は、大きな一つの家族だ。その本家の本家の総本家が天皇家で、辿れば天照大御神。すべての国民は天照大御神の子孫であり、天皇家の分家の分家の分家だ、みたいなね。こうして「孝」と「忠」が一本につながる。こういう家族国家観に基づく教育が安倍さんが進めたい道徳教育なんだろうと思います。

現在の日本社会では、新自由主義と国家主義が補完しあっている

 室井 ってか、家庭のなかのことまで国に命令されたくないよね。親孝行しろとか、虐待したり育児放棄する親にどうして孝行しなくちゃいけないの? 想像力がないんじゃない? しかもいま「2分の1成人式」なんてのもあるし。10歳まで育ててくれてありがとう、なんて親に感謝させる作文を読ませるんですよね。そんなこと強制されるなんて、すごい気持ち悪い。しかも全部家庭でなんて、国民に対する政府の義務放棄でしょ。だから民間やボランティアで「子ども食堂」なんかをやる必要が出てくる。前川さんもボランティアで貧困の子どもたちの学習支援をしてるんですよね。でも、それって本来、政治や行政がやらないといけないはずだとも思います。

前川 そうです。子育ては家庭がするもので、社会的なケアは必要ないという考え方は、弱い家庭は崩壊していい、崩壊した家庭から子どもが放り出されるのは仕方がないと言っているのと同じです。弱肉強食の競争で負けたのは自己責任だという新自由主義的な考え方です。さらに新自由主義と国家主義的なものが補完しあってしまっているのが現在の日本社会です。しかし弱肉強食では格差は広がるばかりですし、人権もないがしろにされる。そうした国民の権利を守るためにこそ、政府があるはずなのですが。

室井 新自由主義と愛国心。最悪のコンビですね。子どもや弱者のケアを放棄したら国の仕事って何もないじゃない。でも、文科省はやっぱり弱いですよ。文科省は子どもの教育を管轄する省庁でしょ。それなのに、安倍ちゃんの弱者切り捨てや愛国教育や思想を止められていない。それに教育費も世界レベルで考えて下の下でしょ。子どもやその教育にお金を使っていない。前川さん、これも専門でしょ。たとえばフランスでは子どもをいっぱい産むと税金安くなるじゃないですか。日本もそうそればいいじゃないですか? 育児手当とかもいいけど、3人以上子どもを産めば無税とか。そして大企業と金持ちがきちんと適正に税金を払う。

前川 本当にそう思います。先進国のなかで比べても、公財政支出教育費という国と地方の教育に対する支出が最低レベルです。特に高等教育。大学や専門学校に行くのに、個人のお金がかかりすぎる。さらに貧困も進み、税金を納める水準に達してない人も多い。いま、子どもの6人に1人はシングル家庭です。とくに母子家庭の半分の家庭は貧困ラインの下だと言われています。

室井 私もシングルで子育てしましたけど、稼げたのはたまたま運に恵まれてラッキーだっただけ。だから、手っ取り早く大企業から税金を取って、困っている人に回してほしい。子どもって国の財産じゃないですか。そこにスポットが当たっていないのはおかしい。政府の役割って、弱者のことを考えることだと思うんです。でも安倍政権がやってることは、それと真逆じゃないですか。

前川 私もそう思います。室井さんのように考える人が増えるといいんだけど、やはり強い人、大企業からはお金を取らなきゃいけない。日本は小さな政府になりすぎているんです。政府に役割を果たさせるためにも税金は取らないと。

室井 いまは大企業は税制で優遇されて、ほとんど税金を払っていない。安倍さんのお友達にはバンバン補助金を出す。企業や富裕層、お友だちだけ優遇っておかしいです。一方で弱い人からはむしり取ろうとしているし。

前川 政治権力も世の中もお金で動いていますから。お金を持ってる人が政治を動かして、自分たちに都合のいい政治する。メディアも同じ。ですからいま一番必要なのは、所得や富の再配分だと思います。この30年間ずっと、新自由主義的な経済政策、財政政策が続いていて。中曽根さん(康弘・元首相)のころからですね、金持ち優遇は。法人税を下げ、所得税も相続税も最高税率を下げてきた。金融資産を運用して得た所得には低い税率しか適用されない。お金持ちや大企業はどんどん儲かるようになっている。さらにいま、金持ち優遇にほかならないと思っているのが「教育資金一括贈与制度」です。祖父母が孫の教育費を贈与するという、一見もっともらしいものですが、孫1人に1500万円をぽんと無税で贈与できるんです。孫4人なら6000千万円。さらに結婚子育て資金の一括贈与制度もある。これも上限1000千万円。この2つの一括贈与制度を使うと、ひとりの子どもや孫に、2500万円まで贈与税も相続税もなしに財産を分けられる。こんなことができるのはお金持ちしかいないわけで、金持ちの相続税節税対策にフル活用されているんです。

室井 お金持ちの祖父母がいれば潤沢な教育費をもらえるけど、貧乏ならダメってことですよね。ますます格差が広がるし、貧困が世代間で連鎖するという典型じゃないですか! 

前川 その通りです。

恵まれた家庭に育ったことで、生まれながらの格差はおかしいと感じるようになった

 室井 前川さんって、出会い系バー通いは貧困の実地調査で、夜間中学支援も貧困の問題でしょ。日本の最大の問題は貧困の格差だっておっしゃってもいます。私も本当にそう思いますが、いつごろからそんな風に考えるようになったんですか?

前川 この30年間ほどです。それは政府が格差拡大の政策を取り続けてきたことにある。教育に関してもそうです。国立大学の授業料はすごい勢いで高額化してきました。私が東京大学に入った1973年の授業料は1年間で1万2千円で初任給1カ月よりも少ないくらい。その2年後には3倍の3万6000円になり、いまや53万5800円です。かつては、お金はないけれど優秀な人は国立大学に行けた。しかしいまでは、貧困家庭は塾にも行けないなどの環境面からも、なかなか学力向上ができない。私立より国立大学に行っている学生の親の方が金持ちだったりする。教育にお金をかけられる親の子どもたちしか国立に行けない。これは地方の高校にも言えることなんです。地方の公立高校はお金があって学力が高い子が行き、落ちた子が私立に行く。そして私立のほうが授業料は高い。私立に行っている子の親のほうが年収は低い。そういう逆転現象が起きているんです。

室井 わかる。私にも高校2年生の息子がいるけど、その友だちを見ていてもそういう傾向はあります。でも、前川さんは官僚トップの事務次官まで登りつめたエリートなのに、なぜそんなに弱者に寄り添う、まっとうな考え方になったんですか?

前川 それは幼少期の体験にあるかもしれない。私の生まれは奈良県のど田舎の秋津村(現・御所市)というところなんですが、そこの地主の家だったんです。よく覚えているエピソードがあって。小学1年生1学期の成績が、体育以外全部5だった。そうしたら、私のばあさんが校長のところにねじ込んでね。「なんで体育が4やねん!」と。すると2学期から、体育が5になっちゃった。秋津村での一強体制です。しかもばあさんは同級生が私を「きへいちゃん」って呼んでいるのを聞いて、その親に「おまえの息子はけしからん。きへいちゃんって馴れ馴れしい。ぼんぼんって言わせろ」と怒ってね。でも子ども心に「これはおかしい」と思いましたよ。ばあさんの行動に対して批判的な目を向けていたんですね。周囲には被差別もたくさんありますから、その人たちが不当に扱われているのも目の当たりにして。そういう社会構造の矛盾みたいなものを、小さいときから感じていました。それって、おかしいなと。子ども同士で喧嘩しているのに、親が謝りにきたりね。生まれたときから小さい世界だけど、カーストの上だった。生まれながらの格差はおかしい。そんな感覚が小さいときからありました。どうもその辺から目覚めていったんでしょうね。

室井 同じような恵まれた環境にいても、安倍さんとは全然発想が違う! 安倍さんはちっちゃいころから自分が特別な人間だと勘違いしてたのに、前川さんは逆に社会構造の矛盾に気がついたわけでしょう。やっぱり人間の品格が違うんだな。その違いって、話しぶりにも出てますよね。安倍さんなんて、自分に都合の悪い質問されたら、すぐ逆ギレするけど、前川さんはどんなに意地悪なことを言われても冷静に毅然と答える。国会で話しているのを見て、こんなにちゃんとした受け答えをする大人がいるんだ、と感心したもの。同じように思った人は多いはずです。露出すればするほど、どんどん好感度が高まってファンが増えてますよ。

前川 それは怖い。イメージと実態は違いますからね(笑)。私はこんなふうに“時の人”と言われるようになるとも思わなかったし、等身大で事実を発言しただけです。英雄のように見られたり、偶像化されるのは困ります。「あの人は立派な人だ」と偶像化されちゃうと、その後に「偽善者だ」とか、「エッチなことをしている」とか、また出てくるかもしれないし(笑)。

室井 前川さんは会った人から嫌われないでしょうね。あったかい感じがするもん。嫌いだって言ってる人って、高橋洋一さん、八幡和郎さん、岸博幸さんとか、安倍応援団か国家戦略特区の利権に関係している人たちばかりですもんね。

室井「前川さん、報ステのコメンテーターやって!」

前川「官邸から番組に…」

 室井 それはそうと、前川さんってこれからどうするんですか?

前川 いまは週2回ほど夜間中学でボランティアをやっていて、高校生の学習支援もやってましたが今はお休みしてて、そのくらいです。今後のことはあまり考えてないんです。何しようかな。

室井 政治家になったらどうです? あたし、絶対に応援しますよ。

前川 それだけは無理です。自分の名前を連呼するなんて、そんなバカなこと……。室井さんこそ、やったらいいじゃない。

室井 私、不倫とかなんとも思わない女ですよ。リーダーにも向いてないし。いま日本に必要な政治家って、みんなの前できちんと頭下げて謝って納得させる正直で上品な人だと思う。それ、前川さんでしょ。人徳もあるし。前川さんのためにどれだけ熱い涙を流した男が多かったか。寺脇研(元文部省官僚で前川氏の先輩)さんなんて、テレビで前川問題の解説しながら涙目になってましたよ。

前川 あくびしたんじゃないですか? 前の夜に飲み過ぎたとかで(笑)。とにかくいまは世間が私の“顔”を忘れてほしいし、早く匿名のなかに紛れ込みたい。

室井 じゃあ、コメンテーターがいいんじゃないですか? いま、教育や文科省関連のコメンテーターといえば、寺脇さんしかいないし。前川さんもテレビコメンテーターやればいいのに。落ち着いているし信頼感もあるし、声も素敵です。個人的には『報道ステーション』に出てほしい。

前川 寺脇さんも、いろいろと心配してくれてるんだけど、コメンテーターなんてとてもとても(苦笑)。『報ステ』に出たら、きっと官邸あたりから番組に強い風当たりがあるでしょうし。

室井 2〜3回出て突然いなくなって「圧力か?」なんて大騒ぎになるもの面白いかも。

前川 でも、ラジオはいいですよね。顔が出ないから。じつは室井さんとご一緒させていただいた『大竹まこと ゴールデンラジオ』も、最初はどうしようかと躊躇していたんです。言わなくてもいいことまで言って、舌禍事件を起こすんじゃないかと心配で。でも、寺脇さんもその前に出ていたんでしょ? 「前川さんにも出てくれって言ってるよ」と言われて。この対談をお受けしたのも毒を食らわば皿まで、という感じですかね。あっ、いや、別に室井さんが毒だと言っているんじゃないですよ。

室井 毒でいいんです。毒でもこうやって出てくれたんだから。今度、寺脇さんも誘って作戦、練りましょう!

 


「疑惑隠し、自己都合解散」に野党は統一して安倍を倒して!

2017年09月24日 | 社会・経済

総選挙へ市民連合がノロシ 「野党共闘」要求は全国に拡大

  日刊ゲンダイ 2017年9月22日

  カギを握るのは市民の力だ――。昨年の参院選や新潟県知事選で野党共闘に尽力してきた「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が21日、来る総選挙での野党協力を求める緊急アピールを発表。参院議員会館内で会見した。

  アピールでは、北朝鮮の「脅威」に多くの国民が恐怖を抱いている状況を奇貨としての解散を<ナチスの手口を想起させるもの>と批判。<小異にこだわり分断されてはなりません>として野党候補一本化を訴えた。

 メンバーで九条の会事務局員の高田健氏は会見で「野党協力は政党間だけの問題ではない。4野党と市民の共闘です」と語ったが、その通りだ。昨年の参院選では、全1人区で野党統一候補を実現し、11選挙区で勝利した。新潟県知事選では野党票を集約した米山知事が当選。ともに、市民連合の後押しがあってこその成果だ。

 前原代表は、野党協力について「地域事情を考慮する」と繰り返している。会見で山口二郎法政大教授は「地方レベルでも市民連合の結成の動きはあちこちで進んでいる」と言った。高田氏によると現在、47都道府県で市民連合が活動。今や、安倍退陣を求め、野党共闘を願う市民運動は、全国レベルで着実に根付きつつあるのだ。

  個々の選挙区で野党共闘を望む市民の声が大きくなれば、野党4党はその選挙区の「地域事情」を考慮せざるを得ないだろう。市民の力こそが野党共闘を牽引できる。

 

 

右翼共闘の野望を許さず

【衆院解散】日本のこころ・中山恭子代表が「小池新党」参加へ 夫の中山成彬元文科相も

産経新聞2017.9.24
 
 日本のこころの中山恭子代表(77)=参院比例代表=が、小池百合子東京都知事の側近らが結成する国政新党に参加する意向を周辺に伝えていたことが24日、分かった。中山氏は同日午後、東京都内で小池氏と会談する。

 関係者によると、中山氏の夫の中山成彬元文部科学相も新党に加わり、10月の衆院選に出馬する意思を示している。


詩織さん被害届、検察審査会「不起訴相当」

2017年09月23日 | 社会・経済

 

詩織さん被害届

.準強姦容疑は「不起訴相当」 検察審査会

   毎日新聞2017年9月22日

  元TBS記者でジャーナリストの山口敬之氏から性的暴行を受けたとして、フリージャーナリストの詩織さん(28)=姓は非公表=が準強姦(ごうかん)容疑で警視庁に被害届を出し、東京地検が不起訴としたことに対し、東京第6検察審査会は22日、「不起訴相当」とする議決を公表した。議決は21日付。

詩織さんは5月に記者会見。2015年4月に山口氏と食事をした後に記憶をなくしてホテルで乱暴されたと訴え、検察審に審査を申し立てたことを明らかにした。今回の議決書は理由を「(検察の)不起訴記録や申立人(詩織さん)の提出資料を審査したが、不起訴を覆すに足りる理由がない」とした。

  山口氏は弁護士を通じ「私を犯罪者と断定するような報道がされ、名誉は著しく傷つけられた。一連の経過で犯罪行為を認定されたことは一度もなく、不起訴が確定したことで完全に終結した」などとコメント。山口氏は安倍政権の内幕を描いた「総理」などの著作がある。【飯田憲】

 

 詩織さんは「(議決)結果を知り驚きました。『不起訴処分を覆すに足る事由がない』と判断されたことについて、なぜそうなったのか、しっかり説明していただきたかったです」などとするコメントを出した。

 


 

  詩織さんの会見から数日後、性犯罪を厳罰化する刑法の改正案が衆院で可決された。

 厳罰化だけでなく、その実効性が問われている。いくらいいものができたとしてもそれが実行されなければ意味がない。性犯罪やハラスメントへの徹底した教育が必要だ。そして被害が発生した際の、被害者へのケアも一から見直されるべきである。権力に忖度する司法、憲法の番人が権力の番人になってしまったか!?

 


もうすぐ実現、「体内病院」

2017年09月22日 | 健康・病気

 もうすぐ実現、「体内病院」の衝撃! ――体内を自由に駆け巡り、検査・診断・治療までしてくれる究極のナノマシン

mugendai  2017.9.05

「体内病院」という言葉をご存じだろうか。
薬剤などを搭載した超微細なカプセル(高分子ミセル)が体内を駆け巡り、がんやアルツハイマーなどの重大な疾患を、本人も気づかぬうちに早期発見し、その上治療までしくれるという革新的な仕組みだ。検査や治療は病院で行うもの、という従来の常識を根底から覆す挑戦である。
まるで50年前にはやったSF映画「ミクロの決死圏」のような世界が、もうすぐ日本の医療プロジェクトによって実現しようとしている。
研究開発を主導するのは川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)の片岡一則センター長(東京大学名誉教授・特任教授)。プロジェクトには26の大学、企業、研究機関が集結し、日本発の医療イノベーションを目指している。
実用化すれば、「健康寿命」を延ばす上に、入院不要の日帰り治療を可能にし、薬の使用量も減らして、医療コストを大きく削減することが期待されている。
すでに乳がんやすい臓がんでの臨床試験は第3相に入っており、早ければ3年後の実用化が見えている。「オープンイノベーション」を掲げて研究チームを引っ張る片岡センター長に、研究の見通しや抱負を伺った。

身体の異常を検知し診断して薬剤を放出するナノマシン

――「体内病院」とはどのようなものか、その仕組みを分かりやすく説明していただけますか。

片岡 体内病院(in-Body Hospital)は、ふつう病院で行う検査・診断・治療の機能を、50ナノメートル(1mmの5万分の1)程度の大きさに集約したものです。
マシンと呼んでいますが、歯車を持つような機械ではなく、高分子の粒子(ミセル)です。水に溶けやすい部分と、溶けにくい部分の両方を備えた高分子を水の中に入れると、溶けやすい部分を外側(殻)に、溶けにくい部分を内側(芯)にして丸く凝集します(図1-1参照)。この性質(自己組織化)によって形成される粒子(高分子ミセル)の内部に、抗がん剤などの薬剤を包み込ませて、注射で身体の中に入れます(図1-2参照)。

 

図1-1 ナノマシン(高分子ミセル)の仕組み

 

図1-2 ナノマシン(高分子ミセル)の構造イメージ。真ん中の青い部分は内包した抗がん剤    
資料提供: ナノ医療イノベーションセンター

ナノマシンは体内の隅々に張り巡らされた異常監視・検知システムの役目を果たします。身体に何か異常が発生したら、直ちに初動対応して診断を下し、内包している薬剤などを患部に放出して治療します。つまり常に私たちの体内をパトロールし、異常を発見すると知らないうちに治療して身体を健康にしてくれるのです。

実は人間の身体にはこうした機能が生まれながらに備わっています。それは生体防御システムである免疫機能です。体内病院はそれを人工的に補完・補強する総合システムと言ってよいでしょう。

 

ナノマシンは肝炎ウイルスとほぼ同サイズ、精密かつ多機能に

――まるで昔見たSF映画「ミクロの決死圏」のような世界ですね。体内病院を作るには、技術的にどのような点がポイントになるのでしょうか。

片岡 コアになる技術はナノテクノロジーです。体内病院が身体の中にいつも安全に存在するためには、細網内皮系細胞に見つかって異物として排除されないよう、できるだけサイズを小さくし、かつ精密で多機能にする必要があります。50ナノメートルという大きさは、肝炎ウイルスとほぼ同じサイズです。

ナノマシンは単に薬剤を患部に届けるだけではありません。届け先で何が起きているかを検知します。がん細胞であれば、がん特有の化学物質は出ているか、pH(水素イオン濃度)は酸性になっているか。更にがん情報を信号として発信してくれるので、それをMRIで検出することもできます。このように高分子合成や微細加工技術を駆使し、さまざまな賢い機能を持たせることができるので、私たちは「スマートナノマシン」と呼んでいます。

少子高齢化社会でも持続・発展するモデルを創出する

――この研究テーマは、文部科学省と科学技術振興機構が進める「センター・オブ・イノベーション(COI)」の18プログラムの1つに選ばれていますね。

片岡 そうです。COIから与えられているビジョンは、「少子高齢化先進国としての持続性確保」です。今の医療はどちらかというと、高級な洋服を仕立てるように先端医療を行う「オートクチュール医療」の方向ですが、これではすべての人に平等に医療を施すことは困難です。
かといってチープな医療では幸せな社会にはならない。そこで、いわば「プレタポルテ」とか「レディーメード」といった既製服のように、質のよい医療を誰でも手軽に受けられるようにするのが私たちの目標です。

少子高齢化は世界共通の問題です。課題先進国である日本は、少子高齢社会においても持続・発展できるような社会モデルを創出し、世界に示すチャンスだと思っています。
私たちの研究開発の基本的な考え方は「バックキャスティング」です。10年後はどんな社会にしたいかを思い描き、それを実現するために必要な技術開発の道筋を産官学で共に議論し、連携して目標達成を目指しています。

 

がんやアルツハイマー病を克服し医療費負担を減らす

――その10年後の社会のあるべき姿とは、どのようなものですか。

片岡 私たちは次の6つのビジョンとミッション(カッコ内)を掲げています。大きな目標ですが、ぜひナノマシンを通して実現していきたいと思っています。

  1. 国民ががんの不安から解放される (がんの再発・転移を大幅に抑える)
  2. アルツハイマー病が克服される   (脳に薬が自由に届くようにする)
  3. 年齢を問わずスポーツが楽しめる (運動・感覚器官の再生技術を確立する)
  4. 社会が医療コストの負担から解放される (負担なく正確な予防診断技術を確立する)
  5. 病気が国民の精神的・身体的負担にならなくなる (入院不要、日帰り治療を普及する)
  6. 医療が日本の基幹産業になる (新ベンチャーにより医薬・医療のビジネスモデルを変革する)

先行するがん治療、実用化は順調なら3年後

――1番目のがん治療が先行していると聞きます。どのような仕組みでがんに効くのでしょうか。

片岡 健康な正常組織では、血管壁の穴が小さいので50ナノメートルのナノマシン(高分子ミセル)は血管の外へ出ることができません。がん組織は増殖に必要な栄養や酸素をより多く取り込むために周囲に血管を寄せ集めますが、この血管壁は100ナノメートルという粗く大きな穴だらけの構造です。このためナノマシンはその穴を通り抜けて出て行くことができ、がん細胞の中に入り込むことができるのです(図2参照)。

 

図2 がん細胞周辺の血管壁の穴を通り抜けるナノマシン(高分子ミセル)

ところが、がん細胞はナノマシンを異物と見なし、膜に閉じ込めて消化酵素を出して壊してしまいます。そこで私が目を付けたのが、消化酵素が働くがん細胞内小器官(エンドソーム)のpHです。pH 5くらいまで下がると、ナノマシンにそれを検知させ自ら壊れるように設計しておき、内包していた抗がん剤をがんの核の近くで一気に放つようにしました。まるで「トロイの木馬」のようにステルス機能を発揮し、がん細胞の抵抗をかわして、がん細胞に入り込んで攻撃するのです。
がんに対する選択性が高く、転移した数ミリのがんなども見つけ出して対応できます。

抗がん剤はそのままだと他の血管の穴まで通ってしまうため、正常な細胞に対して強い副作用を起こす可能性が高いのですが、ナノマシンは50ナノメートルあるため、普通の血管の穴は通ることができないので、副作用も起こらないのです。

 

――実用化のめどはいつごろになりそうですか。

片岡 実用化に向けた臨床試験は第1相で安全性を、第2相で効果を調べ、第3相で他の治療法との比較を行います。現在、第3相に入っているのは乳がんとすい臓がんです。乳がんはパクリタキセルという抗がん剤を使っており、最初の承認はこれになる見通しです。順調にいけば実用化は3年後です。これにシスプラチンを使うすい臓がんが続き、その後は米国で臨床試験が行われている肺がんや膀胱がんになると思います。エビルビシンを使う固形がんは軟部肉腫が対象です。患者数が少なく他にいい治療法がないので、早めに承認される可能性があります。

これらの臨床試験は製薬会社が取り組んでいますが、私たちはその先のテーマにも取り組んでいます。1つはケミカルサージェリーという「切らない手術」です。開腹手術は入院期間が長くなったり、予後が悪かったりする問題点があるので、それを回避する方法です。薬剤を入れたナノマシンを全身に投与した後、外から光や超音波を当てて化学的に処置します。

この方法で軟骨肉腫の犬に超音波を当てる治療をしたところ、歩けなかった犬が1週間後には走れるまでに回復しました(写真1)。

 

写真1 元気に歩けるようになったミニチュア・シュナウザー犬
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)医療機器開発推進研究事業の支援を受け実施
資料提供:東京女子医大

4月からは東京医科大学が、すい臓がん患者を対象にした臨床試験を始めました。
またマンガン造影剤をナノマシンでがん組織に送り込めば、がん組織の広がりや悪性度をMRIで可視化することができます。将来的には、カプセル内視鏡(超小型撮像素子を内蔵したカプセル)を飲み、その光の刺激によってナノマシンが患部で創薬するところまで行きたいと思っています。

脳血管の高いバリアをどう突破し薬を入れるか

――2番目の「アルツハイマー病の克服」について、説明をお願いします。

片岡 アルツハイマー病に限らず脳の病気で最も問題になるのは、脳の中には薬が入らないということです。これは血液脳関門といい、大切な脳を守るために脳の血管はバリアが非常に高いためです。従って、これを何とか通過させるためには、特別なカギを使って扉を開けなくてはいけません。
アルツハイマー病は、アミロイドベータというたんぱく質がたまるために正常な神経細胞が壊れ、脳萎縮が起きることが原因と言われます。そこでポリオ(小児まひ)ウイルスがこの関門をくぐって脳に侵入するメカニズムに着目し、原因物質を作る元の酵素を抑える薬をナノマシンで脳の中に送り込む技術をすでに確立しました。第1段階としては、アルツハイマーの進行を抑えることが目標です。

 

将来はメッセンジャーRNAを使う再生医療に期待

――3番目の「年齢を問わずスポーツが楽しめる」はいかがですか。

片岡 例えば高齢者に多い変形性膝関節症は、軟骨がすり減ったりして発症します。再生させるには、移植する軟骨細胞を培養する必要があり、高額のお金がかかります。それでは「いつでも、どこでも、だれでも最先端医療を適正な価格で利用できる」という、私たちが求める経済合理性には合いません。
私たちが開発しているのは、メッセンジャーRNA(mRNA)という細胞内でタンパク質を作る物質をナノマシンで包み、注射で膝関節に入れる方法です。mRNAは細胞内で遺伝情報をもとに必要なタンパク質を作り、軟骨細胞を刺激して再生を促します。
mRNAはそのまま体内に入れると、すぐ壊される上に免疫反応が起きて危険ですが、ナノマシンは細胞内で酸性のpHを検出して初めてmRNAを放出するので安全です。mRNAが染色体に入って異常を起こすことはありません。すでに動物実験では成功していますが、この方法は軟骨細胞が残っているうちに処置することが必要です。
このmRNAを使う方法は、将来的にはアルツハイマー病の治療や、脳梗塞で壊れた細胞の再生にも使える可能性があります。

このように説明すると、自然界と全く違うことをやっているように思われそうですが、そうではありません。最近の研究で細胞自身がナノマシンのような存在を作っていることが明らかになってきました。いま爆発的に研究されている「エクソソーム」がそれで、サイズもナノマシンと同じぐらいです。内部にさまざまな分子やRNAを包み込み、体内を巡って細胞間の情報伝達ツールとして働いているのです。

1つのチップで高精度な予防診断技術を実現

――4番目の「社会が医療コストの負担から解放される」について、解説していただけますか。

片岡 私は「エコ・メディスン」という言葉を使っていますが、これには高精度で簡単な予防診断技術を確立することが大切です。東京大学大学院の一木隆範教授が、1つのチップの中に血液を入れて診断する技術を開発しています(図3参照)。身体の中を巡っているエクソソームを捕まえ、中にあるマイクロRNA(miRNA)という少ない塩基で構成されたRNAを精製・解析し、がんなどの病気を診断するのです。将来的には超小型化して皮下などに埋め込み、情報を電子的に取り出すようにすれば、「採血不要の在宅がん診断システム」になります。
早い段階で正確に病気を知れば、予防治療や先制医療が可能になります。5番目にあるような「入院不要、日帰り治療」も実現でき、薬剤使用が大幅に減るなど医療費削減に貢献できます。

 

図3 採血不要の在宅がん診断システムの開発
資料提供:ナノ医療イノベーションセンター

羽田空港に近くオープンイノベーションに好都合な立地

――6番目ですが、医薬品や医療機器の開発の主導権が欧米企業に握られる中で、ナノマシンのような日本発イノベーションへの期待は非常に大きいものがあります。このプロジェクトのように、企業や大学が多数参加する新たな研究手法については、どのように評価されていますか。

片岡 とても重要な意味があります。広い領域にまたがる研究テーマでイノベーションを起こすには、大学や企業が一丸となって取り組まないといけません。これが世界の潮流です。基礎研究と応用研究を分けるような19世紀型の縦割り手法には限界があります。シリコンバレーが革新的なテクノロジーを出し続けているのは、大学も企業もベンチャーも一丸となってやっているからです。その際、情報交換だけならインターネットでもできますが、やはりフェース・ツー・フェースで組織や専門を超えて議論することが大事です。

幸いここは、多摩川を挟んだ対岸に羽田空港があるという好立地です。2020年までにはiCONMの目の前に空港と直接結ぶ橋もかかるので、国際的なつながりを持つ上でさらに便利になります。ちなみにiCONMの外国人比率は22%、女性比率は30%です。専門分野も工学系33%、医歯薬学系18%、生物系14%など多様な人材を集めています。オープンイノベーションではさまざまな分野の知識の集積が力を発揮します。

 

対岸は羽田空港、という好立地

大切なのは「越境する好奇心」

――先生ご自身も大学で応用化学を学んだ後、バイオマテリアルの分野に進まれ、いま医工融合やナノ生理学という新分野に挑戦しておられます。

片岡 私は「越境する好奇心」と言っています。学問に境界はありません。中世ヨーロッパの大学は、医学、薬学、法学、神学などの専門性に立脚した実学を教える所でした。それに対し古代ギリシャのアカデミアは、専門性にとらわれず自由闊達に議論して問題を解決しようという発想でした。東ローマ帝国が滅びたとき、知識人たちは西欧に流れました。西欧の人々は初めてアカデミアの思想に触れ、実学だけでなくフィロソフィーをやらなくてはいけないことを知ったのです。フィロソファーという言葉は哲学者と訳されますが、本来は「知を愛する人」の意味です。

ある分野の人が異分野の世界に行くと、「自分ならこうすればできるのに」と思う半面、「自分はなんて井の中の蛙(かわず)だったのだろう」と気が付くことがあります。このように専門性の殻にこもらず、自分の能力を客観的かつ高い視点から俯瞰することによって、新しい発見ができるのだと思います。

TEXT:木代泰之


貧困問題

2017年09月21日 | 社会・経済

日本も待ったなし!
  「貧困先進国」に学ぶ格差解消策

  DIAMOND online 2017.9.18

 

   日本は経済規模を示すGDPランキングで世界第3位。世界でも稀に見る豊かな国として確固たる地位を築いている。しかし、全国民の所得を平均したとき、中央値のさらに半分に満たない人の割合「相対的貧困率」は、世界34カ国中、第6位(2010年、OECD調査)と、かなり高いことをご存じだろうか。(フリーライター 末吉陽子)

 “貧困先進国”の取り組みに
    日本は何を学べるか

  世界における相対的貧困率のワースト国はメキシコ。続いてイスラエル、米国、トルコ、チリ、エストニアとなっている。いわば“貧困先進国”とも言えるこれらの国々は、貧困層への対策や保障をどのように行っているのか。格差が広がり続ける日本にも応用できる取り組みはあるだろうか。

 たとえばメキシコ政府は、質の高い雇用と経済成長を政策に掲げ、教育や医療保険に力を入れる社会福祉国家の確立を目指してきた。また、貧困地域に照準を絞ってインフラ整備も進めている。

 具体的な事例として挙げられるのは、世界に先駆けて貧困層をターゲットにした条件付き現金給付(Conditional Cash Transfers、以下CCT)プログラムである『プログレサ』。厳密な資力調査を行い、本当に支援を必要としている家庭を見極めて受給資格を与えるというもので、子どもの通学や定期健康診断の受診を義務付けることが条件に組み込まれたことも画期的だったと言われる。

 こうした施策の有効性について、世界90ヵ国以上で貧困問題や格差社会の解消に取り組む国際NGO「オックスファム」の日本事務局次長・森下麻衣子氏に聞いた。

「確かにこうしたメキシコの政策は注目に値しますが、ただし現状では開発が遅れている地域も存在しますし、CCT自体も政策として評価が分かれています。かたやアメリカでは、『機会の平等は認める』が『結果の平等は認めてない』という方向性は変わっていません。そのため、基本的にお金がないと健康・教育・安全を手に入れられないような状態です」

 いずれも抜本的な改革には至っていないようだ。そんな中、貧困対策として話題となったのが、イギリスのブレア政権が1999年から取り組んだ政策だ。「地域再生」「コミュニティのためのニューディール政策(NDC)」を掲げ、住宅整備や教育、就労支援、犯罪対策に関して特に格差の激しい地域に、およそ3400億円を集中投下している。

 なかでも効果的だったとされているのが子どもの貧困対策で、貧困の児童数に応じて、学校に補助金を支出する「児童特別補助」や、子どもが18歳になってから教育や職業訓練に使うことができる「児童信託基金」、低所得世帯に現金を給付する「タックスクレジット」などの政策を実行。この結果、2005年には貧困世帯の子どもは、およそ80万人も減少したという。

貧困国から脱却するために
     必要な3つの対策とは?

 ただし、イギリスほど貧困地域が明確でなく、社会全体に薄く広がっている日本では、この手法をそのまま導入することは難しいという指摘もある。全国民が平等に、最低限の教育や保障にアクセスする権利を認められるようにならなければ、格差の拡大は止められない。

とくに子どもは親の収入によって左右されることなく、教育や社会保障にアクセスできることが大事だと思っています。ただ、現状の日本では、生活保護を受けるための所得制限は厳しい基準に定められています。また、教育へ注がれる公費もOECD諸国の中ではかなり低い水準です」

 また公的資金による貧困対策に欠かせないのが財源の確保。税の再配分を正常に機能させるための対策も急がれる。オックスファムでは、貧困国からの脱却に有効な策として、大きく3つのポイントを掲げている。

「1つ目はタックスヘイブンへの対策です。所得税を累進的にしていくこともひとつの手段だと考えられますが、現状、多国籍企業や富裕層からの税を取りはぐれていることで、税の再分配が機能していないといえるでしょう。さらに法人税も引き下げ競争が進み、日本ももれなく税収が低くなってきています。まずは、ここにテコ入れをすることです」

 2つ目は賃金格差の問題だ。

「日本では、まだまだジェンダーの格差は大きいですが、正規雇用と非正規雇用の格差などもなくしていくことです。

そして、3つ目は公的資金を使って、教育や保健サービスを政府がきちんと提供していくことです

ただし、一見有効な対策も、結果的に的外れになるという懸念もあるという。

「外国企業から投資を呼び込んで地域経済を活性化させるために、日本でも経済特区が設けられています。途上国でも同じような事例はありますが、実際に貧困層の削減につながるかというと必ずしもそうはなりません。誰が経済成長の恩恵を受けているかというと、一部の企業や関係者だけで、もともとその土地に住んでいた人たちは、低賃金の日雇い労働を強いられるなど、悪い雇用条件に苦しむこともあります。さまざまな途上国では実際、こうした取り組みで、逆に地域住民の生活水準が落ちてしまっている。日本も本質的な構造は変わらないのではないかと感じます」

国民が声を上げなければ事態は変わらず
    放置すればますます深刻に

 では、こうした状況を変えていくために、個人としてできることはあるのだろうか。

「よく言われることですが、日本人は良くも悪くも権利意識が薄いと思います。しかし、教育や福祉の権利は主張することで獲得してきた歴史があるので、声高に主張しないと具現化していかないのではないでしょうか。また、ジェンダーの視点も足りていない。女性の活躍推進イコール眠っている労働力を掘り起こす、という文脈で語られますが、女性の社会進出によって家庭内で行われてきた“無償のケアワーク”、つまり家事や育児の有償化も考えなくてはいけません」

 たとえば、一部の女性は高賃金の管理職として活躍しているが、その背後には公的な保育園やサービスが不可欠となる。しかし、保育園の不足が問題化したように社会のサポートは現実に対応できておらず、結局は個人がお金を使ってベビーシッターなりを雇うことになる。

 さらに言えば、こうした職業はやはり女性が就いている場合が多く、彼女たちの平均的な賃金や労働環境に目を向けると、果たして適正な賃金が支払われているのか、保育士の賃金水準の低さを鑑みると疑問を感じざるを得ない。

 100年単位の長期スパンで歴史を振り返ると貧困問題は、対策を講じずに放置すればどんどん悪化し、格差は広がり続けることが分かっている。豊かな日本はいまや昔で、このまま進めば格差は拡大していく一方だ。

 ちなみに、オックスファムでは7月17日、世界各国の上記3側面の格差対策を評価する「格差縮小コミットメント指数(CRIインデックス)」を発表し、152ヵ国の取り組みランキングを公開した。「こうしたデータも国際的な格差政策の比較の参考にしてほしい」と森下氏は語る。

 政府や行政の不作為を甘んじて受け入れるのではなく、貧困に陥らないための権利を得るために国民一人ひとりが自ら声を上げなければ、取り返しのつかない事態が待っているかも知れない。


ミニトマトのジュース造り

2017年09月20日 | 食・レシピ

 枝豆やササゲ・きのこなどどんどんと冷凍保存するものが増えて、もう入れる場所がなくなった。
 そこでミニトマトのジュース造りだ。とりあえず大鍋1つ分、約60kgほど。

        

申し訳ありません。栽培規模が半分になってしまいましたので新規のご予約はお受けしておりません。


子どもが将来なりたい職業

2017年09月19日 | 社会・経済

「子どもが将来なりたい職業」今と昔の違い

  鈴木貴博 - ダイヤモンド・オンライン - 2017年9月15日

 ITエンジニア、ゲームクリエイター、ユーチューバーが憧れの職業に

 最近、世に出回る「子どもが将来なりたい職業」についての調査結果には、オトナから見ると結構衝撃的な内容が含まれている。その1つで、ソニー生命保険が今年4月に公開した『中高生が思い描く将来についての意識調査2017』をもとに、「なぜそうなのか」を紐解いてみたい。

 調査結果を見ると「女子中学生がなりたい将来の職業」については、私はそれほど違和感を覚えなかった。ベスト3は歌手・俳優・声優などの芸能人、絵を描く職業(漫画家・イラストレーター・アニメーター)、医師という順で、確かに女子が憧れる職業がそれだと言われると、そうなのかもしれないと思える結果となっている。

 一方で、今回話題にしたいのが男子中学生の結果である。調査によれば「男子中学生が将来なりたい職業」のベスト3は、ITエンジニア・プログラマー、ゲームクリエイター、YouTuber(ユーチューバー)などの動画投稿者、である。これは昭和世代の私の目から見れば「え?」である。

昭和時代の定番(?)である野球選手でも、銀行員でも、科学者でもないというのは、まあ時代が違うから仕方ないのかもしれないが、それにしてもユーチューバ―がなぜこのランクに来るのかが、古いオトナには理解しがたいところである。

 とはいえ、ユーチューバ―になりたいと答えた男子中学生が「複数回答で3つまで」という条件で「17%もいた」のが事実である以上は、中学生にとってユーチューバ―がそれだけ身近で憧れる職業であることを、まず認識したいと思う。

 その上で、この結果からわかることについていくつか分析してみたい。

 まず気づく点は、ITエンジニア、ゲームクリエイター、ユーチューバーは3つともスマホに関係する職業だという共通点がある。つまり、オトナから見れば疑問符が付くこの選択肢も、中学生から見ればものすごく身近な3つの職業が挙げられた結果だと言える。

 2つ目に、にこの3つの職業が、スマホというキーワードの中でも中学生から見れば「儲かる職業」に位置づけられているであろうことに気づかされる。

 このソニー生命の調査は「中高生が思い描く将来について」の調査で、なりたい職業以外にも「中学生が将来についてどう考えているか」についての質問も行なっており、興味深い結果が出ている。

 中学生の回答を見ると、「10年後の日本が明るいかどうか」という質問に関しては「明るい」が39.5%、「不安」が61.5%と暗い将来を予感している中学生が過半を占める。では「自分の10年後は?」というと、「明るい」が54.5%に対して不安は「45.5%」となる。一見数字が逆転しているように見えるが、普通、このような調査では自分に関してはかなり楽観的な結果が出るものだ。そのことを考えると、今の中学生は自分の将来をかなりシビアに見ていることがわかる。

さらに「今のオトナについてどう感じているか?」を訊ねた質問に対しては、9割弱の中学生が「大変そう」であり、「疲れている」と回答している。上記質問と組み合わせてみれば、「自分もこのままいくと同じようなオトナになる確率が高い」と考えるのが自然である。

暗い未来の世の中でかっこよいオトナになりたい願望

 一方、「どのようなオトナがかっこいい」と考えるのかについて聞いた質問の回答では「好きなことに打ち込んでいる」オトナがトップに来る。

 このように、背景となる中学生の考えを踏まえて将来なりたい職業のトップ3を捉え直すと、3つ目の共通点として、「暗い未来の世の中でかっこよいオトナになれる職業」の候補が3つ並んでいるということにも気づかされる。

 さて、では今度は良識ある(?)オトナの立場で、このような中学生の考えについて論評をさせていただきたい。彼らの気持ちに十分に共感した上で、オトナとしての考えを述べてみたいと思う。

 まず感じることは、今の中学生の方が昔よりも大変だということだ。「いい大学を出ればいい会社に入れる」などと言われて育ったオトナたちの世代とは、周囲から教えられることが違う。

 中学生にとっては、塾の先生あたりが一番影響が強いオトナなのだが、そういった先生たちが「これからは他人にマネできない独自の強みを持つオトナになりなさい」と指導する。そして「他人にマネできない強みを持つ人の仕事」としてそういったオトナがイメージできる具体的な職業が、ITエンジニアやゲームクリエイターということなのだ。

中学生にとって、

(1)スマホという一番身近なツールの中に存在する職業で(2)他人にマネできない強みが必要な仕事で(3)好きで打ち込めるかっこいいオトナの仕事で(4)しかも10年後の暗い日本の中で数少ない儲かる仕事

 を考えた結果が、ITエンジニア、ゲームクリエイター、ユーチューバーの3つだという思考が行われたわけである。

 しかし、良識あるオトナとしては、もう1つの真実を中学生に教えておかなければいけないと思う。それは、「その仕事に就いている人たちの中で、本当に活躍できて、本当に儲かるのはほんの一握りの人たちだけなのだよ」ということだ。

 ITエンジニアも、ゲームクリエイターも、ユーチューバーも、有名になって儲かって仕方がないというのはほんの一部の人たちである。ITエンジニアやゲームクリエイターの中には、ブラックな職場でつらい毎日をふらふらになって過ごしている人たちも少なくはない。

夢を持つのは昔も今も同じだが子どもを取り巻く環境は全く違う

 例えて言えば、私のような昭和世代の人間が中学校時代に「将来のなりたい職業は?」と問われて、「プロ野球選手」「映画俳優」「売れっ子の漫画家」になりたいと答えたときと状況は同じだ。長嶋茂雄や石原裕次郎や手塚治虫になれれば話は別なのだが、大半の中学生はその道に進んでもそのようにはなれない。

かと言って、昭和の子どもたちと現在の子どもたちの条件が同じわけではない。昭和の子どもたちにとっては、夢が叶わなくても「会社員になる」というセーフティネットが存在したわけだ。それに対して、今の子どもたちはと言えば、ITエンジニアやゲームクリエイターやユーチューバーの代わりに、もっと安定して現実的な未来の選択肢があるとは言い難い。

 その点が、今の中学生たちの最大の悩み事だということなのかもしれない。今回の調査を見て、改めてそう感じたのである。

 (百年コンサルティング代表 鈴木貴博)


 

 台風が去ってやれやれと思うのだが、未明からの強い雨音で目が覚めた。昼前は一時ではあるが晴れ間も出て慌ててハウスを開けに行った。でも空を見上げるとすぐ近くに真っ暗な雲が近づいている。またすぐ閉めなければならない。
昼からは雨に伴いすぐ近くで雷が鳴っている。

昼過ぎからミニトマトのジュース造り、更新が遅くなりました。


ガーデニング健康法

2017年09月18日 | 健康・病気

ガーデニングが健康法に!
  「園芸療法」をご存じですか?

Mocosuku - 2017年9月17日

 

執筆:伊坂 八重(メンタルヘルスライター)

医療監修:株式会社とらうべ

人気の高い趣味のひとつであるガーデニング。

そんなガーデニング、健康にも良い効果をもたらすといわれていることをご存知でしょうか?

趣味を楽しみながら健康も手に入れられるなんて、一石二鳥ですね。

それでは、具体的にどのような効果があるのか、ご一緒にみていきましょう。

ガーデニングと園芸療法

 ガーデニングは古くからヨーロッパなどで行われてきました。

日本では1990年代にブームとなり、その後ブーム自体は沈静化したものの、現在でも一定層の間で趣味として楽しまれています。

日本では趣味として楽しまれるガーデニングですが、海外では日本でブームになる以前から「園芸療法」として医療の現場でも取り入れられています。

医療の現場で本格的に導入されたのは第二次世界大戦中で、戦前に農業経験のある傷痍軍人に対して、園芸療法の専門家である園芸療法士がそれぞれの障害に応じて改良した農具を使わせ、社会復帰を試みたことがきっかけだったという記録があります。

そして、1970年代ころから園芸療法の推進や専門家の育成のために、さまざまな専門機関が設立され、障害を持つ人の社会的権利やQOL(Quality Of Life;生活の質)の向上にも目が向けられるようになりました。

園芸療法は日本でも20年ほど前に導入され、現在ではいくつかの機関によって園芸療法士の養成や認定などが行われるとともに、医療や福祉の現場で用いられています。

 園芸療法やガーデニングの効果

 園芸療法には、次のような効果があるといわれています。

・五感を刺激して、知覚・認知機能、感覚統合機能を刺激する

・作業をする楽しさや、工夫するために興味や関心が高められることから、廃用症候群(長期間にわたって安静状態が続くことで、身体や精神の機能が低下する)を防ぐ

・季節感や時間の流れを感じることで、認知障害の発症や進行を予防する

・園芸には運動効果もあるため、生活習慣病のリスク低下にもつながる

・「植物を育てる」ということは、人間が生きていく上で必要なものを自ら育て、収穫するという行為であることから、自分の存在意義を再確認する

・植物を育てる上では、天候など自分の力ではどうにもならない問題に直面することにもなるため、ストレス耐性や自我を高めることにもつながる

このように、園芸療法には心身にいくつものプラスの影響があることがわかっています。

また、園芸療法のように必ずしも園芸療法士などの専門家による介入を必要としないガーデニングにも、花や緑に囲まれた環境にいるだけでリラックスできるといった心理的安定をもたらす効果があります。

さらに、ガーデニングを趣味にしてから間食が減った、収穫物を人に食べてもらうために友人を招待するようになったなど、ヒトの生活習慣を自然に変化させる効果もあるといわれています。

ガーデニングで健康効果を得るために

 ここまでで、園芸療法やガーデニングにはさまざまな効果があることはお分かりいただけたでしょう。「ガーデニングを始めてみたい」と思った方もいるかもしれません。

東京農業大学の浅野房世教授によると、ガーデニング健康法を行う上では次のポイントがあります。

 種から育てる

 種から育てることで植物への愛情が生まれ、愛情ホルモンである「オキシトシン」が分泌され、免疫力を高めることができる

 両手をしっかり使う

 握力が鍛えられ、脳卒中・認知症などを予防する

朝、行う

 朝に作業することで体内リズムが整い、体調の安定や安眠効果が期待できる

いつでも見える場所に植物を置く

 植物の成長が実感でき、楽しみながら続けることができる

 育てやすい植物から

 達成感を得るためにも育てやすい植物から始める

このようなポイントを踏まえてガーデニングを行うと、健康効果を得ながら、楽しく続けることができるでしょう。

 「趣味がない」という人は、ぜひガーデニングを始めてみてはよいかもしれません。

ただし、とくに暑い時季は熱中症や紫外線への対策を忘れないようにしてくださいね。

 

<執筆者プロフィール>

伊坂 八重(いさか・やえ)

メンタルヘルスライター。

株式会社 とらうべ 社員。精神障害者の相談援助を行うための国家資格・精神保健福祉士取得。社会調査士の資格も保有しており、統計調査に関する記事も執筆

<監修者プロフィール>

株式会社 とらうべ

医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供


台風の被害にあわれた皆さんにお見舞い申し上げます。

台風がオホーツク海へと進み、やれやれ、と思いきや夕方5時くらいから風が強まっています。朝までは油断はできませんが、かといって何もできるわけではないのです。これから暗くなって、何も見えずただ風の音を聞いてる”恐怖”も嫌なものです。

今TVをつけると「暴風警報解除」がでました。
やれやれかな?


「寝る子は育つ」

2017年09月17日 | 健康・病気

「寝る子は育つ」は本当だった

内村直尚 / 久留米大学教授

毎日新聞 医療プレミア2017年9月11日

   日本では夜型の子供が増えています。日本小児保健協会の調べによると、午後10時以降に寝る3歳児の割合は1980年には約20%でしたが、2010年には約50%にも上っています。また、米国の専門家らが11年に発表した、イギリス、北米、オセアニア、アジアの17カ国・地域の3歳児以下を対象にした睡眠に関する研究結果では、睡眠時間(夜の睡眠+昼寝)は日本の子供が最短でした。

   睡眠は子供の心身の成長を左右する重要なファクターです。子供の将来を決めるといっても過言ではありません。そこで今回は子供の成長と睡眠の関係をお話ししたいと思います。

 3歳児までは最低10時間の睡眠が必要

  まず、睡眠が果たす主な役割について整理します。睡眠には、脳の休息▽体の休息▽新陳代謝の活性化--という三つの役割がありますさらに子供は、睡眠中に分泌される成長ホルモンが筋肉や骨を成長させるという要素が加わります。

  成長ホルモンの分泌は、一般にノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠の時ほど活発になります。この深い睡眠が得られる「ゴールデンタイム」は午後9時から午前4時といわれています。午後10時でも起きている子供は、このゴールデンタイムを最大限利用できていない可能性があるのです。

   一方、必要とされる睡眠時間は年齢によって異なります。米国の睡眠専門家で組織される「National Sleep Foundation」は睡眠時間について、1~2歳は11~14時間(夜の睡眠+昼寝)、3~5歳は10~13時間(夜の睡眠+昼寝)、6~13歳は9~11時間(夜の睡眠)を推奨しています。私も3歳児ぐらいまでの子供に必要な睡眠時間は、最低10時間と考えています。

 睡眠不足が招く子供の学力低下

  睡眠不足は脳の前頭前野と呼ばれる部分の機能低下を招きます。前頭前野は、思考力、認知力、集中力、感情のコントロールをつかさどります。つまり睡眠不足は、子供の学力低下とキレやすい傾向を生むのです。

  学力については興味深い研究があります。現在、国立青少年教育振興機構の理事長を務める鈴木みゆき氏が02年に、東京都内近郊9カ所の公私立幼稚園・保育所に通う5歳児226人を対象に、2週間の睡眠記録と養育者へのアンケートを行い、5歳児の発育の目安とされている三角形模写をさせた調査です。その結果、起床と就寝の時間が不規則な子供は規則的な子供に比べ、三角形を模写できない割合が明らかに多いことが統計学的検討から分かったのです。

  また、小中高校生でも、睡眠時間が十分とれているか否かで学力に差が出るという研究報告が国内外に数多く存在します。

子供の時に寝ない子は太る

  睡眠時間の短さは健康上の問題も引き起こします。富山大学が、小児期の生活習慣を把握し、心身の健康との関係を調べることを目的として、98年度に富山県で生まれた男女の追跡調査を行っている「富山スタディ」が、それを明らかにしています。

  富山スタディでは、92年4月~94年3月に3歳児健診を受けた子供のうち、中学1年生の02年6月に追跡可能だった5520人について、3歳時点の睡眠時間と中学1年時の肥満の関係を調べています。その結果、3歳時点で睡眠時間が9時間未満だった子供の中学1年生での肥満率は20.0%、9~10時間では15.1%、10~11時間では12.1%、11時間以上では12.2%と、睡眠時間が9時間未満の場合に肥満が最も多かったことが分かりました。

  前述のように睡眠には新陳代謝を促す役割がありますから、睡眠不足が肥満につながりやすいのは理論上も明らかです。また、富山スタディ以外にも同様の結果を示す研究は少なくありません。

 子供の睡眠不足は親の責任

   これまでの調査報告や私の経験から、子供が遅くまで起きている主な原因は三つあります。

   一つ目は父親の帰宅時刻が遅いことです。この場合、その時間まで待っていようと思う子供もいるでしょうし、父親もスキンシップを図ろうとして寝ている子供を起こすことがあります。

  二つ目は特に働いている母親の帰宅時刻が遅いことです。母親が夕食の支度を行っている家庭では、母親の帰宅時刻が遅くなれば必然的に、夕食、入浴、就寝時刻は遅くなります。

   三つ目は保育園などに通っていて、お昼寝の時間が長過ぎて夜に眠れない場合です。

  このうち一つ目と二つ目に関しては、ある程度親の心がけで改善は可能です。父親の帰宅時刻が遅い場合は、朝早く起きて子供と一緒に朝食を取るなどの方法で接触時間を持ってほしいと思います。ちなみに規則正しく朝食を取ることが学力向上につながる可能性を示唆する報告もあります。母親の帰宅が遅い場合、その中でも子供を早く寝かせる工夫をして下さい。

  両親の帰宅が遅い場合だけでなく、夜10時過ぎのコンビニエンスストアやファミリーレストラン、居酒屋などで子供を見かけることがあります。幼い子供が夜遅くに1人で夜食やおやつを買いに来ることはありませんし、居酒屋で晩酌をすることもありません。自分の意思で夜10時以降まで起きていることなどありえず、端的に言えば、これらは親が子供を巻き添えにしているのです。

  子供の成長に大きな影響を及ぼす睡眠は、親の心がけや生活習慣に依存しています。親は自身の生活習慣から見直す必要があると思います。

   古くから「寝る子は育つ」と言いますが、昔の人々は睡眠が子供の成長に深く関わっていることを経験的に知っていたことを表しています。だからこそ、昔の人ほど子供に「早く寝なさい」と口酸っぱく言っていたのですね。【聞き手=ジャーナリスト・村上和巳】

 

内村直尚(うちむら・なおひさ)

 久留米大学教授

  1982年、久留米大学卒業。86年に久留米大学大学院医学研究科修了(医学博士)後、87年5月~89年4月に米国Oregon Health Science Universityへ留学。帰国後、久留米大医学部神経精神医学講座の助手、講師、助教授を経て、2007年4月から同講座教授に就任した。11年4月~13年3月、久留米大学病院副病院長。12年4月から久留米大学高次脳疾患研究所長、13年4月から同大医学部長を務め、16年10月からは同大副学長も兼務する。国内トップレベルの睡眠医療チームを率いる睡眠研究の第一人者。著書(分担執筆)に「睡眠学」(朝倉書店)、「プライマリ・ケア医のための睡眠障害」(南山堂)など。


 台風が気になります。北海道には縁のなかった台風ですが近年多く来るようになりましたし、その被害も甚大です。
 明日出荷しなければならない露地物は今日の夕方から採っておきます。
ハウスバンドのゆるみの点検、ビニールの破れの補修、等台風に備えます。この進路では風が強くなるパターンです。いやだ、いやだ。